-出会い〜Part 2〜-
〜キーンコーンカーンコーン...〜
『皆様お疲れ様でした本日の作業はこれにて終了です』
仕事場に、仕事終了放送が
流れた
<ガチャガチャ>と音を立てて
皆、階段を降りて行く
「先輩、今日はどうします?」
後ろから
小林昌弥が
声をかけてきた
「今日は...ってなんか用事あったか?」
顔を見て話したいが
めんどくさいので
背中で返事をした
「イヤ...最近、先輩と遊んだり飲んだりしてないんで暇かなって...」
なんか落ち込んだような声で
返事が返ってくる
「明日は仕事だろ?」
「いや...先輩と俺は明日は休みッス」
{最近、連勤続きだから休みが明日だとは、気がつかなかった)
「それで?」
「あっ、ちなみに二連休ッスから」
「それって、もしかしてクビになった訳じゃないよな?(苦笑」
階段を降り終えて
更衣室に向かう為に
歩いていたが
二連休にビックリし
立ち止まる
「マジッスよ!!」
と言って
昌弥は俺の前に立ち
携帯のメール画面を俺に見せる
その画面には
【大変急で申し訳ないんですが、大和田雅史・小林昌弥のお二人様は明日・明後日を休みとし今までの疲れを癒し、これからの夏に向けての作業に生をだして頂きたい。
以上
主任より
※一括送信をお許しください】
「クビじゃなくて、正真正銘の普通の休みッスよ」
「驚いた...あの主任がそんなことを考えていたとは...(笑」
「さぁさぁ、先ずは更衣室に行って着替えましょ」
まるで、デートに行く前の女性のような
テンションで
俺の背中を押す
「じゃあ、俺の携帯にも来てる訳だ...」
そんな訳で
俺も携帯の画面を確認する
[メール3件あり]
{3件って...まぁ他の2件はサイトとかだろうな)
「先輩、先に着替えて待ってますから」
「あっ...おう」
そう言って
昌弥は更衣室に入って行った
日が傾いて
街がオレンジ色に染まる
久しぶりに
こんな気持ちなった気がする
「歳のせいかな(笑」
だと思うが
昔からこうゆう景色は
好きで良く写真を撮っていた
携帯のカメラで
染まる街並みを
映し、改めて
メールを確認する
1件はやはり
仕事の連絡
もう1件は
【サーフボード新作追加】
そしてもう1件は
【はじめまして】
挨拶のタイトルメール
「なんだぁ?」
本文を確認する為に
携帯を操作した
-出会い〜Part 2〜-
-出会い〜ParT 1〜-
「あっちぃなぁ...」
うちわで
首元に風をおくる
テレビからは
「今日も1日真夏日の天気となり
水分補給また熱中症にお気をつけてお過ごしください...」
「最近、暑くてやってらんないよな...」
「まぁ...そうですね」
「海に行きてぇな?」
「あっ...(笑」
「なんだ?」
「行って女性をナンパでもするんスか?(笑」
「馬鹿か?こんなおじさんを誰が相手にするかよ」
{まぁ...そりゃ...この歳の半分ぐらいの歳なら声ぐらいはかけただろうよ)
「いやいや、先輩なら大丈夫ッスよ」
「その根拠は?」
「先輩、サーフィン出来るじゃないッスか!」
「サーフィンなんか他の若い連中がやってるって」
-キーンコーンカーンコーン...-
「休息時間も終了だ...戻るぞ」
「先輩、今度サーフィン教えて下さいよ」
「時間があったらなぁ〜」
そう言って
俺は後輩の小林昌弥と別れた
なんだかんだで
約10年の付き合いだ
まぁ...
弟みたいなもんだな
この仕事を
続けて約20年
今更だが
もう少し
勉強して
企業とかに
勤めたほうが良かったのか
そんなことを
考えてしまう
〜一方で〜
「...〜がこうであるわけで...〜がこのようになるわけだ」
大学の大講義室窓際
「これって...就職関係あんの?」
右隣の石山誠が
鼻をほじりながらしゃべってる
「さぁ?...無いとしても早く書き写さないと消されるよ」
「消されても、佑斗の写せば問題なしっ!」
そう言って
親指を立て
歯を見せながら
笑顔でこっちを見てるが
{ガン無視しよう)
「なんで、誠は此処(大学)に来たのさ?」
「なんとなく、試験を受けたら受かっちゃったみたいな...そんな感じ」
「へぇ〜...じゃあ、俺の側に居たら馬鹿が移るんじゃない?」
「大丈夫だ、佑斗のほうがよっぽど頭は良いって」
「こぉらぁ〜!そこっ!私語は慎みなさい」
担当の先生が注意する
「はい...」
{はぁ...こんな奴といるより早くこんなところから抜け出したいぐらいだよ...)
-出会い〜ParT 1〜-
To Be Continued...