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ご挨拶&主人公設定(!初回必読!)

はじめまして、真冬と申します。この度は当ブログにお越し頂き、ありがとうございます。


ブログ、となっていますが、此方は幻想水滸伝ティアクライスの、主人公受二次創作メインのブログになります。二次創作に嫌悪を覚えられるような方、或いは二次創作が何かをご存知で無い方は、お引き取り頂いた方が宜しいかと存じます。

また、同性同士の恋愛的要素が含まれる駄文ばかりになるかと思われますので、そういったものが苦手な方もお帰り下さい。


上記を踏まえた上で、該当する方が当ブログの駄文を読んでしまった場合、苦情等には一切お答え出来ませんので悪しからずご了承下さい。


尚、当ブログはあくまでも個人的な趣味で出来たものです。ゲームの制作会社様その他関係者様とは一切関わりはございません。


ゲーム本編での主人公の愛され具合に悶え続けて、ついに立ち上げてしまいました。クリアもまだなのに←…


真冬的に左側に来るキャラは


ジェイル・リウ・ロベルト・グントラム・メルヴィス・アスアド・シャムス・クーガetc...


ですが、ゲームの進行状況によっては増える可能性大。
1日1話を目標にしておりますが、基本亀足ですので…出来なかったらごめんなさい…


不束者ですが、宜しくお願い致しますm(_ _)m


主人公名前→コウイチ

団の名前→セラフィム団

本拠地の名前→バベル城


基本主人公はみんなに愛されています。NLBLなんでもありですが主人公は永遠に右側です(・∀・)

この、小さな手を。(ディルク→主)

コウイチが熱を出した。
普段村の子供の誰より元気で、ジェイルやマリカたちと一緒に村中を駆け回っているコウイチが、今朝に限って広場に出てこなかった。
何かあったのかと様子を見に行ってみると、心配そうに家の前で屯する子供たちに、口々にはやし立てられた。
「コウイチ、ねつが出たんだ」
「お姉ちゃんいま、かいものに出てて、」
「おにの、かくらん?とかって、シスカ姉ちゃんはわらってた、けど」
「「「だいじょうぶかなぁ…」」」
子供たちは子供たちなりに、コウイチを気遣っているのだろう。
移るといけないからと、外に出されてしまったのだろう事は想像に難くない。
心配そうに中を覗き込んでいる子供たちに、俺が様子を見てくるからと言って、扉を潜る。
見知った家だ。案内されなくても、迷うこともない。
階段を昇り、見えてくる小さめのドアを二度叩く。すると、少し高いくぐもった声が聞こえた。
「どうだ、具合は」
ドアを開けてすぐ、視界に入る。
小さなベッドに横たわる、小さな姿。
何時もは白い頬が上気して赤く、繰り返される呼吸は荒い。
髪と同じ色の薄灰色の大きな瞳は潤み、開けているのがやっとと言う様子だった。
「…ディルク…」
答えの代わりに、微かに震えるか細い声で呼ばれ、俺はベッドへと歩み寄る。
「ん?どうした?」
問い掛けると、コウイチの潤んだ瞳が窓の外に向けられる。
「みんな、は…」
「ああ。外にいる。心配してたぞ。大丈夫かって」
そう伝えると、コウイチは少しだけ笑って、うん、と頷いた。
「おれは、へいき。だいじょうぶって、つたえて」
「………」
か細い声がそう言った瞬間、思わず目を見張る。
病気で弱っている時に、周囲を気遣って強がるなんて、思わなかった。
うっすらと覚えている、コウイチがまだ赤ん坊だった頃を思い起こす。
あれからもう、七年。
(大きくなってるんだな)
親でも無いのに、そんな事を思う。
自然と頬が緩んで、俺は灰色の柔らかな髪を撫でた。
「分かった。伝えておく。その代わり、早く良くなるんだぞ」
額に貼り付いた髪を梳き、俺が顔を覗き込むと、コウイチは、弱々しいながら何時もと同じように、「おう!」と答えてくる。
強がりでも、その元気があれば良い。
俺は再びコウイチの頭を撫でて言った。
「よし。じゃあ、俺はもう行くな」
これ以上の長居は逆にコウイチに負担をかけてしまうだろう。
腰掛けていたベッド端から立ち上がり、離れようと一歩踏み出す。
そこで、何かに引っ張られる。
「ん?」
後ろを振り向くと、俺の上着の裾を、細く白い指が掴んでいた。
視線は指を辿って腕へと続き、それが、コウイチが服の裾を掴んでいるのだと気づくのに、少し時間が必要だった。
ついさっき、「大丈夫だ」と強がっていたのに。
「どうしたんだ?コウイチ。大丈夫じゃなかったのか?」
再びベッド端に腰掛けてそう問い掛けると、コウイチは形の良い眉を少し歪めて、呟いた。
小さな小さな、震え声で。
「もう、ちょっと…もうちょっとだけ、」
そして、白く細い腕が、俺に向かって差し出される。その様子が、縋るようだ、と思うのは、俺のエゴだろうか。
「ここに、いてよ。ディルク…」
そんな風に言われてしまったら、俺に、頷く以外の選択肢はない。
差し出された小さな手をしっかりと握って、俺は微笑む。

