ポケットの中身

2015/02/14 18:29 :その他
僕の嫌いな人が愛している貴方を、僕は敬愛してます。(三政+くりみつ+鶴丸/BSR×とうらぶ)

※BSRととうらぶの混合
※三政要素薄い
※伊達組(みっちゃん、くりちゃん、お鶴)は付喪神としているけど、具現化はしてない






僕は、この感情が嫌いだ。
「伊達。」
「三成!よく来たな。」
たまに政宗公に会いに来るこの男に対して、僕はいい思いを抱いていない。
政宗公は嬉しそうに笑顔を浮かべるけど、だとしてもやっぱり嫌だ。
「おや光忠、頬が膨れてるぞ。随分不機嫌だな。」
「鶴丸さん、あの人はどうして政宗公に会いに来るんだろう。」
「そりゃあ梵天と恋仲だからさ。お前だって知ってるだろ。」
「知ってるけど。」
知ってるさ。
政宗公が小十郎さんにも見せないような甘えた表情を曝すのも、奥方にも出さない甘い声を聞かせるのも、あの男だけだって。
まぐわってるのだって見たことあるし。
だけど、だけど。
「あの人、嫌いだなぁ。」
こんなに醜い感情が僕にもあるなんて。
嫉妬なんてカッコ悪い。
「光忠、俺たちは付喪神だから人間とはどうにもならないぞ。」
「わかってるよ!」
隣で政宗公が口付けされて、幸せそうで、そんな顔させてるのはやっぱりあの男で。
羨ましい、ああ、嫉妬で気が狂いそうだ。
「…そういえば東の離れで倶利伽羅が昼寝をしていたな。」
「…ありがとうございます。」
汚いこの感情を早く消したい。
大好きな政宗公でめちゃくちゃに乱された心を、別のモノで埋めたい。
鶴丸さんは肩を竦めて見送ってくれた。
横目で見た政宗公は、やっぱり幸せそうだった。




畳の上で壁の方を向いて寝ていた倶利ちゃんの隣に座る。
頭を撫でると手を掴まれた。
「どうした。」
「ごめんね、起こしちゃった?」
「起きてた…石田三成が来たみたいだな。」
倶利ちゃんは起き上がって僕を抱き寄せる。
「わかるの?」
「お前があの人の側離れる時は決まってあいつが来た時だろ。」
あーあ、倶利ちゃんにもバレてるし、本当にカッコ悪いなぁ、僕。
「嫌だなぁ…こんな感情持ちたくなかったなぁ。ただの刀でいたかったなぁ。」
「うぜぇ。」
「もう、酷いよ倶利ちゃん。」
こんな口悪い子だけど、頭撫でてくれたりするから、本当に良い子に育ってくれたよ。
それに甘えちゃう僕は駄目な先輩だね。
「僕ね、今すごく嫌な気持ちなんだ。だからさ、僕のナカを倶利ちゃんでいっぱいにして?」
「…卑怯な奴。」
うん、そうだね。
だけどそう言いながら僕に構ってくれてありがとう。
「好きだよ。」
「うるさい。」
ああ、僕今幸せかも。
政宗公もこんな気持ちでいっぱいなのかなぁ。




――――
三政で太刀(特にみっちゃん)から愛され政宗でした


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