血界戦線B2Bの5巻を、「獄中の聖者、その中の咎人」を読んだんですが……デルドロ・ブローディ……お前……そんでもってドグ・ハマーもお前……お前ら……ある意味で血界戦線で一番ヤバいわ……(顔を覆い膝から崩れ落ちる絵文字)

血界戦線聖者咎人はブロハマが多方面な意味でヤバくてもうどこから突っ込んだらいいのかわからないレベルなんだけど、ハマーは何かが欠けてるのかなと思っていたら欠けてるどころではなく空っぽだったという事実がまず心を抉る。
ハマーは何もかもを持たない空っぽの人間で、器(体)しか持たないことはむしろ惨いことなのではとすら思うんですが、そうであったからこそデルドロと融合させられた時の器としては最上であり空っぽのところに100%デルドロを受け入れられたという、運命としか言いようがないブロハマ。

デルドロはハマーと融合させられたことで自分の飢餓感みたいなものが、飢餓感を感じられるだけマシと思えたのかなと。
ハマーのように空っぽだと飢餓感も無ければ一瞬の満足感も得られることはないので、悪逆非道のデルドロですら憐れと思うほどだったのかもしれない。
自己保身も何もなく自分を大事にできないハマーがハマー自身を大事にすることができるのが、デルドロがハマーの血液として存在していたからということを聖者咎人で改めて突き付けられたデルドロがハマーへの想いを強固にしたことは想像に難くない。

デルドロが監獄に閉じ込められていることをつらいと感じていないことをハマーに見抜かれてるの最高だったんだけど泣きそうにもなった。
デルドロがハマーを受け入れ、ハマーに全てを受け入れられ、その絆や存在がデルドロの望んだ自由を上回るものになったのあまりに尊い……。
別にデルドロはハマーと分離することや自由を求めなくなったのではなくて、それができなくてもつらいと思わなくなるほどハマーを大事に思ってしまって、また、ハマーにこれからも大事に思われたくなってしまったんだと思う。
誰かに全てを受け入れてもらえるということは麻薬みたいなものなんだよな。特にデルドロみたいに飢えてるだろう人には余計にそうだと思う。
デルドロは一人の人間として在りたいし自由でもいたいけど、それをすっ飛ばすぐらいハマーの血液であることが心地よ過ぎるんだろうなぁ。

仮に聖者咎人でデルドロがハマーと分離してハマーが死んでたら、デルドロは最悪アリギュラの元へハマーの体を持って再度血液として自分がハマーを生かせるように頭下げにいったかもしれないと思う。

ハマーはデルドロでなくても、誰でも受け入れるけど、デルドロはハマーしか宿主として受け入れられないというところが、ハマーが聖者と言い表されデルドロが咎人にしかなれないところ。
そのうえハマーはデルドロの犯した罪に対する罰やデルドロの被害者の為に監獄にいるだけではなく、デルドロがもうつらくないから、そう感じるデルドロの為に監獄に収監され続けるのだというところがなるほど聖なると称されるわけだと。

ブロハマ考えれば考えるほど一生離れられないタイプのやつで困る。
仮に分離できてもデルドロのハマーと居たい心を見抜いたハマーがずっと側にいそうだしデルドロは振り回されて喜んでそうだし、分離できなかったら当たり前みたいに生まれた時からそうであったように一緒に死んでいきそう。