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舞い散る夢を望む、(NARUTO)





※ナルト数年後をめっちゃ捏造(常に妄想!)
死にネタごろごろ、ナルサスはハッピーエンドじゃなきゃ許せない方は回れ右
あと妄想なんで現実じゃないんでと言い聞かせる





















01.



お前は死ぬな、と言われたのは二度目だ

一度目は  幼い頃

二度目は  もう二度と手放すまいと決意した矢先に





サスケは 死んだ
残ったのは  この  刀だけ






「あー…朝日が見えるってばよー…」
「あらあんた、まだ終わってなかったの?」
「サクラちゃーん…」

連日連夜、事務事務事務。
火影になったばかりのナルトに、それはあまりにも厳しすぎた。
元々書類仕事よりも現場に立って暴れていた人材だ。
一日中デスクに向かって書類に眼を通し、任務を振り分けていく。
もう綱手も自来也も、いない。
残された若い人材で木の葉を支えていくしかない。
九尾を抱える火影は、決して古参に歓迎された訳ではない。
それでも、もう、このメンバーで木の葉を支えなければ、自分達の故郷が、消える。
若すぎる彼らには重い現実、だが、生き延びる為ならば。
忍の世界が、犠牲の上に成り立っているならば。
その犠牲の上に立ち、築き上げていかなければ存続はあり得ないのならば。


「朝ごはんぐらい食べなさいよね」
「もう動けないってばよー…」
「作ってきたわよ」
「サクラちゃんがァ!?」
「……何よ、その反応」


忍には死が付いて回る。
仲間の死、上司の死、部下の死、上に立つ者の死。
それらを乗り越えて、それでも生きていかねばならない世界。
アスマを失った時の、10班の哀しみは、7班も同じく味わった。
伝説の三忍の1人が欠けた後、後を追う様に二人とも死んだ。
だからこそシカマルは紅の子を何としてでも守り抜く、と誓った。
だからサクラは、今度は師の遺志を継ぐと、誓った。
シズネは、師匠の代わりにはなれないけれど出来る事なら、と事務の傍ら戦線にも復帰している。
サイは、失うモノの多さに打ちのめされる仲間に、少しでも笑って欲しいと、願うようになった。

ナルトは、追い続けてきた人を、目の前で、失った。
師を二人も失った上に、「やっと出来た繋がり」すら失った。
どんな事があっても、手繰り寄せてやると言い切った繋がりが、残酷な形で、途切れた。


「いやぁだってサクラちゃんがご飯って…えぇー」
「何よ、食べられないとでも言うつもり?」
「だって変な色してるってばよ…」
「そんなに嫌ならいいのよ、食べなくて」
「食べますよう食べるってばよう……ぐほォッ」
「あら、面白い顔してるじゃない」
「ぐ……」


伝説の三忍は伝説となった。
木の葉を代表する上忍も多く失った。
砂の里も、色々なモノを失った。
世界は、壊れかけている。


「サクラちゃん、これ何入れたってばよ…?」
「病院食だけど」
「入院してる人にこれ食わせたら死ぬと思う…」
「失礼ねー、ちゃんと分量見て作りましたー」
「む…まぁ病院食ってこんなモンなんかなァ…」
「あんたラーメンばっか食べてるから味覚がおかしくなってるのよ」


これからもナルトもサクラも、失い続けていくのだろう。
それでも、生きる事を諦めたりは、しない。
様々な犠牲の上に築き上げた木の葉を、守る為に。
残された哀しみを押し殺して、遺志を遂げる為に。


「…とりあえず一旦寝るってばよ」
「あ、私ネジさんに用があるんだけど、ネジさん任務?」
「んあ?ネジなら待機…だったと思うけど」
「そう、ありがと。あんたもしっかり休みなさいよー」
「おーう…一応メシ、ありがと」
「一応って何よ」


