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永遠を誓うならば其れは、(NARUTO/NS)






※本誌の流れがアレでそれなのに敢えてKYにサスケとナルトは木の葉でらぶらぶ
(いえす現実逃避!きらっ)
うちは一家は弟が心配で心配で仕方が無い

※いつも通り頭悪い







真夜中、さーて寝ようかなーと風呂上りの景気づけに牛乳を煽るナルトの耳に、通常ならばまず聞けないようなサスケの悲鳴が届いた。




うごぁぁぁ!?
「なっ何だってばよサスケェ!?」

寝室のドアを蹴り破り、ベッドにへたり込んでいるサスケの肩を掴む。
サスケの目はナルトを捉えていない、窓の外を凝視し、冷や汗をかいている。
尋常ならざるその表情に、ナルトも自然と臨戦態勢へと移ろうとして――サスケの言葉にすぐさま床で土下座をした。

「今兄貴と母さんと父さんが窓の外にィー!!」
「なんだって!?お父様、サスケを俺にくださいってばよ!
「あぁぁぁ幽霊に話掛けてんじゃねぇよしかも父さん怒ってんじゃねぇかあぁぁぁ

なにやら叫んでいるサスケもサスケだが、枕元に立った亡霊に結婚の許しを請うナルトもナルトだった。

「だって挨拶しなきゃってカカシ先生が、」
「だからって沸いて出た幽霊に話かけるか!?プロポーズするか!?」
「サスケは俺のモンごふっ!?」

サスケの見事なストレートがナルトを吹き飛ばし、サスケの恐怖心を更に加速させる。
夢に出ることはあっても現実で親と兄の霊を見るとは…サスケの混乱状態はピークに達しようとしていた。色々な意味で。

「ごめんなさい兄貴木の葉潰すとか言ってごめんなさい!二度と兄貴みたいな犠牲は出さないから枕元に立たないであああああああ」
「サスケがこんなに怖がるとは…思わず嫉妬して塩まいちゃったってばよ〜い!」
「人の家族に何さらす!?あぁぁ兄貴ごめんホントごめん…!」

マジで塩をまいたナルトをまたも吹き飛ばし、ひたすら兄に頭を下げる。
あの頃はもういっぱいいっぱいで、兄貴が守ろうとした木の葉を潰そうとしたのだ。
結局木の葉を共に立て直そう、と長い戦いの果てに和解したナルトと今頑張っているわけだが(子作りではないYO★)
それでもやはり後ろめたいというか何と言うか、兄には申し訳なかった。
兄も兄で、親を裏切っておきながらも護った弟は変な道に進むし挙句の果てには男と同棲してるし、あの世で親とかなりバトっていたのは弟の知る由もない。

「兄貴兄貴ってサスケはどんだけ兄貴が好きなんだよ!」
「兄貴とは色々あったんだよ!テメェにも話しただろ!」
「そーだけど!でも嫉妬しちゃうってば、よォ!!」
室内で螺旋丸ー!?てめ、人の家族に何やってんだコラァ!!」
「サスケが俺の事ほっとくからいけないのー!構って構ってくれってばよー!!」
「ウザい!!あぁあああ親父がどんどん怒った顔してるー!!」

幽霊に表情は無い、というのは間違いだ、と混乱した頭でサスケは思った。
それはもう父親は怒り狂った形相で、ミコトに踏みつけられている…あれ、幽霊って足あったの?(疑問)
兄貴はといえば、無表情でクナイを振り上げ――躊躇いも無くナルトに向けて放った。
クナイといっても、用は現実にサスケ達が用いる刃を模したチャクラの塊だ。
生前の癖というものは、抜けないらしい。ぼんやりとサスケは思う。
そんな事に意識が飛んでる間に、クナイもどきはナルトを直撃、ナルトは派手に吹っ飛んだ。

「ほぎゃらほえええ!?」
「あ」
「何、何だってばよ!?今の、何ー!?」
「に、兄さん…」
「何ィ!?てめ、自分で弟を頼むっつっときながらその旦那に何さらす!!うぉりゃー!」どんがらがしゃーん
「だっからテメェは何で室内で螺旋丸ー!?」ばちばちばちー
「そういうサスケも屋内で千鳥ー!!」

