☆車窓から流れる雪のなんと美しきことかや

世界が白に覆われた

どこもかしこも白であり

白ではない一面がないほどの白である

車窓から覗く真っ白な雪景色は

どこか神秘的で

美しく

寂しくもある

そんな光景であった

白銀の世界に流れる一本の電車内。

外を眺めては眩しげに目を細める

嗚呼

なんと

なんとなんと美しいのだろう

どこまでも広がる空は果てしなく白

地平線の彼方までもが白、白、白。

時折窓に横切る銀の雪の一房が

キラキラと流れて見えなくなる様を目線で追いかけながら

高まる胸の鼓動を抑える

嗚呼

あの彼方の向こうに行けたならば

嗚呼

あの雪の一部になれたなら

どんなに

どんなにどんなに嬉しいことだろうか


嗚呼

列車よ

止まらないでおくれ

夢が覚めてしまう