話題:腕時計

私はよく、隣の席の人から「腕時計をいつもはめているんですね」と訊かれます。
それは数日前にもでした。

この時計は19歳の頃に神戸に行った際、父親が買ってくれたCASIOのデジタル電波時計です。
日付と、曜日まで表示されます。
ですから、ふとそれらを忘れてしまい、いつだろうと思った時に戸惑いません。笑

当時、まだ電波時計というものが珍しく、世界と同期しているという気持ちが、何となく嬉しかったことをよく覚えています。
いじくると、世界各国の時間まで表示されるわけですが、普通に日本で暮らしている分には必要ないので(笑)、ほとんど東京標準時にしたままで久しく設定はいじっていません。

私が時計をずっとはめているようになったのは父の影響もあったでしょうか。
彼は、一般的なそれではないのですが、時間に拘る人です。

幼い私が時間を忘れて、ずっと同じこと・一つの作業に没頭していると、
「子どものうちはそれでいいのかもしれないけれども、大人は時間で生きているのだから覚えていかんといかん」
と、言われたことがあったのを少し覚えています。

また、「時計をつけておけ」とか「時間を気にしろ」と言い出し、自分は寝る時も腕時計をして寝ているだの、自分はもう逆に時計が無いと不安になってしまうだの、何だのと言ってくるので、よほどそういうことが大切なのだと印象付けられました。
……本当に常に時計を巻いて寝ているのだろうか?
………今でも?汗

それが本当であろうと何であろうと私はとてもよく父が言ったことを覚えているのです。

それで、寝る時と風呂の間にはさすがに外しますが、それ以外の時は大体、この時計を19歳のときからずっと付けているのです。

二度、電池切れして交換しました。
最近、電波時計であるにもかかわらず、時間がずれているようです。
正確であることが、安心をくれていたのですが、そういう意味では用をなさなくなってきているのかもしれません。
けれども、やはり、自分にとってはずっと、この時計こそが「時計」なのです。

自分が時計を外さないのは、自分も常に時と共にあることを実感するため。
すぐそばにあれば、いつでも確認できるから。
詩的に表現すれば、そういったところなのです。

そういえばこれはファッションのカテゴリの話題でしたので、それに関することも少しは書いておきましょうかね。

まずバンドの部分が金属製であること。
皮やビニル等だと切れることがありますが、これにはそういう心配がありません。
(しかし、夏には汗等が溜まってかぶれることもありますが……)

女性用でありながら機能性がきちんと考えられているところもお気に入りです。
たまに、お洒落を考えすぎて文字盤が読みづらく、ただの腕輪と化しているような時計を目にすることがありますが、そういうものは私にとって必要じゃなかった。

だから文字盤はデジタルです。
これはやはり父親譲りで、若かりし頃の父もデジタルの腕時計をはめていました。
パッと見て、分かるからだそうです。
それに合理性を感じた私も真似してデジタル派です。

本当は円周の部分が紫色のものが欲しかったのですが、それはバンドが金属製ではなかったので、仕方なく淡い水色にしました。
しかし、長く使っている内に傷も付きましたが、この水色が何となく逆に気に入ってしまったようです。
その円周の部分以外は全て銀色です。
そこがまた、かっこいいのです。

バンドは少し余裕のあるように作ってもらったはずが、数年の間には何故かきつく(食い込むほどに)なったこともありました。苦笑
しかし今では作ってもらった当初ぐらいの余裕に戻ってきて、そういう意味でも、目安になっております。笑