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第十七章

 
 家で性的虐待
 小学校での集団虐め
 
 
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥



 障害学級で
 言語学習をしてから

 僕は先生と
 児童福祉施設へ行った



 先生が先に
 施設に連絡しといてくれた



 ゆか姉ちゃんが
 玄関のベンチに座り

 僕が来るのを
 1時間近く待ってたみたい



 ゆか姉ちゃんは
 僕の顔を見るなり

 泣きながら
 走り寄ってきて
 思い切りハグしてくれた

 ゆか姉ちゃん
 凄い力一杯ハグしたから
 僕は腕が痛かった記憶がある



 先生は施設長さんに
 僕が一人で外出しないよう
 気をつけるようにと
 お願いしてくれた

 また父親が
 連れて帰らないように



 当時は
 児童虐待をしても
 親であれば問題は無かった

 親が『教育』ですとか
 『躾』ですと言えば
 問題は無かった

 僕が殺害されて
 やっと世間は動く
 それが当時の状況だから

 僕がどんだけ
 父親から虐待されても
 正直な話逃げ場は無かった

 父親から逃げるには
 父親が事故で亡くなるか
 僕が自ら命を絶つかだった

 僕は生きてる限り
 父親からの玩具だった





 施設に戻ったが
 また父親がいつ来るか
 本当にわからなかったが

 僕は開き直るしかなく
 来たら連れて行かれるだけ

 連れて行かれたら
 また虐待をされるだけ

 父親がいれば
 変わらず虐待される生活



 ゆか姉ちゃんは
 僕を抱きしめて離さなかった

 ゆか姉ちゃんは
 僕を弟と思っていてくれた

 僕には
 百合ちゃんの他に
 ゆか姉ちゃんも姉になった

 僕は幸せだった
 僕は嬉しかった
 僕を守ってくれる人がいて





 ゆか姉ちゃんに
 手を握りしめられながら

 一緒に食堂行って
 アニメビデオを観た

 ゆか姉ちゃんは
 アニメーターになる
 "夢"を抱いていた

 ゆか姉ちゃんから
 アニメの制作が大変で
 流れ作業をしながら
 ひとつの作品を
 みんなで作り上げる話を
 聞いてるのが楽しかった

 楽しい時は
 長く続かなかった





 ゆか姉ちゃんと
 手を繋ぎながら寝た

 夜中寝てる部屋に
 施設長さんが来て
 僕を起こした

 父親が僕を迎えにきた

 今度は施設長と
 話をしに来たみたいだった

 僕の手を握り
 施設長さんは言った

『いつでも来なさい
 ここは綾くんの家だから
 何かあったら直ぐ来なさい』

 そう言ってくれて
 僕を部屋から連れ出し
 父親が待つ面会室へ行った





 面会室に入ると
 父親は煙草を吸ってた

 父親と眼が合うと
 父親は言った

『剣道やるんだろ
 道場探してきたから
 明日見学しに行くからな』

 父親は笑った
 その笑みの理由は分からない





 僕は父親と帰宅する
 帰りたくなくても
 親がいて家があるなら
 施設には居れない

 僕は諦めて
 父親と一緒に帰宅する

 父親とタクシーに乗った
 僕は恐くて外を見てた





 家に着くと
 母親がアパートの下まで
 迎えにきてくれていた

 しかし
 僕と眼を合わせて
 母親は何も言わずに
 また外出して行っちゃった





 また父親と
 2人きりになるんだ

 また父親から
 性的虐待されるんだ

 そう思うと
 僕の心の中で何かが光った

 その瞬間に
 僕とサキが入れ代わった

 サキは父親と
 手を繋いで家に入り
 父親のされるがままに
 性的虐待をされていった

 サキは抵抗せず
 父親に服従していた

 父親は
 やっと僕が服従したから
 嬉しいのか笑顔だった

 サキの心は
 張り裂けそうだった

 僕はサキが
 泣いてるように見えた

 僕は心の中で
 泣いた





 父親は
 僕の体が服従するから
 性的虐待はエスカレートした

 父親は
 少年愛ビデオを撮影する
 友達に電話をかけて
 夜中友達2人呼んだ

 僕の体は
 父親と中年男性2人
 3人から性的虐待された

 もちろん
 父親は謝礼受け取り
 その性的虐待は撮影された

 僕の体は
 3人に服従するだけ
 僕は生きた玩具にすぎない

 体が苦痛で
 悲鳴をあげていても
 抵抗しなかった

 抵抗したら
 余計に傷ができる
 余計に痛いだけだから
 なら抵抗しないのがいい





 僕の体は
 3人から一晩中
 性的虐待され撮影された

 僕は心の中で
 ずっと泣いていた

 僕は生きていても
 価値の無い生き物だから

 ならば
 僕は不要なのだから
 生きる資格は無い

 僕は死ぬ
 自ら死を選択する

 死んで
 もう楽になりたい

