あーくんを追い掛けて、埋まった洞窟前に向かうフレイちゃん。
途中で何度か地震が起きました。
なにこの危険フラグ。←
埋まった洞窟前に、あーくんの姿はありません。
呼びかけてみますが、返事もなく……。
洞窟を調べてみると、人の通れそうなスキマが出来ていました。
最近起きていた地震で出来たようです。
中に呼びかけますが、やはり返事はありません。
……どう考えても、中にあーくんいるよね;;
フレイちゃんが中に入ってみます。
すると、
洞窟内で倒れているあーくんが。
ちょ!!生きてる!?生きてる!!?←
あーくん「うう……」
あ、生きてた(*´∀`*)←
あーくんが洞窟に入ってから地震が起きて、気絶してしまったようです。
ダメでしょ、独りで行っちゃ(´;ω;`)
フレイ「名前の確認はしたんですか?」
あーくん「名前……?」
フレイ「お母さんとあーくんの名前です!
それを確かめに入ったんでしょう!?」
あーくん「!
……いえ、まだです」
フレイ「それじゃあ──」
しかし、また地震が。
今にも崩れそうな洞窟に、「もう保たない」と諦め顔のあーくん。
しかしフレイちゃんは諦めません。
あーくん「フレイ!?」
フレイ「くずれる前に、名前を確認しないと──」
と、またも揺れる洞窟(・ω・´;)
あーくん「……!
いいから、すぐにココを出ましょう!このままだと危ない!!」
フレイ「……全然、よくないです!」
あーくん「え……?」
フレイ「せっかく、真実が見つけられそうなのに……!
あなたが何十年も探していたものが、やっと手に入るかもしれないのに!
そんな簡単に諦めないで下さい!!」
あーくん「フレイ……」
フレイちゃん……。゚(゚つД`゚)゚。
しかし、崩壊寸前の洞窟は待ってくれません。ちょっと空気読んで!!←
あーくん「……!
……やはりダメだ!
すぐに出ましょう!!」
フレイ「でも──」
あーくん「いいんです!もう昔の話は!」
フレイ「え……?」
あーくん「今の私は、過去を失うことより──
あなたを失うことの方が、ずっと怖い……!!」
ぐはっ!!!(悶絶)
うん!そりゃそうだよね!
フレイ「あーくん……」
これにはフレイちゃんも嬉しそう。そりゃそうだ。
あーくん「行きましょう!」
文字通り、フレイちゃんを引きずって脱出するあーくん。
いや本当に。
ちょっと笑ったww
絶対服の後ろとか掴んで無理やり引っ張ってたwww
命からがら、洞窟を抜けた2人。
ケガは!?とお互いに声を掛け合いますが、ここだけ呼び方がさん付けに戻ってるwww
『「あ…………」』
照れる2人が可愛すぎるwww
あーくん「どうやら、大丈夫みたいですね」
フレイ「は、はい……」
あーくん「ああ、でも、おでこにキズが……!」
じゃあ、あーくんが舐め(ry
あーくん「……ん?
ああ、良かった。ドロがついてただけですね」
……なんだ(´・ω・`)←
フレイ「そ、そうですか……。
………………」
あーくん「フレイ?どうしました?」
フレイ「ええと、その、顔が近い……です」
んな、何を今更(´ω`)
デートの時なんて散々肉食系だったくせにこの子は。←
あーくん「ああ、すみません。メガネが壊れてしまったみたいで」
フレイ「ああ。そ、それで……」
……ほんと?ww
あーくん「ところで、どうしてここにいると分かったんですか?」
フレイ「えっと、キールくんにあーくんのことを聞いて……」
あーくん「ああ。なるほど」
フレイ「あーくんは……。
お母さんの名前を、確かめに来たんですよね?」
あーくん「私は……」
あーくん「そうですね。確かめに来たんです。
あの人が、私をどう思っていたのかではなく、
私が、あの人のことを、どう思っていたのか」
フレイ「あーくんが……?」
あーくん「…………
フレイ」
フレイ「はい?」
あーくん「今朝、例の彼から、新しいお茶が届いたんです」
フレイ「あの『調査員』さん?」
あーくん「はい。
『大切な人と楽しむティータイム』だそうですよ」
フレイ「え?」
あーくん「送られてきたお茶のイメージです。
是非、大切な人との時間を、ゆっくり楽しんで下さいと」
フレイ「そうですか……」
あーくん「私の頭には、真っ先にあなたの顔が浮かびました」
フレイ「……!」
フレイちゃんすっごい嬉しそうww
あーくん「そのときにね、気が付いたんですよ。
今の私は、母のことを追いかけていたかったわけじゃない。
それを追いかけている自分を、失うことが怖かったんだって。
私が交易を始めた理由も、それを続けている理由も、
メガネが好きなことさえも。
すべて、あの人のせいだったから。
だから、今更母を追うことを止めたら、
それと一緒に、すべてを見失いそうで、怖かったんです。
……怖かったらしい」
フレイ「…………」
あーくん「ここに来たのは、そんな自分と決別するためでした。
でも、あの洞窟に続く切れ目を見つけてしまったとき、
……やはり、どうしても、確かめずにはいられなかった」
フレイ「…………」
あーくん「結局、なにを見つけたかったんでしょうね。
あの人も、私も」
フレイ「あーくん……」
