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映画海街diary感想

鎌倉で暮らす3人の姉と腹違いの妹の物語。

原作が大好きなので、あら探し視点になっています。
不快になる方もいらっしゃると思うので、楽しいレビューが見たい方はご遠慮下さい。

ネタバレ注意!!!


原作をこよなく愛する私としては、キャスティングの段階で不安。
CMでよっちゃんが「姉を心配する妹」という位置付けなのを見てさらに不安。
しかし樹木希林さんの安定感ある演技を見て気を持ち直し、とりあえず見てみようと映画館に足を運びました。


冒頭、朝食の様子を見ておっ、イケるんじゃない!?と手のひらを返す私(笑)
3人のガチャガチャしたやり取りがもう香田家だね!って感じ。
シャチ姉もピリピリした感じが出てていいよいいよ〜。
千佳ちゃんビジュアルも仕草もまんまだすごい〜!

こりゃ期待しちゃうなーとわくわくしながら場面は山形へ。

「はじめまして、浅野すずです」

!!!?
え、ええ、えええぇー。
何か…舌ったらずなしゃべり方…。
そりゃ普通の中学生ならこれで問題ないよ?
でもここは、少しの台詞と態度だけですずがいかにしっかりした子か印象付ける場面なのに…。
千佳ちゃんの「何か最近の中学生しっかりしてんね」に思わずそうか?ってツッコミ。
「てか、あたしらがダメなんだよ!」には会場で笑いがもれてました。にやり。
でもよっちゃんの「ありがとう」の方がよっぽど印象強いよー。
不満不満ふーまーんー。

いやいや待て待て、まだ初対面だからね!
いくらすずだからってそんなこともあろうさ!
そして場面は父親の葬儀へ。

あれっ陽子さんが細いぞ?なんつーか儚い美人系!?
まぁそれはいいけど、人に依存して生きてる感じが足りなくね!?
もっとなんていうか、あーこういう人いるいるーっていう、そこはかとない自分勝手で責任逃れをしたがる感じが陽子さんには必要じゃない!?
そしてシャチ姉の台詞が削られたー!!
えええ、闘病の子供達の話は削っても仕方ないけど、「失礼を承知で言わせてもらえば、これは妻である貴方の役目ですよ!」がなくちゃ、そのあとの陽子さんの「私、妻だもの!」の逆ギレが弱いし意味わかんなくなっちゃうんじゃ…。

………………。
もやっとしたままでも話は進むんじゃ。映画だから。
でもこのもやもやを抱えたまま舌ったらずなすずを見るのは辛い!
電車のシーンでもギャーと思ったことがあったけど集中できてなくて忘れました。
待ってるからね!は欲しかったよー。
返事したのに放り出されたみたいじゃん。

そして、ここから数巻分のエピソードが再編成されているので、もう漫画海街diaryの映画じゃなく、新たに作られた映画海街diaryとして楽しむことにしました。

そうと決めたらちゃんと見て笑ったりしていたのに、そこからの印象が薄くて困ったことに記憶が曖昧です。
仕方がないので気付いたことを箇条書きで。

・風太…ただの爽やかサッカー少年だな。
 いい感じだけど。
・みぽりんが!細い!
・しらすトーストのおっちゃんがただの好好爺。(誉め言葉)
・「お父さん、優しい人だったんだよ」が姉妹が本当のきょうだいになったまとめかぁ…。
この表現気になってたんだよね。
「本当のきょうだい」って…みんな最初から受け入れてたじゃん。
あんまりにも普通過ぎて朋章がツッコミ入れるくらいだったのに…。
まぁ監督とは解釈が違うんでしょ。映画化ってそういうこと。

ああ、よくあるタイプの邦楽だねぇって感じ。
起承転結の転がなく(あるいは弱く)て淡々と物語が進む。
たまに人物の感情を強く表現しても、そこまでの平坦さがマイナスに働いて、役者から感情が浮いてて話を進めるために演じてますよーって印象を受けてしまう。
でもこういうのが好きな人もたくさんいるんだろうね。
たださぁ…原作読んだ時のあの満足感が得られないのは何でじゃ。
あの琴線に触れる感じがない。
吉田秋生だからこそなのか。
でも、見た人に何かしら残さないのは「作品」としてどうなの。

最後に。
映画にあわせて新刊発売されるんじゃ…!?
なんて夢見た時期がありました。

黒博物館ゴースト&レディ感想


黒博物館ゴースト&レディ
藤田和日郎

某所でも書いたんだけどこっちでも。
軽くネタバレあるので見たくない方はご注意下さい。


読後、読みきった満足感でいっぱい。
登場人物がナイチンゲールとわかった瞬間、あれこれはもしや月光条例系なの?と一抹の不安に襲われたけどなんのなんの。
人は知らず誰もが生き霊をもち、人の目には映らないが互いに攻撃しているというとんでも設定をぶちこんで実在の人物に落とし込み、その人格と行動に説得力をもたせて物語を展開する藤田先生のすさまじい力量を見た。
そして絵で語る。
ひとコマのキャラの表情や仕草から読み取れる情報のなんと多いこと。
フローの感情に忠実な表情は一級品です。
そしてグレイが喧騒に包まれた劇場で「静かでいい」と宣う姿に興味を引かれ、自分を取り殺せと言うフローのはりつめた表情を見た瞬間もう完全にゴースト&レディの世界に入り込んでました。

グレイと一緒にいたくて一生懸命なフロー可愛いなぁ。
愛する人を見送るグレイが一瞬見せたやりきれない思い。
ふたりの交錯する思いが切ないいぃ。泣かせやがってちくしょう。

ひとつだけ気になるのは、女であり男でもあるという殺し屋デオン。
男でもある…?え…じゃあそのたわわな乳は一体…。
確かに初見は随分男前な顔立ちだと思ったけどどう見ても立派過ぎるくらいご立派なチチが2つ…。
?…???
なんだろうここはきっと理解するんじゃなく感じるところなんだ。きっとそうだ。

最後に…読み終わって思わず調べた人物がふたり。
料理人アレクシス・ソワイエと軍医ジョン・ホール。
実在の人物なのに記録がなくて謎が多い。不思議な人達だ…。
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