狭い部屋の中で、里でも二大奥義とされている術が炸裂した。
窓の外のうちは一家も臨戦態勢、木の葉のバカップルも臨戦態勢、何ですかこの図。
ミコトも、生前はフライ返し一つで強盗団を退治したとゆー伝説の調理器具を構える。上忍兼主婦は、強い。

「とにかく!サスケは俺がしっかり幸せにするってばよ!だからさっさと帰れー!!」
「帰れとか、酷ぇな…仮にも俺の家族なんだが」
「お前の家族は俺だろー!?」
「はいはい、お前もな」

段々冷静になってきたサスケは、ナルトの放つ術を悉く潰しに掛かった。
印を結ばせる前にサスケの手が出る足が出る。
さり気なく恥ずかしいセリフを叫ぶナルトを、これ以上家族の前で晒したくないとゆーのも本音だ。
あーそういやいつだったか、墓前できっちり誓ってくれた事もあったっけ…あれ最近?ぼんやりサスケの意識が漂う。
それでも何とかナルトを封じ込み、かつ兄の放つクナイを弾き返し、母のフライパンで父を殴り、中々カオスな現場となっている。
乱闘騒ぎは深夜の爆音によって駆けつけたサクラの鉄拳制裁によってあっさり幕を閉じた。






翌朝。
サクラと綱手の鉄拳制裁を食らった二人は、よろよろと自宅に戻った。
入院の勧めを断り、いのとネジに治療を頼み、傷は治ったが精神的にボロボロだった。
それでもナルトはぎゃぁぎゃぁ騒ぐ。

「何でサスケの父ちゃん達出てきたんだってばよ!?俺じゃダメですか!?そうなんですか!?」
「いや最後は何か偉い清々しい顔だったから認めたんじゃねーの?」
「俺は何が何でもサスケは手放さないからな!」
「…言ってろウスラトンカチ」
「ホントに、何があっても、手放さない、だから、」
「テメェはテメェの言葉は曲げないんだろ?」
「そうだってばよ!」
「ならいいじゃねぇか」
「…最近サスケは俺の事流すの得意になったよなぁ…」
「これだけ傍に居ればな」








一方、天国(曖昧概念)では

「しかしイタチよ…本当にあの小童にサスケを任せてよいのか」
「あぁ見えて彼は本当に強情というか駄々っ子というか…まぁ、宣言した事は実行します」
「お墓で誓ってくれた事は、信じていいのかしら」
「少なくとも俺は信じます。ナルト君は、サスケの事を、手放さなかった」
「そうよね、あなたが親を裏切ってまでして護った弟を信じてくれた子だものね
「………」
「ミナトの子だというからもう少し知的で落ち着いた子を想像していたのだが…やはりクシナの子だな」
「クシナちゃんに似て真っ直ぐなのはいい事じゃない」
「次に何か間違いがあったらその時はイタチ…解っているだろうな」
「えぇ、その時はまた父上を抹殺してでも弟を護りますから」
「……………」
「……………」
(どうしてこの親子は陰湿かしらねぇ…)










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何をどうしてこんな話が出来上がった私(;´д⊂)

(2011.6.22)

なんか暗い話(XS/REBORN!)


※とっても暗いザンスクもどき

※なんか死んでるかもしれない









想いを殺して殺して


それでも傍に居たら、哀しくて哀しくて



だから、離れた、って

……生きられる、筈も、無いのに





「先輩さ、飛び出して3日で帰って来るとか。いい歳こいてガキみてーな真似して。王子呆れたー」

「………うるせぇ」


ヴァリアーのアジトを飛び出した先輩は、僅か3日で帰ってきた。帰ってきたっつーか、引きずり戻された。
バカみたいな騒ぎだけどさ、先輩の心情を知ってる身としては流石に笑い飛ばすだけで終わらせる気分にはなれない。
ガキの頃はよく見た、ボスにボコボコにされてボロボロになった先輩が、目の前でうだってる。

