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もうすぐ…

3月ですね〜
こんにちは、遼です。ご無沙汰もご無沙汰、お恥ずかしい限りでございます(-.-;)

昨年から実家関係で行ったり来たりしてましたが、まあなんとか目処つくかなーと思っていたら。

実家に新たなトラブルが…
一方は歩道で転倒して救急搬送(幸い肋骨にヒビぐらいで入院せずに済みましたが)、もう一方は3年前に手術した箇所が再び悪化して開腹手術(爆)
いやあ、重なるもんだね〜しみじみ。

みなひさんは大きな変化を迎えるとか。気力体力蓄えてくださいませo(^-^)o

ではでは

おめでとうございます

新年あけましておめでとうございます。
旧年は大変お世話になりました。本年もよろしくお願い致します。

もう1月3日ですね(汗)遅々過ぎて申し訳なく・・・(いつもの事過ぎて何とも苦笑)
皆様には日記でさえ更新ストップな本サイトですが、お越しいただき本当にありがとうございます。

本年は私生活上大きな変化がある予定なので、実は今後どうなるかわかりませんが、それなりにがんばっていければと思います。

それでは

年末にカニが食べられて嬉しかったみなひでした。

青春!

こんばんは。遼です

みなひさんの新シリーズ青春ですね〜

何かしらに悩みながら成長していく。その道にだれかがいて、一緒に歩けたら。

今後の展開、ワクワクしとります!
ではまた(^o^)/

 ダウン・ストローク 〜君に還る日〜1

すっと身体を沈めて、彼はプールの壁を蹴る。
途端に押し寄せる水圧を躱して、少年はすいと前に進む。滑らかな動き。
それはまるで、水の隙間を潜っているように見えた。


ダウン・ストローク 〜君に還る日〜


Scene 1

水音に紛れて聞こえる、一昔前のヒット曲と子供の声。平日の市民プールは喧噪に包まれていた。丁度ジュニアのスイミングスクールの時間だ。25m6コースあるプールの真ん中3コースを使って、子供達が平泳ぎの練習をしている。後の3コースは一般人用に開放されていて、ウォーキングコースと25m泳げない人用の自由遊泳、25m以上泳げる人用のフリーコースになっている。
「よーい、はいっ!」
ピシャン!コーチが水面を叩いた。一番目の子が泳ぎ始める。十秒遅れて次の子が出発した。そしてまた十秒して次の子の番になる。プールに備え付けの大きな時計を見ながら、スイミングスクールの子供達は順序良くコースに並んでいく。


ああ。習い始めなんだな。
難しいよなぁ。


スクールの隣のコースで見ていた彼は、クスリと笑みを漏らした。子供らの平泳ぎはどこか余裕がなくて、皆急いで両手を動かしている。よく見たら何人か、あおり足で泳いでいる者もいた。


懐かしいよな。
おれも最初、あおり足だった。なかなか直んなくて苦労したなぁ。
直ってからもブレスト、苦手だったけど。
ま、いいか。もう泳がないしな。


彼は苦笑した。ブレストストロークは平泳ぎの略称である。左右対称に手を胸の前で一かきし、足を後方に一蹴りするこの泳ぎ方を、彼は医者に止められていた。両手を一かきした時の、仰け反るような姿勢が首に良くないと。最も、もう競技としての水泳は、彼には禁止されて久しい。
『首に負担を掛けずに、ゆっくり泳ぐならば構いません。くれぐれも本気で泳がないように』
記憶の奥底に錘のように下がる言葉に、わかってるよと彼は心でため息をついた。一年間我慢して、やっと許可が下りたのだ。やっと水に入る権利を得たのに、みすみすそれを手放す気はない。彼は泳ぐことが何よりも好きだった。小さい頃から、ずっと泳いできたのだ。


さ、おれも行こう。


自分の順番が来たのに気づいて、彼も泳ぎ始めた。頭を沈めて身をかがめる。プールの壁を蹴って蹴伸びする。スイーッと進む身体。5メートルほど水中で進んで、彼は水面へと浮かんできた。交互に両手を回転させ、バタ足を始める。クロール。ゆっくりとしたフォームなのに、あっという間にプールの真ん中を過ぎている。程なく25mが終わる。壁にタッチするかと思われた彼は、プールの壁の少し手前でくるりと回転した。すらっとした両足が水面より上に現れて、ぱしゃりと壁の間近に落ちる。クイックターン。プールの壁を蹴った両足は、彼の身体をまた5メートル程先に進めた。スムースな動き。ぱしゃり、ぱしゃりと水音が響いてゆく。もう25m泳いで、彼は壁にタッチした。立ち上がる。顔を上げた彼は、軽く微笑んでいた。
「相変わらず、嬉しそうに泳いでるよな。お前」
「市ヶ谷」
頭上から聞き覚えのある声がして、見上げた彼はそこに親友の顔を見つけた。褐色の肌。筋肉質だが引き締まった全身。ざぶんと音がして、親友は足からプールに飛び込んだ。水しぶきが飛ぶ。
「早いな。練習、終わったのか?」
「ああ」
「また来たんだな。よく続くよ」
「うるさい」
親友は市ヶ谷 美槻(いちがや みつき)と言い、地元の高校の水泳部に属している。彼はクラブの練習を終え、学校帰りにこのプールに寄ったのだ。
「先行くぞ。お前も後来いよ」
「はいはい」
彼は篠 彰宏(しの あきひろ)と言い、市ヶ谷と同じ高校に通っている。
ザブン。
大きな音を立てて市ヶ谷が潜り、ぐぐいと水中を進んだ。5メートル程で浮かび上がってくる。途端にクロール。水しぶきを上げて豪快な泳ぎ。ぐんぐん進んでいく。