 そう思った瞬間
 体と心が戻って起きた

 もう朝だった





 体は痛いけど
 僕は小学校へ行った

 国語の授業で
 音読をしなければならない

 前から順番に
 立って教科書を読む

 僕は言語障害があるから
 音読が全くできない

 担任には
 音読させないように
 母親や障害小学校の先生から
 説明を受けていたから
 大丈夫だと思った

 しかし
 担任は裏切った



担『次、読め』

僕『‥ぼくですか?』

担『順番だろ』

僕『‥あああ‥でも』

担『早く読め』

A『早くしろよー』

B『読めよー』

C『読まないから刺すぞ』

担『早く読みなさい』

僕『‥‥よめません』

担『さっさと読め』



 担任は怒鳴った

 AやBは
 僕を指さして笑う

 Cからは
 鉛筆で背中を刺された



 僕は泣いた
 涙が自然に溢れてきた



担『泣くなら廊下行け』

A『廊下に立ってろ』

皆『あははははは』

担『早く読みなさい』

B『お前さ死んでいいよ』

C『お前なんていらねー』

担『口あるなら読め』



 僕は涙が止まらない
 教科書は濡れた



担『さっさとしろよ』

僕『あああおいいい‥
  とりが‥いいまままま‥』

担『もういい‥ったく』

A『どもりバカは死ね』

担『んじゃ次読め』

C『はい』



 僕は声が出ない
 緊張したりすると
 言葉が吃ってしまって
 同じ言葉を連呼してしまう

 父親からの
 虐待が全て原因だが

 虐待は無くならないから
 吃りも治らない

 言語障害だと知りながら
 担任は僕に音読を強要する

 みんなの前で
 立って音読するのは
 凄く緊張するから
 余計に吃りが増してしまう



 授業が終わると
 A、B、Cに連れ出され

 トイレに行って
 デッキブラシで叩かれる

 いつものこと
 3人からは虐められてる

 緊張感と恐怖感から
 僕は抵抗できず
 助けを呼べないから
 虐めはエスカレートしてた



 次の授業は
 自習になってしまった

 僕は自習が
 本当に嫌いで恐かった

 自習45分間は
 地獄の時間になります

 また自習です





 第十八章へ続く
 

第十六章

 
 虐待拷問激痛の日々
 
 
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥



 2ヶ月ぶりの家
 また毎日虐待される

 僕は死にたい
 ここに居たくない

 ママはいなかった
 また何処かに行ってる



 パパが僕に
 水色のワンピースを差し出す

『服脱いで着ろ
 ピンクの下着を履けよ』

 僕は嫌々
 言う通りにした



 パパはビール飲みながら
 僕を膝上に座らせ
 性的悪戯してきた

 ビール飲み終わると
 パパは狂暴化する

 アル中で
 本当に恐い人になる



パ『あや早くしろ』

僕『もうやりたくない』

パ『6人にしてきたんだろ』

僕『命令されたから』

パ『だからやれ早くしろ』

僕『もうしたくない』

パ『なら焼くぞ』

僕『やだ』

パ『右手を出せ』

僕『いやだごめんなさい』

パ『さっさと出せ』

僕『もういややめて』

パ『だったら死ねよ』



 僕は首を絞められた
 息苦しくなって
 頭が真っ白になって
 パパの顔が回転してた

 パパが手を放した

 僕は頭がボォ〜っとした
 僕の口に無理矢理
 性器を入れてきた

 僕の頭は真っ白で
 何も考えられなかった

 パパは無理矢理
 僕の口内に射精して
 満足していた感じがした

 ボォ〜っとしてたら
 突然全身がビリビリと
 電流が走る感じがした

 電流というより
 激しい激痛を感じた



 ドンドンドン
 鈍い音がしたら

 右手が痛い
 右手に激痛が走る

 テーブルに
 右手を押さえ付けられた



 右手を見たら
 真っ赤になってた

 右手から
 出血していた

 痛い
 凄く激痛がする



 パパの右手は
 金づちを持っていた

 僕の右手には
 細く長い釘が刺さってた

 右手を釘が貫通して
 テーブルに刺さっていた



 僕は出血した血を見て
 頭が真っ白になった

 口には
 下着を入れられ
 声を出せないようにされた

 右手はテーブルと
 釘で繋がってしまって

 動かそうとすると
 激痛がして動かせなかった



 今度は
 左手を掴まれた

 左手指を
 思い切り噛まれた

 パパの歯型の痕が
 左手指についていた

 左手指が痛く
 ビリビリ痺れていたら

 爪の間に
 針を刺された

 僕は泣き叫びたいけど
 下着が口にあって
 声が出せない



 パパは笑顔だった



 テーブルの角に
 右手を釘打ちされ

 テーブルの角に
 左手指に針刺され

 テーブルの上に
 お腹乗せるような体位で

