こっそりこっそり。
分かる人だけ分かってください。
Twitterお題です。
床衣装への3つの恋のお題
罪、かもしれない
俺ばかり好きでくやしい
俺だけを見て
↓以下、小話。
気持ち悪いくらい甘々です。
『罪、かもしれない』
社会に出たばかりの若者を懐かせるのは簡単で、
一番の味方なんだと覚えさせることも容易くて、
『面白そーなことしてんじゃん、平山ちゃん』
『楽しそうでなによりだけど最近のはちょっとね〜』
離れれば自然と目で追うようになった時、お二人から苦言を頂いた。
なんとなく、と自分を納得させていた優越感がそのまま独占欲に塗り変わっていくのを感じた。
本当は分かっていたんだ。
俺はあいつを手に入れたいと思ってる。
「面白いし楽しいに決まってるっしょ」
なんとなく、なんて。
もう、そんなことは言えない。
『俺ばっかり好きでくやしい』
「もう嫌だ!なんで俺ばっかりひらーまさんのこと好きなんだよ!!」
「……は?」
「ひらーまさんはいいよね、俺にめちゃくちゃ一途に思われてさ。俺はこんな髭眼鏡のおっさんなのに世界で一番格好いいって思ってるくらいゾッコンだし、もう俺以外とカラオケ行って欲しくないって思うくらいひらーまさんの声大好きだし、結婚適齢期だから将来考えて身を引こうかなって泣いちゃうくらい本気だし、」
「ちょっ、ストップ!泣いたとかいつの…」
「俺が浮気する心配とかゼロだし、俺から嫌われるかも〜みたいな悩みもないし、俺がどれくらいひらーまさんのこと好きかなんて考えなくていいしズルいよ馬鹿!」
「落ち着け、ホラ、落ち着きなさい」
「落ち着いてるよ!ひらーまさんの馬鹿!大好きぃぃぃぃ!」
「なんで泣くんだよ…」
『俺だけを見て』
優しくて、
格好良くて、
しっかりしてて、
俺なんかと比べものにならないくらい大人の人。
『最近寝れてないっしょ?』
『あ、髪切ったんだな』
『本数吸うなら軽めにしといた方が…ま、聞く気ないだろうけど』
『なんかそこのステップ違う気がするぞ?』
何でも全部見抜かれてしまう。
先回りをされて、手を引かれて、導かれてしまう。
「…いらないよぉ、そんなの」
手が掛かると思われたくない。
彼が見渡す空間で、その目に止まるような存在でいたくない。
早く一人前になって、肩並べて、そうなった時に俺の方を見て欲しいんだ。
「空気読み過ぎだよ、ひらーまさん…」
大人の余裕ってやつ?
確かにフォローは有り難いけど。
「俺のことだけ、考えてよ…」
衣装の方が若干書きやすいかなぁ?