話題:先輩

高校時代、このブログに度々登場する先輩は有名人でした。
容姿端麗。頭脳明晰。文武両道。そして変人。
黙っていれば凝視してしまうほどの美人なのですが、喋ってしまうと全てが台無し。
彼女が行った奇行は数知れず。伝説になっているものも多々あります。
今日は伝説の一つを紹介します。


先輩と一緒に登校している最中のこと。
あまり記憶にないのですが、相変わらずヘンテコなことを言い続けていた記憶があります。
その様子はブレーキが壊れた新幹線みたいなものです。
そんな最中のこと。
見知らぬ男子生徒が突然、わたしたちに向かってダッシュしてきました。
先輩の前に立ち止まり、呼吸を整える見知らぬ彼。


わたし「先輩のお友達ですか?」


先輩「田中だよ。山田の友人なんだ」


わたし「田中さんですか」


先輩「よう見知らぬ君。何か用かい」


わたし「結局知らない人なんですね……」



息を整えた男子生徒は表情を引き締めて、大きく息を吸いました。
まるで一世一代の大告白をする様子。
唐突すぎて理解できない行動に首を傾げつづけるわたし。


田中?「〇〇(先輩の本名)、君が好きだ!」


わたし「!?」


先輩「!?」



通学路。周りに生徒が多い中で、本当に一世一代の大告白が行われました。
このあたりでわたしの頭は考えることを放棄。
ただの傍観者となることに決めました。



先輩「そうか。わたしのことが好きか」


田中?「はい!あなたの胸に顔を埋めたいです!」


先輩「例えば君が日本一のラーメン屋だったとしよう」


田中?「は、はい!」


先輩「無理だ。君のような変態にノイズちゃんを渡すことは出来ない」


わたし「えっ」


先輩「少なくともだな……」


田中?「すみません。ノイズさんも素敵ですが、僕は先輩に告白してるんです」


先輩「解ってる。皆まで言うな。山下よ、君は大きな勘違いをしている」


わたし「田中さんじゃなかったんですか」


田中?「いや、田中でも山下でもないのですが……」


先輩「物事には順序がある」


わたし「たしかに、唐突に告白されても困りますよね」


先輩「その通りだ。最初はデートに誘うべきだった」


田中?「なら、デートに行きましょう!」


先輩「嫌だ。ノイズちゃんとのデートなら喜んで行くが、変態発言をした君とは関わりたくない」


わたし「いや、わたしも先輩とデートはしませんけどね」


先輩「まったく、君はいつになればデレるんだい」


わたし「いや、ツンデレではありませんが」



こうして田中?くんの大告白は無惨な結果となりました。
だけど、これを皮切りに次々とヘンテコな告白をする男子が急増することに。


例1


男子生徒「君の瞳に乾杯」


先輩「ワインボトルで君を殴りたい」



例2



男子生徒「ノイズさんも先輩も養います」


先輩「ノイズちゃんはわたしが養う」


わたし「いや、どうしてわたしが養われる前提で話が進んでるんですか」



例3



男子生徒「寿司職人になって一生寿司を振る舞うので付き合ってください」


先輩「今はラーメンの気分だから断る」


男子生徒「じゃあラーメン屋になります!」


先輩「簡単にブレる奴とは付き合いたくない」



こんな感じです。
先輩とわたしは一緒にいることが多かったので、必然的に告白シーンを目の前で見ることになりました。
さすがの異常事態に混乱したわたしは親友に相談。



わたし「なぁ、最近さ。先輩が度々告白されるんだけど」


親友「よくあることじゃん」


わたし「いや、告白がヘンテコなんだよ」


親友「どういうことだよ」


わたし「君の瞳に乾杯とかさ」


親友「……なんだそりゃ」


わたし「どういうことなのか調べてくれない?」


親友「んー、まぁ仕方ないな。お前も迷惑してるんだろ」


わたし「そうなんだよ……」



そんなこんなで男子生徒が変態化している事を親友に調べてもらうことになりました。


長くなりそうだから続きは明日辺りに書きますね……。



追記にて拍手コメントにお返事。
皆様ありがとうございます!