まだ幼い、それでも何よりも大切な。


この、小さな手を守る。

コウイチの寝顔を見つめながら、俺はそう誓った。






最初はディルクから。コニタン兄貴は外せないですよね。ところで、ディルクの年て幾つ?(←今聞くのか)




TIERKREIS**

その、憧れの感情さえも。(ジェイル→主)

「ディルクって格好いいよな」
大きな灰色の瞳をキラキラと輝かせて、コウイチは言う。
ジェイルはそんなコウイチを横目に見ながら、なんの反応も返せずにいた。
いつもの稽古からの帰り道。
沈みかけるオレンジの柔らかな陽光はコウイチの薄灰色の髪を透かす。その様が、コウイチ自身を染め上げるかのようで、あまりの美しさに思わず目を奪われた。
発育途中ながら、無駄のないしなやかな筋肉に覆われた体は、名のある彫刻家が作り上げた芸術品のような美しさがあった。
しかし、コウイチはそんなジェイルの視線には気付く気配さえ無く、楽しそうな笑顔で続ける。
「俺らが束になっても勝てねえ位すっげえ強いし」
コウイチの声は楽しげに弾む。
その輝く瞳は、ここには居ないディルクの姿を追いかけている。
そんなコウイチの姿に、チリリと、ジェイルの胸が疼き出す。
「なのに偉ぶったりしねぇし、誰にでも優しいし」
確かにディルクは、ジェイルの目から見ても好人物だ。
単純に戦闘となったらこの村でディルクにかなうものはいないし、それを鼻にかけることも無く誰とも気さくに接する態度から、村人たちもほぼ全幅の信頼を置いている。
そんなディルクを格好いいかと問われれば、ジェイルも否とは言えない。
だが。
「いつか俺も、あんな風になりてぇ」
コウイチの、弾んだ声と輝く笑顔を見て、胸の疼きが強く、大きくなる。
「………」
ジェイルは何も答えられなかった。
今のジェイルでは、コウイチが見つめる背中に遠く及ばない。それが分かっても尚、ジェイルの中に疼く、得体の知れない感情は炎の様に燃え上がる。
ずっと共にあった存在。生まれた時から傍にいた存在。魂を共有しているとさえ錯覚してしまう程、ジェイルとコウイチはずっと一緒だった。
そんなコウイチが、見つめる先に居るのは、自分以外の存在。
ジェイルはコウイチの煌めく瞳を見て、拳を握り締める。
(…絶対に負けない)
今はかなわない、コウイチの瞳を釘付けにするその背中に向けて、告げる。

(コウイチは、渡さない)

『その、憧れの感情さえも、俺だけのものにしたいんだ。』



ぶっちゃけ、ゲーム開始当初から、やるならジェイル主人公かなと思ってはいました(なんの告白だ)
主人公たちが狭間に飛ばされてる間ジェイルがありえない位動揺してたとか、どんだけ素敵エピソードなのかとっ((○(>_<)○))




TIERKREIS**

その、暖かな全てを。(リウ→主)

