stay

拍手ありがとうございます
追記でお返事



日曜は久しぶりの、お泊り

ちょっと意地悪で天邪鬼で、でもどびっきり優しくて、

不器用だけど愛情深い、そんなユキさんが好きで仕方ない

話題:愛されてると実感する時

日付が変わった仕事帰り、電車を降りた直後に、ユキさんから電話

お疲れ様ーもう家か?
いま駅ついたところです!タイミングばっちり〜
そっか!

風を切る音が聞こえて、彼がバイクに乗っているのが分かった

ユキさんバイクですか?
そうそう。楓、どうしてるかなーと思って
!!へへ、元気!ありがとうございます

私が寂しがっていることを、彼はとても気にかけてくれる

今日も遅いんだな。お疲れ様
ユキさんもね!遠出お疲れ様でした
本当だよ、疲れたわ〜つまんなかったし

ユキさんのその日あったことを聞かせてもらっていると


…実はさ、今から来る?って言おうと思ってたけど、
え!!!

でも、もう終電なくなっちまったな

…うん。
だよな
ううううう会いたかったな…
阿呆
…もうすぐ家着いちゃう?
いや、まだあと20分くらいかな。
じゃあ、もうちょっとだけ電話付き合ってください
もちろん

会いたくて仕方なくて、しばらくお泊りできないことが、これ程までしんどいと思わなかった

帰り道、会っていない分、話は弾んで。

それでも会いたい気持ちは薄れなくて、益々強くなっていくばかりで。

ユキさん、
ん?
会いたい、そろそろしんどい…
ふふ、ありがとな、そんな風に思ってくれて。

弱音がポロリと零れ落ちた

我儘言って、困らせたくないのに

しばらく会えてないなあ。お前の話聞きたいし、俺の話も聞いて欲しい。

ユキさんの声がとても優しくて、胸がぎゅぅ、と締め付けられた

弱虫で寂しがり屋で泣き虫で、どうしようもない私を、ユキさんはいつだって包み込んでくれる


あのね、
なに?

勇気を出して、

今週は木曜と金曜お休みなの。だからその、余裕あったらでいいから…声かけてくれると嬉しいです。
はは!やめろ!誘惑すんなバーカ

久しぶりのお泊りのお誘い。

…お前ってさ、何というか、、、

ユキさんが珍しく口吃る


いや、俺、お前と話してると楽しいし、それだけで充分なんだわ。一緒にいられれば。
え?
でも…会う度そういうことしちゃってるから、身体目当てだと思われたらどうしよう、って。
!!
お互い忙しいのもあったけど、だからこそ、少し控えなきゃな、って思ってた。
そんなこと、思ったこと無い!
本当か?ちゃんと伝わってる?
うん
なら、よかった。

一緒にいられれば良い、って結構な殺し文句だよユキさん、と

突然の話にドキリとする

でも楓のその、、、色気が…下半身、反応しちゃうんだよね 笑
何言ってるのユキさん…笑

すぐに茶化されてしまったけれど。笑

それでも彼らしい素直な言葉が嬉しくて

ユキさんから見て、女として魅力があるのだとしたら、それもとても嬉しい

とにかく!そういうことしたくて、お前と会ってるわけじゃねーからな?
分かってる!
ほんとかよ?
うん。…だから、いいから会いに来てよ、ユキさん。
あーもう、分かったよ!んな声出すな。今週どっかで会いにいくから。
本当!?やったあ

やっとユキさんとゆっくり出来る、と浮かれ気分でお話

私はとっくに家に着いたけれど、ユキさんはまだのようで。

…あれ、ユキさんまだお家着かないの?
まだだよーだいぶ遠回りしてるからな
そうだったんですね!どうして?
楓が電話切りたがらないだろうと思って、わざと遠回り。
!ふ、へへ

一言でこんなに心鷲掴みにされるものなんだな。

ありがとうユキさん。会いたいって、我儘ばっかり言ってごめんね。
楓は我儘なんて言ってねーだろ。いつも俺の我儘聞いて、頼み事も聞いてくれてる。

うまく説明できないけど、ユキさんこういうところが大好き


しばらくお話に付き合ってくれて、やっとエンジン音が止まる

よし!着いた〜
おかえりなさーい!
それじゃ、楓は今からタクシーで俺の家な。
え?
はは!
そういうこと言うと本当に行っちゃいますよ!
…うん、余裕あったらおいで。
え、本当に!?

驚きすぎて、思わず食いつく

嘘かと思ったら、ユキさんも本気で

いいよ!
まだ寝ない?
今からランニング行くから大丈夫
じゃあ行く…!
おー。明日から出張だろ?荷物持ってこいよ。
うん!
タクシー代は出すから。
お金はいらない!すぐ行く!
ばーか!とにかく、待ってるな。
うん!
気を付けて来いよ。

舞い上がる気持ちのまま、翌日夕方からの出張の荷物をひっ掴んで、

慌てて鏡の前に立って

時間無いなりにユキさんのこと考えながら服装に悩んで、仕事帰りでボロボロのメイクを直す

駈け出すようにお家を出て、タクシーを捕まえて

ソワソワしながら向かった




玄関が開くと、照れくさそうに口角を上げたユキさんが、よく来たな、って中に招き入れてくれた

抱きしめたい気持ちをぐっと抑えて、とりあえずシャワーを借りる

お風呂出に、ジャージに着替えたら

おい楓
ん?
スカート履き直して
へ?今?
そう。いいから、履き直して

何か改めて言われると恥ずかしいなあと思いつつ、着替える

ん、可愛い。
隣、座って。紅茶でいい?

…うん!

並んで座って、他愛のない事を話しながら、テレビを観る

しばらくすると、突然ユキさんが顔を寄せてくれて

久しぶりだな、
へへ、ありがとうユキさん

おでこをくっつけ合って、笑い合う

でも、そのままキスをしようとしたら、避けられた

え、

唇を寄せてくれたかと思ったら離されて

舌で唇をペロリと舐められたかと思ったら離れていって

なかなかキスをさせてくれない

ゆ、ユキさん…
んー?
意地悪しないで…
意地悪する。
う、

キスしたいの?
したい、

言いながら、我慢できずに

ユキさんの頬、おでこ、鼻、耳、首筋に、たくさんキスを落としていく

ふふ、ほら、おいで

腕を引いて

ベッドの上に連れていかれて

ようやく、欲しくて仕方のなかった唇へのキスを貰う

ん、ユキさん…
なあに楓
ありがとう、会ってくれて
ぜーんぜん

ユキさんの柔らかい笑顔に、くたり、と身体の力が抜けた

ずーっと甘やかされた夜だった

お互い色々あったね、って労わりながら、精一杯の愛情表現


眠りにつく前、ユキさんと少しも離れたくなくて、ぎゅっと目一杯抱きつく

楓、

仕方の無い奴、ってユキさんが笑う

今晩はずっと一緒にいられるんだから、力抜け。安心してゆっくり寝な、大丈夫だから。

腕枕でそっと抱きしめてくれて、あやされる

久しぶりに、寂しくも悲しくもない、幸せと安心感に包まれた夜だった


眠りに落ちるのがユキさんの隣なら、夜なんて何も怖くない



You took time to memorize me, my fears, my hopes and dreams
All those times you didn't leave it's occurring to me
I would love to hang out with you for my whole life



09/29 00:48
(0)





・・・・


-エムブロ-