あらら。本気で泳いでるよ。
あれじゃあ前に追いついちゃうって。嫌われちゃうよ?
ま、力余ってんだな。


緩く苦笑を浮かべて、彼、篠 彰宏は水へと潜った。出発する。次もクロール。少し真面目に泳ぐ。あまり手を抜き過ぎたら、前の親友にどやされるから。


まったくなぁ。
おれがリハビリ中だってことは、あいつも知ってるはずなんだけどな。
わかってんのかな。


市ヶ谷は手加減などしない。ついて行くのはブランク開けで、体力も落ちてしまった自分には正直きつい。でもこのスピード感が彰宏は好きだ。身体の表面を水が流れてゆく感覚。聞こえる水音。泡の生まれて消える音。そして、自分の早くなる鼓動。生まれる熱ささえも心地いい。ほどなく二人は25mを泳ぎ終わった。ターンしてそれ以上を泳がなかったのは、市ヶ谷が前の老人に追いついてしまった為だ。
「やりすぎだって」
彰宏が肘で市ヶ谷を突いた。親友はそんなことなどなかったように、ゴーグルを調整している。
ピーッ。
スクールのコーチの笛がなる。スイミングスクールの練習が終わった音だった。見渡せば、子どもたちがプールから上がってわらわらと解散している。目を洗う者。シャワーを浴びに行く者。
「隣、行こうか」
彰宏は市ヶ谷を誘った。スイミングスクールが終わった後のコースは、全てフリーコースになるのが常だった。人数の少ないコースならば、市ヶ谷も気兼ねなく泳げる。
「おう」
親友が頷く。二人はコースロープをくぐり、隣のコースへと移動した。


あっという間に夜の9時になっていた。プールの閉館時間である。  
「あー、うまい。泳いだ後のアイス最高」
プールの正面玄関には、ジュースとアイスの自販機がある。着替えを終え、買ったイチゴ味のアイスをかじり、彰宏はしみじみと言った。隣では市ヶ谷がコーラを飲んでいる。運動の後の甘いものはご褒美である。それこそ五臓六腑に染み渡る。
「何がって、これが楽しみなんだよな。明後日は何にしようかなー。ソーダにパインに抹茶、木苺のチーズケーキなんてのもある。チョコミントもいいなぁ」
早くもアイスを食べ終えて、彰宏はプラスチックのアイスの棒を行儀悪くがじりと噛んだ。隣では市ヶ谷がコーラの缶を缶用ごみ箱に捨てる。篠 彰宏は毎週月水金と週三回、市民プールに通っている。毎日泳がないのは自らへの制限。「本気」にならない為の戒め。身体への負担を考えて自ら決めたことだった。
「行くぞ」
親友が顎をしゃくる。
「おっけー」
アイスの棒をごみ箱に投げ入れ、彰宏は市ヶ谷の後を追った。二人で並んで歩く。
「いつも思うけどさ、おまえって本当物好きだよな。毎日学校のプールで嫌という程泳いでるだろうに。わざわざ市民プールなんか、来なくってもいいのに」
「俺の勝手だ」
「ま、そうだけどさ」
ぐっと口をへの字に結び、黙りこんでしまった市ヶ谷に彰宏は心で苦笑いした。あれ、怒っちゃったかな。でも事実だよ。自分達の通う高校の水泳部はいわゆる強豪校で、親友は自分に会うまでに何キロも泳いでいる。本当は、早く身体を休めたいはずなのだ。
「おれに構わなくていいよ。おれはおれなりに楽しんでるし、無理もしてないよ」
「お前は関係ない。自惚れるな」
「あ、そ。失礼しました」
「ふん」
何度か言った言葉は、またばっさりと切り捨てられてしまった。だけどこれは本心だ。去年インターハイへと出場し、周りの期待を一身に負う親友にこの逢瀬は負担でしかない。
「・・・・ごめんな」
「何で謝る。何もされていない。怒るぞ」
「わかったわかった。もう言いません」
即行で親友に返されて、彼は両手を上げて返した。細かく頷く。そうです。降参しました。
「じゃあな、これ以上怒られないうちに帰るよ。また学校で」
「・・・・・・おう」
親友の返事を確認して、彰宏は家へと駈け出した。ちらりと振り向く。市ヶ谷は立ち止まったまま、こちらを見ていた。


ああ、まだ見てるよ。
本当過保護な奴。
早く帰ろ。


彼は足を早めた。大分長い間背中に視線を感じていたが、角を曲がったところでそれは消えた。


「謝るなよ」
視線を送った市ヶ谷は、彰宏の姿が消えた後でぼそりと呟いた。
「いないからに決まってるだろ」
右手を握る。掌に、爪が食い込んだ。
「学校のプールには、お前がいない」
噛み締めた奥歯の中から、絞りだすように言った。ぐっと、前を見据える。
「いないんだよッ」
押し殺した声。その宛先はなく、それはただ宙へと消えていった。
何度も吐き出された叫びだった。



END

われ思う

こんばんは!遼です〜
またしても猫カフェのマンチカンo(^-^)o
哲学者みたいな表情かなと。

今週は任務?いっぱいだったけど、なんとなく頑張れた自分が好きになったり(笑)

自己嫌悪ばっかりな日もあるけど、たまに神様がご褒美くれたんじゃないかと思うぐらいうれしい日もある。
ま、プラマイゼロなら人生オッケーかな〜なんて思ってます。…いや、できれば一割ぐらい元とれたら……

あー、やっぱ、俗人だな(笑)
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