占星術殺人事件読了。以下ネタバレを含む。

ミステリ好きなら必ず読めと言われるこの作品。島田作品は初めて読んだ。処女作と聞いて驚愕。

プロローグの手記の部分から読み応えがあるが、やはり今作の一番の魅力はトリックであろう。物語の序盤から読者の意識を引きつけるであろうアゾート制作がミスリードだったとは!語り手である岩崎の必死の捜査や微細な占星術の解説も今作の犯人とは全く関係を持たないのである。まいった。あれだけ読んだのに…。笑

主人公の御手洗も魅力的であった。「電話帳を読まされたみたいだ。」「理解する能力がなけりゃピカソもただの落書きだ。」

納得の傑作であった。
「手品の幕は下りた。」