凛と冴えきった空気を震わせて、コウイチの少し高い声が響く。
「すっげー綺麗だなー」
温暖な気候で安定したシトロ村で、珍しく冷え込んだ夜。
3日続いた雨が上がったばかりなのも手伝って、体感温度はかなり低い。
黒い天鵞絨を敷き詰めたかのような空を見上げるコウイチの肩も微かに震えている。
それを認識して、しまったと、リウは思った。
雨が上がった後は、星が綺麗に見える。
そんな事を言えば、好奇心の強いコウイチが行こうと言い出さない訳は無かった。
大人たちの目をかいくぐって家を抜け出し、小高い丘の上へ辿り着くまでの、コウイチと二人で行くささやかな冒険。
それを、リウは期待していたのだ。
期待し過ぎて、失念してしまった。雨上がりのこの村の気温変化を。
普段暖かく過ごしやすい村の気候に油断していたと言うのもある。
しかしどれほど言い繕っても、所詮は言い訳だ。
寒さに震えるコウイチに、リウは防寒具一つ差し出せない。
自分の無力さを思わぬ形で思い知らされ、リウは拳を痛い程握り締めた。

「ゴメン、コウイチ。寒い思いさせて…」
情けなく、詫びる事しか出来なかった。
しかしコウイチは大きく息を吐き出したかと思うと、視線を空からリウへと移し、言った。
「なんでリウが謝るんだ?」
謝罪の理由が心底分からないと言う口調。そして、太陽のように暖かな笑顔が綻ぶ。
「こんな綺麗な星空が見られて、俺すげー嬉しいんだ。ありがとな」
弾むような楽しげな声が、リウの鼓膜を打ち、心に響く。
リウが初めてこの村に来た時も、コウイチは誰よりも先にリウに笑顔を見せて、語りかけてくれた。
その笑顔を見た時、日溜まりのようだと思った。その声を聞いた時、太陽のようだと思った。
最初はそのあまりの目映さに、目を逸らしてばかり居た。
それでも、いつしかその傍らに…ずっと傍に居たいと、思うようになっていた。
「寒いのなんか平気だよ。こうやってさ、」
「ぅわっ」
コウイチの暖かな笑顔が近付く。いきなり腕を取られ、引っ張られたのだ。
何が起こったのか理解出来ずにいるリウに対し、コウイチは悪戯が成功した子供のような顔で笑う。
そして、リウの腕を抱き込んで、言った。
「ひっついてたら、温けぇだろ?」
不意に与えられた太陽の温もりに、リウは戸惑う。
しかし、コウイチの言うとおり、すぐ傍にあるコウイチからは心地良い体温が伝わって来る。
(…あったかい)
そう認識した途端に何故か騒ぎ出す胸を持て余し、リウは静かに瞬く星々を見上げた。


『その、暖かな全てを、手に入れられたなら。』



リウもゲーム開始当初から目をつけてました(だからなんの告白だ)
クエストの「緑の石を探せ」が終わった後で、リウが団長に対して言い訳めいた発言をしているのがなんか笑えました。あの発言が、「レン・リインとはそんなんじゃねぇから。俺はお前一筋だから」みたいに聞こえたのは決して私だけじゃないハズ(・∀・)




TIERKREIS**

その、柔らかな笑顔に。(マリカ→主)




