「なぁ、タミヤ」見上げれば、割とがっしりした体型の、俺の友達タミヤが立ってる。「ニコ?どうしたんだ?」変わらない優しさに俺は少しだけ甘えてる。「いや、キャッチボールしたいなって」「おう、いいぜ」やっぱ優しいんだ。タミヤは、優しい。いい奴。ゼラも確かにすげー奴だけど、多分タミヤが俺の中で一番なのに変わらないんだ。始めて救い出してくれた奴だから。「きゃは、なにしてるの?」ずきん。と頭の中で響く音。「キャッチボール?」「あぁ、雨谷もや「ジャイボ!」…ジャイボもやる?」タミヤは、優しいから。誰にでも優しい、から。俺、悪い子になっちゃったかな。考えるより先にタミヤに抱きついてた。「や、だ」「ニコ?」「やだよ、タミヤ」あぁだめ俺にはなにもないのに。俺なんかが縋っちゃだめ。なにも、返せないんだから。でも、ぽすんと優しい手が頭を撫でる。驚きながら上をみると、少し赤い、でも嬉しそうなタミヤの顔…?「んーんやらないよ、僕にはゼラだけだもん、きゃはっ!」「変な奴」「たみ、や…あ、えっ」自分の状況に思わず顔に血が上る。なにやってんだ俺、タミヤに抱きついてしかもジャイボは嫌だなんて…「嬉しい」「…、?」「嬉しいぜ、ニコ。」友達だって思ってなきゃここまでやってくれねーよな。と笑いながら言ってくれたタミヤ。タミヤの胸に抱かれるここが俺の居場所でタミヤが俺の友達。嬉しくて、でもちょっとだけ複雑な感情が胸を渦巻く(もっとこう、)「ニコ、大好き」突然背中に手を回されて、告げられた言葉にどきりと胸を鳴らした。「お、俺もタミヤ、好き…大好きだ」休み時間の終わりのチャイムにかき消されないようにタミヤの耳元で拙く囁く愛の言葉。そうだ。これが、幸せだったんだ。確かにこの時、これが幸せだったんだ…
あーん小学生ニコまじくそかわいいっす〜知らないうちに依存するのっていいよね…