なんで飛び出したかって言えば、バランスが保てなくてプッツンいっちゃって。
そんで、ボスに引きずり戻された。
ボスも中々残酷だ。


「………要らねぇんなら、なんで連れ戻すんだよぉ…」


掠れた呟きも、弱々しく項垂れた姿も、ボスが居ない間はよく見た、でも戻ってきてからは見なかったな、頑張って隠してたから。
傍に居れれば、それでいいって。それだけだったから。
先輩もバカだけど、ちょっとなんかおかしいけど人間だ、殴られりゃ痛いし欲もある。


そりゃぁ、好きな奴の傍に居続けて何も欲がない方がおかしーんじゃね?
何も願わない方がおかしーんじゃね?
それが当たり前だって事、先輩気付けなくて。
……まぁ、王子も最近気付いたけど、さ


先輩は妙なとこで律儀だから、ガキん頃立てた誓いを守ろうとしたけど、食い違う自分に限界きちゃって。
それで発狂する前にって飛び出したのに当のボスに連れ戻されて、いよいよ発狂寸前。


…今も、何がだめなのか考えながら、無自覚に泣いてる。


「先輩さー、ボスから離れて生きられると思った?」


我ながら酷く残酷な台詞を吐いたと思う。
銀髪がびくりと揺れて、そろりと向けられた銀眼はもう正気ギリギリ。

…あぁ、この二人、うまくやっていくと思ったのに。


「ボ、スは、」
「先輩の事、要らなかったら、連れ戻さねえだろ」
「…も、解らな…」


先輩の一番の基盤が、ボス。
ボスが本気で死ねって言えば、先輩は躊躇いなく死ぬ。そういう人。
すれ違って真意が掴めなくなって、先輩は壊れかけてる。


「嫌われてるなら、其れで、いい、でも、必要と、されないなら、本当に、意味がない…!!」


よく、死に際の断末魔は、聞いてたけど。
心の悲鳴、って、こういう声かな。
…いつ何を言われたか知らないけど、致命的な何かがあったらしい。


「捨てたんなら、なんで連れ戻す…!!」


先輩のボスに対する執着心とボスの先輩に対する執着心は、種類は違えど異常な度合いなのは前々からで。
先輩が先を望んでしまったのが原因なのか、ボスがそれに気付きながら気付かないフリをしてそれでも尚縛り付けたのが原因なのか。


げほげほ、と唐突に先輩が咳き込んだ。


「……え、」

「げほっ…う゛、あ゛、」

「……嘘、だろ…」


グローブを外した右手が抑えた口元から、ぼたぼた、ぼたぼた、赤いのが、


「ルッス!ルッス、先輩が!!」

「……ぁ、ぐ、う゛、ぇ、」







先輩が、身体と一緒に精神も病んだ。


ボスの元を離れようとしたのも、病を悟られまいとして、だったらしい。


なんで、こうなったんだろう?


ガキの頃から、ウザかったけど、煩かったけど、兄貴みたいな存在だったのに。
ボスの隣にいつまでもいるんだと、思ってたのに。


「……ボスが不器用過ぎたんですよー」


ある日、眠り続ける先輩の横で、生意気な後輩がそう言った。


「あ、二人ともですねー。伝えたい事、伝えられなかった」

「解ったよーな口利くじゃん」

「人間の枠からはみ出てる隊長だって、殺せないものはありますよー。ボスもそれに気付かない筈もないのに」

「……………」

「好きなだけじゃ傍にいる理由にならないんですかねー」

「青臭いガキじゃあるめーし」

「少なくともミーはアリだと思いますー。…隊長は、そう思わなかったみたいですが」


好きなだけじゃ、傍にいられない、か。
理由を求めてしまえば。
傍にいる理由を、存在の理由を、関係の理由を、求めてしまえば。
こんな事に、なるのかな。


点滴と呼吸器と色々な管に繋がれて眠る先輩は、どんな夢を見てるんだろうか。

ボスの夢?
二人で一緒にいる未来の夢?
それとも、別々に生きる、辛い夢?