笑って手を振るサクラだって、いつまでいるか解らない。
あの時はチヨバアが居たから助かった。だが、次は?
ネジだってリーだってキバだっていのだってヒナタだって


それでも




「…いい天気だなァ…」




見上げた朝日は眩しくて

血まみれの里にもボロボロの里にも裕福な里にも同じように射す光

どれだけ失おうと奪われようと奪おうと変わらず世界があるのならば


眠る時は、この朝日を受けて光る刀を共に







言い訳:友人がしきりにNARUTOはバットエンドだよ、と言うモンだから妄想が暴走しましてアスマや自来也に死亡フラグが立った時点でその他の仲間も死ぬ可能性があるんじゃないかと考えたらまぁ泣けてきて書き殴って読み返してまた鬱なんですけど←忙しいな(っていうのを2008年頃書いたのをそのまま上げてますいえすリサイクル)

アスマ以外にカカシ、綱手もお亡くなりになりそうで怖いんだ…!
うちは一族滅亡が一番怖いんですけどね。兄貴とマダラは兎も角、サス(あっ指が入力を拒否してる)
忍大戦が終わった後には火影にはナルト、補佐はサクラ、同期のメンバーが中心に木の葉を支えてます的な。
もうナルトより上の世代が殆ど残ってなくてサスケもいなくていやそんな時代ぎゃァアアア

なんて事があったら私は真剣に泣き叫ぶのでこれは妄想ですえぇ妄想ですとも
ナルサスには幸せな未来が待って…うわあああああ(;´д⊂)
















2.↑の数年後 相変わらず死亡しまくり









「ナルト、あんたは生きなさい」

二度と聞きたくない言葉を、また言われた

「あんたは火影なのよ…それに、サスケ君にだって言われたんでしょ…」

チヨバアの秘術を、密かに解明していたサクラの取った手段は、目覚めたナルトを絶望させた。

「いい事、私はただの上忍であんたは火影なの。意味は解るでしょ?」

もう二度とサクラは戦線に立てない。共に戦う事も無い。
それどころか、あと何日持つのかも解らない。
最も木の葉で医療に長けていた綱手は死に、サクラもまた後を追おうとしてる。
シズネは今、里にいない。

「…ねぇ、私もサスケ君もあんたには笑ってて欲しいのよ。死なないで欲しいのよ」
「…俺は、」
「勝手かもしれないわね、でもそれでも」

生きて、と掠れた声で呟いて、サクラは、






「―――ッ」
「あら、起きた?」

飛び起きて、あぁ今のは夢か、と認識して、安堵した。
火影の部屋。自分は今机に突っ伏して寝ていた。
窓際に、呆れたようで、それで居ていつも小言を言いながらもナルトの面倒を見ていたサクラが立っている。広い机には、サスケが腰掛けて、綺麗に笑っていた。


「顔色悪いわよ。ちゃんと寝てるの?ご飯食べてる?」
「…サクラ、ちゃん…」
「言ったでしょ、私もサスケ君も、あんたには生きてて欲しいのよ」
「それがどれだけ残酷でも…それでも、お前は、生きろ」
「サスケ…」


ざぁっと風が吹き込んで、桜が舞い散った。
部屋に残っていた残留思念を吹き払うように。


「……生きろ、か…」


怪我では死なない。
寿命も九尾を抱えた身は、人間の比ではない。
それでも、子供の頃から追い続けた残酷な夢を叶えた今は、どれ程残酷だと思っても、生きなければならない。
もう、かつての仲間では生き残っている人数の方が少ない。
数年前に起きた事も、それ以前に起きた事も、火影になったばかりの頃も、中忍になった頃の事も、木の葉を離れて修行をしていた頃の事も、下忍の頃の事も、未だに夢を見る。
夢を見る度に、サクラに、サスケに、カカシに、肩を叩かれる。


「…しっかりしなきゃってばよ…」


それでも、何年経っても、綱手が言っていたように涙は枯れない想いは朽ちない

見上げた空は、やはり蒼い









言い訳2:ナルティメットアクセル2をやっていて、サクラとチヨバアのコンビ技見てたらですよ。
チヨバアも医療忍者として転生術(蘇生術だっけ確かそんなん)を作っていたら、頭のいいサクラならそれを解明出来るかも→ 解明出来ちゃって、もしナルトが死に掛けて今までの医療忍術と九尾の力だけじゃどうにもならなくなっちゃったら→ 禁術でも何でも使わなきゃ、って状況になったら上忍のサクラと火影のナルト、嫌な話天秤で量ったらナルトの方に傾く訳で→ サクラが命と引き換えにナルトを(以下描写拒否)

