スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

HELLO

HELLO、HELLO、
今日も電波良好、返事はいつだって聞こえない

失った時計台の鍵と
心の悲しみを
大きな木の下に埋めたんだ

そしたら僕はそこに囚われて
身動きが取れなくなってしまった
困った僕は小さな玩具の電話に言ったんだ
「誰か僕を助けに来て!」

そんな道化、誰にもわからないって
僕自身でさえ思ってたのに
そしたら現れたんだ

「助けに来たよ」って

僕はびっくりして何も言えなくて
そしたら君は困ったように笑って
「ずっと僕を呼んでてくれたよね?」

嗚呼、そうだった
僕はずっと叫んでたんだ
誰とも繋がらない電話の前で
誰にも聞こえないくらいの大声で
『僕は此処だよ、一人で寂しいから一緒に遊ぼう』って

だけど誰も気付いてくれなかったから
いつしか僕は心を閉じ込めた

気付かないうちに届いてたんだね
君だけが見つけてくれた
だからもう、電話はいらないんだ
他の誰もいらないんだよ


HELLO、HELLO、
使われない電話はいつしか壊れた
だけどもういらないんだ


僕の傍らには君と古い玩具の電話






→1910
continue...
<<prev next>>