シトロ村では毎年、収穫が終わる頃に祭が行われる。その年の収穫を祝い、来年の豊作を祈る祭だ。
そしてその祭では、村の若い娘の中から選ばれた『姫』と呼ばれる存在が大きな役割を持っていた。
「えーと、まずは舞台に上がって一礼、それから次はー…歌だっけ」
「違うって。一礼の次は祝詞」
あっさりとリウに指摘され、大きな姿見の鏡の前に立ったマリカは、盛大にため息を吐いて肩を落とした。
「も〜…なんでこんな煩雑かなぁ…」
思わずぼやきが漏れる。それを聞いたリウが、おいおいと呆れたような声を上げた。
「祭は3日後だけど、そんな事言ってて大丈夫なのかなぁ、『姫』は」
祭における『姫』とは、天に感謝と祈りを捧げる巫女の事を差し、舞台に上がって舞を捧げたり、歌を奉納したりする、祭の主役的存在だ。
その『姫』を、今年はマリカが担当する。
しかし当のマリカのテンションは異様な程低い。
手先の器用さを買われて衣装担当になったリウは、マリカが試着した衣装の裾の解れを直しながら、大きく息を吐き出した。
「まさかとは思うけど、祝詞覚えてないとか言わないよね」
「………」
問われた…と言うか、ニュアンスは確認のそれだったが…マリカは返す言葉が見つからなかった。
その沈黙で、察したらしいリウはまた盛大にため息を吐いた。
「あのさぁ…重ねて言うけど、祭は3日後だよ?」
「分かってるわよ。けど覚えられないんだから仕方ないじゃない」
マリカだとて、何もしなかった訳ではない。
『姫』に選ばれてから今日まで、何度も何度も原稿を読み、経験者である姉にもコツを聞いて(もっともこれは聞いた当人が当時の事を忘れていてなんの参考にもならなかった)、何とか覚えようと努力はしたのだ。
ただその努力が、結果として現れてこなかったと言うだけで。
「まぁ、普段使うどころか聞く事もない言葉だから、無理ないけど…」
そんなマリカの努力を知っているリウは、苦笑しながら、鏡近くのテーブルに置かれた、よれた紙を取り上げる。
「『ラ・ジェルアーノヴァ・レスティオ』…豊かなる恵みに感謝を、って感じかな…」
澱み無くリウの口から零れ出た祝詞の一節に、マリカは目を見張る。
「リウ…アンタ…」
「ああ、いや、別に、意味が分かるとかじゃ無いよ?何となく、そんな感じかなって思っただけでさ」
遥か昔に失われた古代語の祝詞。それが解る知識をリウは持っていたけれど、敢えてその事を話すつもりは無かった。
慌てて取り繕ったリウの心配をよそに、マリカは真剣な顔でとんでもない提案を口にした。
「私の代わりに、『姫』役やってくんない?」
「…はぁ?」
リウの口から、間の抜けた声が上がる。しかしマリカはそれには一切構わずに、力強くリウの手を取った。
「初めてでそれだけスラスラ読めたら楽勝よ。大丈夫、リウなら絶対に出来る!」
「や、出来ないから!一番最初のハードルで引っ掛かってるからね!」
俺は男だから!、と、リウが力説した所で、ドアを二度、ノックする音が響く。
半ばやけくそ気味にリウがどうぞ!と応じると、広場で舞台やテントの設営を手伝っていたジェイルとコウイチが入って来た。
「楽しそうだな」
やり取りが聞こえていたのだろう。
ジェイルが笑いを堪えながらそんな事を言う。
「「他人事だと思って…」」
声を揃えてジェイルを睨むリウとマリカだったが、次の瞬間に響いたコウイチの声に、完全に毒気を抜かれた。
「おおっそれが『姫』の衣装かー!」
間近で見る初めての衣装に、その灰色の瞳はキラキラと輝いている。
「なっ…何よ」
そんなコウイチの視線にいたたまれなくなって、マリカは語尾を上げ、半歩後退してコウイチから離れる。
「どうせ、似合わないとか言うんでしょ?」
今日、鏡に映る自分を見て、ずっと思っていた事だ。
長い裾のスカートも、頭から腰まである薄織のヴェールも、何一つ、鏡の中にいる『マリカ』には似合わない。
やっぱり『姫』なんか引き受けるんじゃ無かった。
マリカがそんな事を言おうとした矢先。
コウイチが、口を開いた。
「何言ってんだよ」
そして、ふわりと。コウイチは笑う。
幼い頃から一緒に居るマリカでさえ、初めて見る、笑顔。
知らない誰かのようだと思った瞬間に、視線を逸らす事が出来なくなる。そして、マリカの胸が大きく脈打つ。
「よく似合ってる。すげー綺麗だ」
柔らかな微笑と共に、さらりと告げられた言葉。
「っ………」
マリカは言葉を返すことさえ出来ない。
何を言われたのかをマリカの脳が認識する間に、コウイチは「お前の歌、楽しみにしてる!」と言いおいて、また広場へと戻って行く。
後にはただ、ドクドクと五月蝿い心臓を抑えるマリカと、そんなマリカを見ながらやれやれと溜め息を吐くリウだけが残された。
「楽しみにしてるってさ。どうする?…『姫』」
リウが訊ねると、首まで赤くなったマリカが拳を振り上げて言った。
「…やってやるに決まってんじゃない!見てなさい、絶対にアイツの目を釘付けにしてみせるっ!」

(…負けてたまるか!)

言外のそんな意気込みが聞こえて、リウは密かにやれやれと肩をすくめた。


『その、柔らかな笑顔に高鳴る胸が悔しい!』




シトロ組最後はマリカです。
主人公は基本受けなんですが、基本的に男前でもあります。男前ってか、天然無自覚のタラシ…?いやいやいやいやいや綺麗なものを綺麗って言える素直さを持っているだけですウチの団長は(°∇°;)
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