※そんな事になったら更に私は泣くぞ、と己に突っ込みながらお送りしております

まぁ、サスケがもしお亡(略)なった時点で私は涙で前が見えないと思うんですがね。



(2008.1.5再録)

おにぎり事件簿(NARUTO/NS)




多分上忍とかになってナルサス普通に二人暮らししてる前提






「違う…違うッ!!こんなんじゃない!!」
「………サスケェ?何してんだってばよ?」


任務を全うし、上機嫌で帰宅したナルトの目に入ったのは、台所で突っ伏すサスケだった。




「何故だ…この天才の俺でも見抜けない何かが…何があるというのか…!!」
「サスケー、ただいまー」
「写輪眼でも見抜けない?万華鏡写輪眼だぞ?バカな、そんなバカな…ッ!!」
「…サスケぇ…」

情けない声だとは自覚できる、それでもナルトは呟かずに居られなかった。
どれだけ機嫌が悪くても、ナルトの存在をここまで綺麗にシカトするという事は早々無い。
なのに今目の前にいるサスケは、ナルトの事などまるで見えていない。
ただただ台所の床に突っ伏し、自問を繰り返している。
…尋常じゃない。こんな深刻に落ちているサスケは、任務中ですら滅多に見る事はない。

「なーにやってんだってばよぅ……んあ?」

まだぶつぶつ言ってるサスケが何をしていたのか…台所に並ぶおにぎりが、何を語るというのか。
どれも見事な艶、形に揃っている。あのサスケが本気を出せば、全く同じおにぎりが並ぶ。
ただ、その数が尋常じゃない。
幾ら大食らいの男二人の家でも、ここまでの量のおにぎりは並ばない。
炊飯器の中身はあらかたおにぎりに化けている。
テーブルの端に、おにぎりの具に使ったおかかと昆布の煮物が小皿に乗っていた。
サスケの好物はおかかおにぎり。
それは里内で知る者は知り、知らない者は呆気に取られる。
おかかおにぎりを研究していたのか?それなら何故昆布が…?
別にこの家で昆布が使われない訳ではない。
ダシを取るのに、味噌汁に、色々使う。ただおにぎりの具に使われた事は一度も無い。
益々ナルトの思考がこんがらがる。まーだサスケはぶつぶつ言っている。

「…何が悪い…何が足りない何故ダメなんだ…えぇい諦めるなうちはサスケェ!!」ごちんッ
「うぉぅッ!?」
「ん?何だナルト、帰ってたのか」
「……サスケェ…これは…」

蹲ってぶつぶつ言っていたサスケが勢いよく立ち上がり、その石頭でナルトの顎を強打した――よくあるが、いざ体験するとあぁ笑っててすいませんみたいな、そんな心情、今のサスケにはどうでもいいらしい。
平然とした顔色で、今更ナルトに気付く。
ナルトは若干意識がぐらついていた…何故、サスケはノーダメなんだ。

「帰宅したら声を掛けろと何度言ったら解るんだ」
「声掛けたけどサスケがシカトしたんだってばよー」
「…まぁそんな事はどうでもいい。俺は忙しい。メシは適当に食ってくれ」
「適当って…このおにぎりの山は?」

テーブルに並ぶ白い山を指差す――その瞬間、サスケが阿修羅のような形相を呈した。
そしてそのスピードは忍で最も鋭いと謳われた拳が、ナルトの顎を再度打ち上げる。
「これがおにぎりと呼べるかァ!!」ガンッ
「ぐぉあッ!?」
「いいか、おにぎりっつーのは、シンプルに見えてあらゆる複雑な要素の上に成り立つモノであって、決して軽視していいものではないッ!!食物に求められる要素とは何か?味か?見た目か?満腹感か?色々あるな、総ての食べ物に総ての要素が要求される――――」

ナルトの意識がふらつく。遠のく。
サスケは何やら熱弁しているが、耳から耳へ流れている。
何故、今、殴られた…?

