テツヤは居ません
最新話のバレが殺しにかかってきてるので描かざるを得なかった。
ちょっと語っちゃうとなんでタスクはテツヤを選んだんだ!それってそれってやっぱロウテツは世界かつ世界ってことだよね!!!そしてあの引き顔、これは、名前を呼んだことを言われたに違いないってかテツヤに何らかのアクションがあるに違いない!!つまりロウテツはタスク公認のふたりってことだネ
っていうか、前に書いたタスク、テツヤが絡んだ上のロウテツの波動を感じるよね!はあああロウテツだね。あと、EB02のあの例の必殺技、あの人の書かれるテツヤはなんてかあいらしいのでしょう。ロウガ、斬夜以来のツーショっすね。生きます。
これもうブログだね、ごめんなさい。ちゃんと追記にSSあるんですヨ。
よく知られている青髪の少年は、髪と正反対の赤い瞳を伏せて得意げに口を開いた。
「にしても、まさかテツヤくんの真似でお前があんなに狼狽するとはね。」
くすくす、と笑いまじりのその言葉に、投げかけられた少年は苦い顔をする。反論こそ無かったのは、そこに間違いが無いと言う確固たる証拠なのだが、青髪の少年に何を言っても無駄なことは彼はよく知っていたのだ。だんまりを決め込む。
「あの時のお前の顔、思い出しただけで笑けてくる。」
「まさか、貴様がテツヤの真似をするなんて予想していなかっただけだ。」
「やっぱ名前で呼んでるんだ。」
またしてやったりと言う顔だ。いつもいつも青髪の少年には調子を狂わされる。少年は甚だ勘弁してくれと言った表情をした。
「龍炎寺タスク、一体何の用だ。」
「別に、ただ今はもうテツヤくんはバディポリスの仲間でね。あんまり、犯罪者の手には触れさせたくないんだ。わかるよな、荒神ロウガ。」
「……そんな話か。」
もう一人の少年、ロウガはつまらなそうにそう呟いた。タスクの先ほどの行動に心底狼狽もしたのは確かだ。突然、かつての強敵、いいや認めたくない相手が、自身が認めてしまった少年の真似をしてきたら誰だって狼狽える。心から嫌そうな顔をするのも、そうであるとしか言えないだろう。
テツヤとの関係は、ライバルでも仲間でもない、言ってしまえば他人のはずだ。しかし、どういうことか、今は度々逢瀬をして、バディファイトの指南をしている。いつからかとか、そんな兆しはあったのか、などと言おうとすればいくらでも言える。ロウガ自身整理はついていない。会えばきっと言葉少なだろうし、他人が居る前でそんなに素直に触れられる気はなかった。
「あいつは、関係ない。」
「あんな反応をしておいて、よくいうね。」
テツヤくんの真似をして、あんなに嫌がってさ、牙王くんに呼ばれる荒神先輩よりテツヤくんに呼ばれるその名前の方が気に入っているんだろう。タスクのべらべらと回る饒舌に、ロウガはイライラし始めたようだ。次第に、舌打ちが増える。タスクも気付き、突然言葉を止めた。そうして、たっぷりとためてから再び口を開く。
「バディポリスに協力してくれるなら、テツヤくんとも堂々と会えるだろうね。」
「お前らに手を貸すつもりは無い。」
「テツヤくんにも?」
「なぜあいつを引き合いに出す。」
好きなんじゃないのか。誰を。……黒岳テツヤくん。馬鹿を言うな。なら僕が手を出してもいいよね。勝手にしろ、俺は知らん。
「……ただやつは、貴様なんぞにはぶれないだろうがな。」
ロウガは、最後の一言だけ楽しげに呟いた。もちろんタスクはそれも聞こえていたが、あえて無視をして踵を返す。それから、絢爛豪華な屋敷の扉に手をかけた。口は開かなかった。
扉を開け、次の部屋に一歩進んだ所で、突然黒い笑みを浮かべ一言爆弾を落とした。ロウガは、その言葉をとてつもない時間を置いてからゆっくりと理解し、自らの手に死狂いを持つと、その顔に怒りを貼付け、バディファイトクラブをあとにした。
「テツヤくんのバナナ、僕には喜んでくれたんだ。皮止まりのお前には関係ないかもだけど。」
っくしゅん!
しんと静まる天空ルームで割と大きなくしゃみが響く。少年は、恥ずかしげに鼻をこすりながら、一体誰が噂してるんだYOといつもの調子で戯けてみせた。