「このまま、スパッとやった方が、先輩、幸せかなー」

「ボスに殺されますよー堕王子」

「…これでも、先輩の為を思って言ってんだけど、王子」


ボスは、意外にも毎日先輩の見舞いに来る。
眠り続ける先輩を見て、端から見たら無表情に、俺から見たら辛そうに表情を歪めてる。


この事実、先輩知ったらどうするかな。


ホント、ボスって何考えてんだろ?
多分ボスは一回先輩を突き放したんだろうな、決定的に。
それでも、連れ戻した。
それがどれだけの結末を招くか、知らないで。


すれ違い、なんてもんじゃない、よね。

哀しい哀しい結末。

精神も病んだ先輩は、目が覚めれば点滴を引き抜いて、ひたすらに、死を、目指す。死のうとする。


だから、眠らされてる。


「……なんで、こんな事に、なったかなぁ…」


きっと誰もが思う疑問、本人だって思っただろう。
強そうな先輩だって「自分」の根本を崩されて、立っていられる程、強くない、むしろ、脆い。


こんな事なら。


こんな苦しむ先輩を見るくらいなら?



―――数日後、先輩の、生命維持装置が、誰かの手で、意図的に切られたのは、俺とはまた別の話。







===============

梅雨だからこんな考えがぐるぐるとぶつぶつ

積もり去れ(REBORN!/XS)



はらり ひらり


積もって


総てを


覆い隠す







「う゛ぉおい起きろぉ、雪だぜぇ!!」

目が覚めたとは言い難い微睡みの中、頭に響く大声が耳をつんざく。
隣をまさぐればある筈の温もりもなく、寝起きの不機嫌も相俟って手近な目覚まし時計を思い切り大声の持ち主に投げ付けた。寸分違わずヒットし、呻き声が漏れる。


「ぐっ…何しやがる!!もう昼だぞぉ!!」
「るせぇ!!今日は休みだろうが!!朝からがなるな!!」
「もう昼だっつってんだろうがァアアアア!!」


幼稚な言い合いの末に、馬鹿らしい、と溜め息を吐いてザンザスは再びベッドに潜り込む。それを素早く阻止する手腕は伊達にヴァリアーのNo.2を、ザンザスの妻役を務めてはいない。


「起きろぉ!!雪が積もってんだ、見に行こうぜぇ!!」
「…てめぇはガキか。雪なんざ窓からでも見れるだろ。自分の歳考えやがれ」


投げ遣りにやかましい鮫を放置すると、余程悔しいのか今度は大声だけでなく枕までぼすっと降ってきた。ザンザスに枕を投げ付け、そこにスクアーロは顔を埋めていた。


「なーなー見に行こうぜぇ…お前と雪ゆっくり見れるなんて何年振りだぁ?」
「………知るかよ」
「……最近あんま一緒に居れねえし」
「てめぇが100人斬るだのガキのお守りだなんだで飛び出すからだろ」
「なんかお前冷てぇし」
「いつもだろ」
「妬いてるのは俺だけかぁ?だとしたら虚しくねぇ?」
「そりゃお互い様だ」
「………う゛、ぉ…」


さらっと放った一言に、鮫の顔面が一気に赤くなる。
ザンザスは笑いを噛み殺して、俺も随分丸くなったもんだと結局苦笑は殺しきれず、むくれてるのか照れてるのか、半々なのか、黙り込んだスクアーロの銀髪を弄ぶ。

この銀髪に懸けられた願いは、途方もないものだ。
この単細胞バカは、帰るかも解らない自分を待ち続けて無茶な事ばかりして、帰ってきた自分による理不尽な暴力にも耐えて耐えて耐え抜いて。そしてスクアーロも少しずつ自分の意見を通す事を覚え始め。