「――よってだ、今ここに並ぶこの米の塊に何が不足しているか?そうだ、その絶妙なるバランスだッ!!味、形、品質――それらが最高レベルだとしても、調和が取れないという事は先程も説明したな。この米の塊にはそれが足りない。かつてうちの母さんが作ったあのおにぎりのあのバランス、あれが何故再現出来ない?写輪眼を用いても何故見抜けない?俺は何を見落としている、何に気付いていない!?…聞いてるのかナルトォ!!
「ぱぎゃッ!?な、何か今日のサスケ変だってばよ…!!」

色々ごたごたがあって、まぁとりあえず里には帰ってきたサスケは、若干性格が変わっていた。
開き直ったといえばそれまでだが、物事に対する執着のベクトルが、なんというか…おかしい事になっていた。
生来の性格なのか、鷹だの蛇だのよく解らん事をやっていた為なのか。ナルトには解らない。
そして今日は輪に輪をかけておかしい。
何かに対してこうも熱く語る姿は…見た事があるようなないような。
まだ何か騒ぐサスケの話を要約すると、

「…要はサスケは、納得のいくおにぎりが作りたいと」
「――であるからしてッ!…何か言ったか?」
「だから、サスケはおにぎりを作りたいんだよな?」
「あぁ。お前話聞いてたか?
「聞いてねぇのはサスケだってばよ…ぬぁッ!?すいませんッ!!」

サスケの意思疎通手段の一つに、殴る蹴る、千鳥、果ては麒麟までもが含まれている事を失念すると、こういう事になる。
ナルトは三度顎を打ち上げられ、そろそろ辛くなってきた。顎、外れそう。
それにしてもサスケの様子はおかしすぎる。熱でもあるんじゃないだろうか…逆らったら、下手したら、怪我じゃ済まない。
「……何の話してたんだ…どこまで喋ったのか…あぁ畜生思い出せん!」
「おにぎりの話であります、サー!!」
「そうだ、おにぎりだ!あの味を再現するには何が足りない…俺は何を見落としている…何を!何が!?」
「さ、サスケさん…」

頭を抱えてがーがー言ってる…クールで強がり、という姿は完璧に吹き飛んでいる。やっぱり熱でもあるんだろうか。

「大体こんだけ綺麗に握れてんだから立派なおにぎりだってばよー?」

そう言っておにぎりの一つに手を伸ばす――スパァン!!

「ぎゃッ!?」
「こんな不完全な物体のどこがおにぎりだァ!!不完全な料理を食わせる等言語道断!!」
「サスケが作ってくれて食えるモンなら何でもいいんだってばよぅー、腹減ってるしィ」
「俺のプライドに関わる!!これを食らうとゆーならば形を崩せェー!!」がしゃー
「あー勿体ねー!!」

最早錯乱の域に達している…若干ナルトの背筋を、任務中の緊張感が這い上がる。
サスケは叫びながら手にした杓文字でおにぎりをすぱーんと斬る。…大丈夫ですか?
それでも腹は減ってるナルトは、おにぎりの欠片を口に放り込む。

「…普通に美味いけどなぁ…」
「違う…違う…何かが違う!何が!?塩加減か?握り具合か!?劣化した記憶を再現する事は不可能なのか…!」
「んー、こっちよりこっちの塩加減のが好みだってばよ…つーか全部具がおかかってすげぇよなぁ…」

また自問自答を始めたサスケを放置し、ナルトは次々とおにぎりを平らげる。
…そう言えば、サスケがおにぎりを作った姿を見るのは、初めてな気がする。
写輪眼を用いなくともサスケの料理の腕前は中々だ。レパートリーも豊富。
そのサスケが、今までおにぎりを作らなかった。その理由。

(…そういやサスケ、昔、おかかおにぎりで買収出来たっけ…)

まだ下忍の頃。下らない企みに巻き込む時、大抵はおかかおにぎりで釣れた。
二十歳を過ぎた今、少なくともナルトは、サスケがおにぎりを作っている姿を見た事が無い。あれ程好んでいたのに。
例え外出先でおにぎりを食べたとしても、…好物を食べた時の嬉しそうな顔ではなかった気がする。

(さっき…母さんのおにぎりがどうとか言ってたっけ…)