フレイ「私は、何となく分かる気がします」
あーくん「え……?」
フレイ「あのメガネ、度が入ってなかったんです。
お母さんの形見のメガネ」
あーくん「どういう……ことですか?」
フレイ「本当に目が悪い人が、あんなものを掛けてるはずがない。
あーくんのお母さんは、目が悪くなかったんです」
あーくん「そんな……
ありえない。じゃあ、どうして目の悪いフリなんて……」
フレイ「『メガネがなくて見えないから』と子供を近くに呼んでいたのは、
より近くで、子供の顔を見るためにです。
きっと、あなたの顔を、より近くで見るためだったんですよ。
お母さんは、あーくん、あまり親しくはできなかったから。
立場上、そうした方が良いと思ってたから」
あーくん「それは……どういう……?」
フレイ「側室という立場から、居場所がないと苦しんでいたその人が、
母親として、子供のためを想いながら、
一番近くで子供を見るためには、
それが、たった一つの方法だったから……」
あーくん「…………。
……それじゃあ、あの人は……」
フレイ「嫌ってなんかいなかったんです。
愛していたんです。あーくんのこと」
あーくん「…………。
……私の方だったのか」
フレイ「え……?」
あーくん「いつも、私に会いに来るあの人を、ひどい顔でにらみつけていたのは。
私の顔をはさんで離さなかった、あの人の手を、
こちらをじっと見つめていた、あの人の顔を──。
にらみつけることしかできなかったのは。
……私の方だった」
フレイ「あーくん……」
あーくん「あの人じゃない……。
何もかも見えているつもりで……っ!
そのせいで、何一つ見えていなかったのは!
全部……!
全部、私の方だったのに……っ!」
あーくん……(´;ω;`)
あーくん「ボロボロのメガネだから、かけたことがなかったんじゃない……。
本当は、かけようとしても、かけられなかったんです……。
あの人とどう向き合ったらいいか、分からなかったから……。
でも……、
…………。
……何を見ていたんでしょうね、私は。
あのメガネは、いつも真実を映してたのに。
なんて……、……ムダな遠回りをしてきたのか」
フレイ「ムダなんかじゃないですよ」
あーくん「え……?」
フレイ「その遠回りがあったから、あーくんはここにいるんだもん。
過去のあなたが、
今のあなたを、ここに連れてきてくれたんです」
あーくん「フレイ……」
フレイ「ありがとうございます。
私に出会ってくれて、ありがとう。
私は、これからも、あーくんの笑顔を見ていたいです」
あーくん「フレイ……。
その言葉、信じても良いんですか……?」
フレイ「もちろんです。
あなたが信じてくれるのなら」
あーくん「…………。
……いま、分かりました」
フレイ「え?」
あーくん「『人を簡単に信じるな』という言葉の意味です。
信じるということは、相手に誓うことじゃない。
その相手なら信じていいと、自分の心に誓うことなんです。
だから、その心を大切にしろと。
そういう意味だったんだと。
……今は、そう信じたい」
フレイ「あーくん……。
……はい」
あーくん「しかし、どうせ信用するなと言うのなら、
その方法を教えてくれたらよかったのに」
フレイ「え……?」
あーくん「人間なんて、こんなにも簡単に、相手を信用してしまうのに。
君にならだまされてもいいと。
こんなにもたやすく、思えてしまうのに……」
フレイ「…………」
あーくん「フレイ。
ありがとう」
フレイ「え……?」
あーくん「今までは、ずっと見えていなかったんです。
母の気持ちが、
自分の気持ちも、
あなたをなにより大切だと思う、このどうしようもない気持ちも。
でも、見えないだけで、全部そばにありました。
それが私にも、ようやく見えた……」
フレイ「……よかったですね」
あーくん「……はい。
あなたと出会えて。
あなたを信じられて、本当によかった……」
あーくん「これから、父に手紙を書こうと思います。
王子のこと。交易のこと。
それから、母のことについて。
それに……フレイ」
フレイ「はい」
あーくん「もっと近くで、顔を見せてくれますか?」
………!!!(゜∀゜)
フレイ「え……?」
あーくん「メガネが壊れていて、よく見えないんです。
お願いします」
フレイ「えっと……、こうですか?」
少し近づくフレイちゃん。
でも、もう少し、と言われてしまいます。
少しずつ近づくフレイちゃんを、
あーくんが抱き締めました…!!
フレイちゃん、困惑ww
そして……
あーくん「フレイ。
私と結婚してください。」
プロポーズきたあああああ!!!!(゜∀゜*)
断るわけがない!!
この為に頑張ったんだからあああ!!!
絶対幸せにするよ!!あーくん!!←
この後、あーくんはお父さんに手紙を書きます。
王都へは帰らないこと。
その理由を、自分がセルフィアで、フレイちゃんの元で見つけたこと。
そして、今のお母さんへの想い。
お父さんも、きっと喜んでくれるでしょうね(*´∀`*)
あーくんが、やっと過去から解放されたことを。
さあ、いよいよ結婚式ーー!!