やっと、落ち着いた。


色々なものを与えてくれた、頭の弱い、傲慢だけれどもそれでも真っ直ぐなこの鮫に返せるものを見つけられた。


「………ボス?どうしたぁ?」
「……何でもねぇよ」
「なんだぁ、黙りこくって。考え事かぁ?」


スクアーロが、穏やかに、いつもの獰猛な笑みではなく、柔らかく笑う。いつから、こんな笑い方をするようになっただろうか。


「……いつになったらてめぇがまともに仕事するのか考え中だ」
「う゛お゛ぉい!!どういう意味だぁ!!」


がなってはいるが、本格的に機嫌を損ねた訳でもなく。むしろ上機嫌に笑って、じゃれついてくる鮫を構いながら、ふと思う。


いつか、伝えられたら。
積もり積もった、長年の、色々なものを。


上機嫌にじゃれついていたスクアーロが、ふと、ザンザスを見上げる。


「……ボス?」
「……もし、」
「?」
「もし……、俺とテメェが別の道を歩いてる未来があったら、どうする」


一瞬、きょとんとした表情を見せたスクアーロが、すぐに勝ち気な笑みを浮かべた。


「何悩んでんのか知らねえが、俺は意地でもお前を探し出すぜぇ!!別々だろうがなんだろうが、絶対ぇ見つけてやる」
「………………」


どこかこう、ずれた答えが返ってきた気がしたが。
それが、スクアーロなりの気遣いで、どこか翳った表情を見せたザンザスから不安を感じ取りそれを振り払おうとしたのだと気付いたのは、少し後。


「…………大丈夫」


スクアーロが、じゃれついてきた姿勢のまま、ザンザスの胸板に顔を埋める。


「…………大丈夫、」


繰り返される言葉は、時に、愛してると囁くのにも、似ていた。











(降り積もって降り積もって)

(覆い隠すのは)

(絶望か)(希望か)


(なんにせよ、今腕の中にあるのであれば、守り抜ける)








===================


何を書きたかったか すっかり忘れた!!←
甘える三十路って…いいよね…ぽわあああん

酔っ払ってトイレに行くと大変です(REBORN!/xs)

 

 

ジャッポーネには新年会、忘年会、その他諸々、兎に角飲み会の機会が多いらしい。


それが何をどうして、目の前のバカ鮫のアホな姿に結びつくのか、流石のザンザスも理解が追いつかなかった。

 


「さーて今日は飲むわよォ!」というオカマの掛け声と共に、ヴァリアー幹部は揃いも揃って鬼のようなペースで飲み続けていた。


事の発端は若きドン・ボンゴレ10代目の何気ない一言からだった。


「そういえばさ、ヴァリアーはやらなかった?忘年会?」
「なんだぁ、そりゃぁ」
「あれ、じゃぁ新年会もやってない?まぁ単なる飲み会なんだけど、日本だけの文化なのかな…」
「綱吉ィ、余計な事ぁ…」
「何それ何それ、王子にも教えろよ!」
「あら楽しそうねオホホホホホ」


基本的に珍しいものが大好きで、異文化交流が盛んなヴァリアー幹部は幾つになっても好奇心旺盛で。
綱吉がぽろっと零した一言により、新年会が開かれる事になった。
飲み会大好きな彼らが、こんな口実を逃すはずも無い。
かくしてアジトでは幹部による新年会という名の飲み会が開かれていた。

 

「マジうけるー!あっりえねー!!」
「あり得ないのは先輩ですー、人の過去を笑う前に自分の過去を振り返りやがれってんです堕王子ー」
「あらあらオホホホ喧嘩はよしなさいなお酒が不味くなるわぁ」
「姐さん其れは消毒用のエタノールですーワインはあっちですー」


べろべろに酔った幹部たちは始末に終えない。
ベルは大声で笑い転げてる。それはまだいい。
フランは酒を辞退し、オレンジジュースをちびちび飲んで、律儀にも先輩に突っ込みを入れていた。
ルッス姐さん、何でエタノール飲んでるんですか。
死にませんかそれ。姐さんなら死なないよね。解決。
そしてスクアーロは隅っこで静かにグラスを傾けていた。


「バカ鮫飲んでるー!?何さっきから大人しくしてんだよ!」
「酔っ払いがぁ、てめぇももうガキじゃねぇんだ、ちったぁ節度を以ってだなぁ、」
「隊長、それは堕王子じゃないですー、招き猫ですー」
「バカ言えぇ、どっからどう見てもベルじゃねぇか。なぁ?