要はサスケは、所謂「母の味」を再現しようと奮闘していた、という事でいいのだろうか。
ナルトには母の味など解らない。
が、サスケは幼少期、両親と過ごしていた。
感傷的な日に思い出す事もあるだろう。
これが両親や兄の命日だとか、そういう日なら解る。
が、今はなんでもない、平日。
サスケがここまで家庭に固執するとは、何かがあったという事。

「サスケ?」
「………なんだ」

既にサスケは床に伸びていた。…伸びていた?
上忍二人の部屋があるマンションを、絶叫が劈いた。

「ぎゃーやっぱ熱ある!!なーんで黙ってるんだってばよ!?風邪人が何で料理に没頭してるんだってばよ!?何考えてんだってばよ!?」
「誰が風邪人だ!俺は至って健康だ!!」
「健康な人間の熱じゃねーよこれ!!アホ!バカ!ウスラトンカチはお前だってばよォー!!」
「何をォ!?」

おにぎりに対する熱意ではない熱に浮かされたサスケの眼は据わっている。
ナルトは任務中でもない家でぞっとした。殺される。

「誰がウスラトンカチだコラァ!もっかい食らうか、あァ!?」
「千鳥流しのクナイは卑怯だってばよー!!」

何せガード不可、避ける他には防ぐ手段の無い卑怯な武器。
確かに世界を探せば、千鳥で切れ味をあげた刃に対抗出来る物質もあるかもしれない。
しかし木の葉の里には存在しない。
防御力を綺麗に無視する物理攻撃。
そして食らえば電流によって身体が痺れ、そのままトドメを刺される。
幾度か生身でその威力を体感した身としては、何が何でも――それこそ写輪眼でも使って避けたい。
こんな時、不謹慎ながら赤い瞳が羨ましい。

「いーからサスケは寝てろー!今サクラちゃん呼ぶってばよォ!!」
「ぬ、サクラにまでこの不完全な米の塊を食わせようという魂胆か?そうは行くかァ!!
「人の話聞けってばよこのドアホー!!」

よもやナルトの口から「ドアホ」という罵りが出てくるとは父親でも思わなかったに違いない。
サスケもサスケで完全にヒートアップしてる。脳味噌が。
互いにクナイを引き抜き、バチバチと空気が爆ぜる。
このまま家の中で火遁でも使われたらたまったもんじゃない。
先手は、打つ。

「いーから沈めェえええ!!」ガンッ
「ぐあッ!?」
「……あれ?」

言うなれば軽いジャブ、サスケのかなり先の手を読んで打った筈の先手が、見事にサスケの顎に入った。
そのままサスケはひっくり返り、起き上がらない。

「ちょ、サスケー!?」
「……塩分の割合が………具…比率……ppmレベル…

怖ェよその寝言。
ナルトは本気で思った。
高熱に魘されて暴れられるのも困るが、こう、不気味な寝言も勘弁してほしい。
塩分が何よ?
とりあえず気絶したサスケをベッドまで引き摺る。
残ったのは大量のおにぎりもどき。
サスケの杓文字ですぱーんとやられたおにぎりの破片を口に放り込みながら、サクラを呼ぶ前に台所を片付けよう、そう結論付ける。
…つーか、米の塊を杓文字ですっぱり切れるってどういう事よ?疑問は尽きない。

「ぶッは!?」

片っ端から破片を食べていたら、クリティカルヒットレベルの塩分濃度の米の塊に遭遇した。
あり得ない、これはヤバイ、海水とか軽く凌駕してる。
塩分濃縮何%ですか?

「もしかして…かなり…ロシアンルーレット的な……」

ぞっとして並ぶ米粒を見やる。
これを片付ける頃に、自分は生きてるか。
量は問題ではない。味覚が。
愛情でもカバーしきれない見えない何かが立ち塞がっている。







結局、一晩かけてロシアンルーレットな米の破片を食い散らかし、最後にトドメの素晴らしき塩分濃度に遭遇し卒倒したナルトであった。
…サクラがサスケの看病に辿り着いたのは、翌日の昼頃。
ナルトは早朝ら辺りで倒れていた。






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大人ナルサスはこれくらいバカだといいと思います。
いえす青春カップル!!
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