2012年5月26日、午後2時頃。
マイアミの車道の脇で60代の男性の顔を全裸の黒人男性が食いちぎっていた。
警察は銃を向け制止したが、男は顔を食いちぎるのを止めず、やむ終えず発砲、射殺。
男の動きが止まるまでに12発もの弾丸を要した。

5月29日、加害者(ルディ・ユージーン)と被害者(ロナルド・ポッポ)の身元が断定。
加害者のユージーンが薬物によって錯乱していたことが報道された。

ユージーンが使用していたのは、新種のLSDである「バスソルト」。
「バスソルト」は、2010年頃から流行し、2011年2月にNIH(アメリカ国立衛生研究所)が注意喚起をブログに書くほどにまで広がりを見せている。
摂取すると、非常に体温が上がり、攻撃的になるという。
つまり、ユージーンが全裸だったのは、「バスソルト」の摂取により体温が上がり、暑くなって服を脱ぎ捨て、攻撃的になるから人を傷付けた、ということである。

司法解剖の結果、ユージーンの胃の中からポッポの肉は見付からず、ゾンビやカニバリズム的な犯罪ではないそう。
「バスソルト」以外の薬物の成分も検出されており、大麻等の使用も疑われている。

ポッポは顔の70%以上を損傷。
そのほとんどを瘡蓋で覆われ、左目は失われた。
酷く損傷した右目の視力が回復するかは不明。
鼻は欠け、交通事故の被害者にみられるような脳の損傷もあるため、ポッポがこの先、幾度かの皮膚移植を施されるとしても、どの程度まで容貌が回復するかも不明だそう。
また、ポッポの胸部には警官隊がユージーンを射殺した際に流れ弾に当たったと見られる2つの傷があることも判明した。

因みに、今回の事件の「バスソルト」自体は、禁止成分が含まれているため、日本には入ってこないが、類似成分が含まれてる脱法ドラッグは街のハーブ屋で入手可能である。
いつか、日本でもこのような事件が起きるのだろうか?