真顔で招き猫に話しかける作戦隊長。スクアーロのファンが見たら何人か幻滅しそうだ。
一体招き猫のどこかがどうベルに見えたのか説明して頂きたい。
顔色が全く変わっていない辺りが恐ろしい。

「バカ鮫喧嘩売ってんの?何王子と飾り物間違えてんの?てか酔ってる?一番酔っ払ってますか?」
「何だとォ!?俺は誰だ!?」(※直訳:俺を誰だと思っている?)
酔ってる!!顔色一つ変えずに酔ってるよバカ鮫!!ボス、ボース!!!!」
「ボスなら会合ですー、隊長、自分が誰だか解ってますかー」
「てめぇらいいか、俺は誰だぁ、お前じゃない解ったかぁ?」(※訳:俺はお前らと違って酔ってないんだ解ったか)
「か、会話不成立!!こんなだけ酔ったバカ鮫初めて見た!!」


とうとう意味不明な言葉が飛び出してきた。
最早会話が成り立たない。
いや、スクアーロの中では成り立っているのだが、酔っ払ったベルから見てもヤバイくらいにスクアーロは酔っ払っていた。ちょ、何時の間に。
ぎゃー!と叫ぶベルにルッスーリアは至って呑気に笑っていた。


「あらぁ、ボスが居なかった時期の方がもっと酷かったわよぉ。今はただのバカだから可愛いもんよ、ねぇ?」
「姐さん死体に同意を求めないで下さいー」
「ねぇベルちゃん。あなたも見ていたでしょ?荒れていたあの頃のスクちゃんを…」
「だっからどうして皆置物とか死体とかと俺を間違える訳?嫌がらせ?」
「酔っ払いだからしょーがないですよー」
殺意


殺意が湧いても確かに誰も咎められないが。


「…って何泣いてんの!?バカ鮫泣いてんの!?」
「あ゛ぁああ頭痛ェえええー…うぅ…」
「ちょ、何この32歳!?おいカエル、ちょっと水持って来い!」
「……隊長、よっぽどストレス溜まってるんですかねー…」


フランですらあんぐり口を開けてしまうくらい破壊力がある、泣いてぐずるスクアーロ。
しかも頭痛いとか言いながら泣き出すって。お前は幼稚園児か。
案外バカ鮫って酒癖悪いのか…とか思いながらもベルも若干自分の酔いが引いていくのを感じた。


「おら、水飲めって。お前どんだけ飲んだんだよー」
「う゛ぅ…ボスさんがよぉ…何でいっつも俺ばっかり…ってこれ水じゃねーかぁ!俺は、酔ってねぇ!!」
「いやどっからどう見ても酔ってるから。いいから水飲め!」
「あらあらオホホホどっちがお兄ちゃんか解らないわぁ」


ルッスーリアから見れば、弟が潰れた兄を介抱している微笑ましい図面にしか見えないがベルにとっては一大事だった。あれコイツこんな奴だっけ?
ふと先程スクアーロが居た場所を見ると、空になったウィスキーボトルが転がっていた。
…まさかあれ、独りで飲んだんですかこの人。バカですかこの人。


「…ちなみに、」
「何だよバカ鮫。水ならまだあるぜ?」
飲んだら、俺は、吐く」←真顔
……トイレ行けェえええええええ!!!!!!


ベルフェゴールは近年稀に見る大声で叫ぶと、どうしようもない酔っ払いをトイレへ放り込んだ。
何なの?この人何なの?
とりあえず面倒臭い酔っ払いをトイレに放り込んでから数十分後、我らがボスが会合から帰ってきた。


「あらぁ、ボス、お帰りなさぁい」
「………お前ら、何やってんだ」
「新年会よぉ」
「………カスは」
「あー、相当酔っ払ってたからトイレ放り込んどいた。そういや出てこなくね?」
「寝ちゃったんじゃないんですかねー?」


