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(銀梵)

素直になれない、なれるわけない
言わなきゃならない言葉と、言いたくない言葉が今は共通してる

「ホラ、ちゃんと言って下さい?」

…だけど、どうしようかだなんて悩んでいる余裕など俺にはない

憔悴していく理性、剥ぎ取られる自尊心


(ああ)(堕ちて、いく)



(言葉繋ぎバトン/素直になれない)

(煤→梵)

「吐き気がする」

言えば気分を害するだろう事は想像がついたけど、それでも言ってみた

目の前にはやっぱり苦虫を噛み潰したような、怒りや不快感やらを前面に押し出した君の顔

ああ、どうしようもないな

(だから愛だの恋だの運命だの、俺に言うなと言ったのに)
(それさえなければ、君の事は割と気に入っているのにな)


(言葉繋ぎバトン/吐き気がする)

(璃→笑)

笑え、笑え、笑え
上辺だけでも余裕と自信で塗り固めて
なめられる訳にはいかないんだ

「疲れねぇか?」

うるさい、うるさい
だったらどうしろって言うんだよ

「…貴方には関係無い」

(目一杯背伸びしてなきゃ、直ぐに置いてかれるんだから)


(言葉繋ぎバトン/笑え)

(璃→←笑)

今更言える筈も無い
伝える言葉だって無い
今迄に築いて来た自分と云うものを覆せる程、強くも弱くも無いんだ

「嫌いですよ、貴方なんて…」

全部分かっていて、だからこそなにもいわない貴方の眼が
優しさと暖かさと哀れみを含んでいてどうしようもなく泣きたくなるけれど

(これ以上、近付く事も離れることも、僕自身が許せない)

(そんなことを考える自分に、吐き気がした)

(璃→蘭)

鍵を掛けよう、此の気持ちに

伝わら無い樣に、鍵を掛けて閉じ込めて仕舞おう

(どうせ叶わないのなら)(もっと上手い遣り方くらい、有った筈なのに)
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