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1018年5月

4月、相翼院へ。

希の『千里の道も河童からでしょ!』の一言で、相翼院にて河童退治をする親子。
※正しくは、千里の道も一歩から。

『…死ねば!(河童が)』
初討伐でやる気満々の光太郎は、薙刀片手に、赤い瞳には似合わない暗い光を宿らせ一言。
出会う敵出会う敵、『死ねば!』の掛け声と共に捩じ伏せていく。

『光太郎大丈夫?無理してない?』
息子を気遣う希の言葉にも、
『……死ねば!』
言ってしまってからハッと希を伺えば、
『そう?お互い初陣なんだか無理しちゃダメよ?』
どうやら母には『大丈夫』と解釈された様で、傷付いた素振りもなく微笑んでいる。
先月よりコミュニケーションが取れる様になった賜物だろうか。
といっても光太郎自身は無口そのもので、しかし希にはそんな光太郎の本当に言いたい事が解るようだ。


『………。』
どうして、上手く言葉を紡げないんだろう。

何故第一声が、死ねば!になるんだろう。

もっと母と普通に会話したいのに!

そんな悶々とした気持ちを、怒りとともに河童にぶつける光太郎なのだった。


問題なく討伐終了!

1018年4月上旬

4月

初めての子供の名前は光太郎。
光が導いてくれるように願いを込めて、希はそう名付けた。


そんな息子は初見で『死ねば!』と宣い、希はショックの余り、その自慢の三つ編みで鴨居に首を吊ろうしたとか。

『光太郎ってば主語が抜けてますよぉ!』とイツ花のフォローにより、どうやら光太郎は朱点なんて死んでしまえ!と言いたかったと判明し、事なきを得る。


『宜しくね、光太郎。』
柔らかく微笑み、まだ小さな手をそっと握る。
一瞬びくりと手を震わせるも、照れた様に眉毛を寄せ小さく頷く光太郎。


うん大丈夫、上手くやっていける。

ちょっと言葉足らずな息子を抱き寄せ、幸せ一杯に笑う希。


物語はここから始まる。

俺屍的坂井さんのプロフィール

名前・坂井希(さかい のぞみ)
性別・女性
容姿・腰まで届く水色のお下げに赤い瞳。
性格・ミーハー。新し物好き。

因みにゲームのモードはどっぷり。
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