投げやりにベルとフランが言うと、ザンザスはいい具合に酔っ払っている部下達を放置してトイレに向かった。


「…おい、ドカス、………」


ノックをしても呼びかけても、反応が無い。
これは寝たな、どこまでもどうしようもねぇカスだ、と独りごちながらもザンザスはトイレのドアを蹴破り、


「………は?」


間の抜けた声をあげた。

そこには、確かにスクアーロは居た。

ただし、何故か便器とフタの間に頭が挟まった状態で。

流石のザンザスも我が目を疑ったが、どう見ても、カス鮫は、物凄くアホい格好で便器にもたれかかっている。


いやいやいや、何これ。何をどうしたらこうなる。


考えられるのは、座り込んで吐いてる間に寝落ちして、そうこうしている間に自動で便座のフタが閉まったという事か。(ヴァリアークオリティによりトイレも全て自動だ)
しかし頭が挟まれてそれでも起きない辺り相当飲んだらしい。
物凄くアホな格好を晒しているスクアーロだが、ザンザスも結構間抜けな顔をしていた。


「バカ鮫だいじょー、ぶ、……ぎゃははははははははは!!!!!!
「先輩なんですかーうるさいで、す、よ……ぶっ」
「ちょっとぉ何よぉ……何これェ!?」


そして到着した幹部の面々が、大爆笑したのは言うまでもない。主にベルが。


「ひははは、は…っ王子お腹痛い…ッちょ、写メ、写メ撮って!」
「いや、ちょっと、これは、間抜け…」

 


後日、この物凄く間抜けな写メによって、スクアーロがからかわれ続けたのは言うまでも無く。
「二度と酒なんざ飲まねェええ」と固く誓ったのは言うまでもない。

 

 

 

==============



実話@友人
ヴァリアーの飲み会に参加し隊
頭悪い話しか書けません

会議中全裸暗殺部隊事件簿(XS、FB/REBORN!)



※ボンゴレ修学旅行(あのDVDのやつ)ネタ








「―――以上で説明は終わりだぁ。何か質問は」


ボンゴレ本部からも幹部が数人来ている会議中にて。
いつものように大声を響かせるスクアーロ、いつものように興味なさげに足を組み目を伏せるザンザス、いつものヴァリアー本部の景色。


それが、阿鼻叫喚の地獄絵図に変貌するとは誰が思っただろうか。フランですら思っていなかった。


「何もなけりゃ資料燃やすぞぉ、以後の質問は受け付け、」

スクアーロがそこまで言った時、ぼふん、とフランを除くヴァリアー幹部が煙に包まれた。

「…………え?」
「………なんだぁ?どこだぁ、ここ」
「…………、………ッ!?」

フランが、常に棒読みで台詞を吐き捨てるフランが、疑問符を上げた。
何故、フランを除くヴァリアー幹部が全裸で会議室に突っ立っているのかと。
ザンザスは浴衣を着ているが頭にタオルが載っかったままだし、スクアーロとベルフェゴールは辛うじて腰にタオルを巻いてはいるが頭からびしょ濡れだし、レヴィとルッスーリアに至っては完全に全裸だ。


現状を理解した幹部達の反応は各々だった。


ぽかんと間抜け面を晒すザンザスに、無防備なボスをお守りせねぶァアアアアと暑苦しく叫び立ちはだかるレヴィ、テメェはその前に股間隠せぇ!!と至極まともな指摘をするスクアーロ、いやぁん恥ずかしいわぁ!!と胸を隠して下を隠さないある意味男らしいルッスーリア。股間の威厳が。
そしてベルフェゴールは現実を受け入れきれず完全にフリーズしていた。王子が全裸とか、ありえなくね?


フランもぽかんとしていたが、ボンゴレ本部の幹部はもっとぽかんとしていた。え、なんで急に暗殺部隊が全裸?


「う゛ぉぉい!!てめぇらジロジロ見てんじゃねぇぞぉ!!!!」
「くっ、あの小癪なガキはどこだボスに湯を浴びせる等言語道断…!!」
「んもぅ折角のバスタイムを邪魔したの誰よぉ!!風邪引いちゃうじゃないッ」
「お前もその前に股間隠せぇ!!」
「……、ありえなくね、王子ありえなくね?」
「……おいドカス、10年バズーカか?」

混乱を極めるヴァリアー幹部に、漸く現実を把握したザンザスが口を開く。開くも視線がほぼ全裸スクアーロに固定されてる辺りがまだ若いなぁ、とフランはぼんやり思った。

「10年バズーカだぁ!?どこのどいつだぁ!!」
「あの牛ガキ以外何がある」
「お゛ぃッベル!!しっかりしろぉ!!立ったまま気絶すんなぁ!!」
「気絶したくもなるわよぉ、お子様逹とお湯かけ合戦してたかと思ったら未来の会議室に全裸で放置プレイなのよぉ?」
「うるせぇ言葉に出すなベルが余計傷付くだろーがぁ!!」
「……ム、そういえば貴様は…」
「……ミーですかー?」


棒立ちのまま器用に意識を飛ばした堕王子を介抱しているスクアーロを放置して、レヴィがフランに向き直る。
あぁそうか、自分は10年前はヴァリアーに在籍していなかったのだから10年前の彼らが自分の事を知る由もない。入れ替わる道理もない。

「…ミーは前任のマーモンとかいう人の代わりに霧の守護者に充てられたフランですー。このカエル帽子はそこの堕王子に強制されましたー」
「マーモンが…いない…?………ししし、そんなバカな」
「ぎゃァアアアベルが更に現実逃避を!!おいカエル!!責任取れぇ!!」
「ミーのせいですかー?大丈夫ですよベル先輩ー、10年経てばミーに抱かれゲロッ」ドスドスッ
「ベルが無意識にナイフを…!!」
「ど、どこから…!!」


気に食わない。
自分を他人扱いする幹部連中もだが、何より前任のアルコバレーノを想う先輩が。
無表情のフランが表情を歪める、それに気付く訳でもなくスクアーロはベルを介抱してザンザスはいつの間にかボンゴレ本部の幹部を排除していた。
流石に全裸の部下を晒し続ける訳にはいかなかったらしい(プライド的に)。しかしいい加減頭の上のタオルをどけたらどうだろうか。
これで全裸暗殺部隊ヴァリアーとかってなったら辞めてやる、とフランは思った。

「てかよぉ、バズーカの効果って5分かそこいらだろぉ?俺らいつまでこのままなんだぁ?」
「……そうねぇ、とりあえず服、着ましょうか。湯冷めしちゃうわぁ」
「その前にお前らは前を隠せぇ」
「いやん☆」
「上じゃなくて下だぁ」


入れ替わった自分達がまさか三十路にもなって中坊相手(※未来の上司)にガチで隠し芸勝負をしていた等、彼らは知る由もなく。


明朝になってようやく元通りになったはいいが。


「う゛ぉぉいどういう事だぁ!!!!」
「ちょっと!!何よこれ!!全裸暗殺部隊って何なのよォ!!」
「いや、俺に言われても!!」
「てめぇらどんな恥晒してやがる、そんなに死にてえのか!!あ゛ぁ!?」
「ボス!!申し訳ありません切腹します!!」
「とっとと腹切れよ雷オヤジ。ていうか王子が全裸?ありえなくね?何かの間違えじゃねきっとそうだフフフ」
「ベルしっかりしろぉ!!!!!!」


ボンゴレ新聞(何だそれは)の一面を飾った「全裸独立暗殺部隊ヴァリアー衝撃ショット」に怒り狂うザンザスに荒れる幹部逹に詰め寄られるも非はない綱吉、あぁそういや昔温泉でヴァリアーとばったり遇った時10年後と入れ替わったよねあれの事だよねまさか今更それの余波食らうとはね…!!
ヴァリアー一同を宥めながら綱吉は思った。覚えてろランボ。

そしてフランは思った。やっぱり就職先間違えたかな。
パイナップルめもっとマシな場所紹介しやがれってんですよー








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まだ続く頭悪いシリーズ(^^)(^^)
ボンゴレ修学旅行ネタです

私ベルフラよりフラベル派なんだ一番は三十路夫婦ですけどね!!
ヴァリアーは愛すべき集団(結論)
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