 パパは
 僕のスカートを捲くり

 無理矢理
 セックスしてきた

 僕は泣いた
 右手も左手も全身が痛い

 泣き叫びたい
 でも声すら出せない

 死にたい
 あのまま首絞められ
 死んでいればよかった



 パパは満足したらしく
 右手の釘を抜いた

 抜く時は
 もう麻痺してて
 あまり痛みはなかった

 右手と左手指に
 消毒液をかけられて

 包帯まかれて
 両手が麻痺してるまま

 布団の上で
 またパパはセックスしてきた

 僕の存在は
 ただの性的道具にすぎない

 パパの欲望を
 満足させるために生きてる

 抵抗すれば
 暴力虐待をされて

 僕の体は
 傷だらけになる





 翌朝パパは仕事行った





 僕は体中痛くて
 布団の中で泣いていた





 ママが帰ってきた

 ママは友達の家へ
 泊まりに行っていた

 パパが行かせたみたい





 僕の両手を見て
 ママも泣いた

 ママから
 初めてハグされた

 抱っこもされなかったのに
 初めてハグしてくれた





 でも僕は
 ママを許せなかった

 僕は苦痛に耐え
 性的虐待受けていた時

 ママは友達と
 楽しく食事をしていた





マ『ごめんね』

僕『痛かった苦しかった』

マ『ごめんね』

僕『死にたいよ』

マ『本当ごめんね』

僕『どうして
  僕は生まれてきたの』

マ『・・・・』

僕『もう家に居たくない』

マ『強くなりなさい』

僕『僕は弱いよ』

マ『だから強くなりなさい』

僕『なれないよ』

マ『大丈夫なれるから』

僕『どうやるの』

マ『剣道やりなさい』

僕『剣道ってなに?』

マ『パパに言いなさい
  剣道やりたいって
  そしたら
  少し優しくなるから』

僕『どうして?』

マ『パパは
  武道が好きだから』





 その夜
 パパが帰宅した





マ『綾が話したい事が
  あるみたいだから聞いて』

パ『なんだ話したい事は』

僕『剣道やりたい』

パ『剣道やりたいのか』

僕『剣道やりたいです』

マ『賛成だな』

パ『わかった
  剣道やりなさい
  道場は調べてみるから』

僕『ありがとう
  僕は剣道がんばる』

パ『がんばれ』





 久しぶりに
 嬉しそうなパパを見た

 恐い顔じゃない
 嬉しそうなパパだった





 翌日
 久しぶりに学校行く

 クラスメートから
 背中蹴られたりしたが
 その程度だったから少ない

 昼から
 障害学級の学校に行った

 先生が走ってきて
 突然ハグした



先『あやちゃん無事ね
  よかった本当よかった』

僕『先生会いたかった』

先『昨日病院から
  いなくなったって』

僕『またパパが来たから』

先『連れていかれたの?』

僕『うん』

先『何かされなかった?』

僕『痛かった』

先『なにされたの?』

僕『ワンピース着て
  右手に釘刺されて
  左手指に針刺されて
  セックスされて痛かった』

先『今から施設行こう』

僕『ゆか姉ちゃんに会いたい』

先『ゆかちゃん心配してるよ』

僕『病院だとパパが来る』

先『だから施設なら
  みんないるから大丈夫』

僕『本当に大丈夫?』

先『大丈夫だよ』

僕『うん』

先『勉強終わったら
  そのまま施設行こうね』

僕『うん』





 第十七章へ続く
 

第十五章

 
 存在価値
 
 
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥



 食堂で
 ゆか姉ちゃんの
 隣りに座り朝食を食べた

 食べたら
 みんな庭で遊ぶ
 みんなに言われた

『一緒に庭に行こう』
『庭でサッカーしよう』

 僕は恐かった
 恐くて震えてしまった

 もし‥
 庭で遊んでて
 パパがまた来たら
 僕はまた連れて行かれる

 そう思うと
 僕は恐くて震えた

 恐くて
 僕は泣いてしまった



 ゆか姉ちゃんが
 僕を抱きしめてくれた

 僕は恐くて
 泣きながら震えた

 今度パパに
 連れて行かれたら
 どんな虐待されるか
 考えただけで嘔吐した

 僕は恐くて
 床にうずくまった



 ゆか姉ちゃんは
 僕の手を握りしめて
 部屋に連れてってくれた

 部屋で
 僕は震えて横になり寝た

 ゆか姉ちゃんが
 ずっと離れず居てくれた





 昼過ぎに
 僕が目覚めると

 まーちゃんママが
 ゆか姉ちゃんと話してた

 僕が起きると
 まーちゃんママが
 ギュッと抱きしめてくれた

 ゆか姉ちゃんは
 まーちゃんママと
 仲良くなっていたから
 僕は凄く嬉しかった

 僕の右手を
 まーちゃんママが握り
 僕の左手を
 ゆか姉ちゃんが握って

 3人で
 食堂に行ったら
 相談員のおばさんと
 障害学級の先生がいた

 先生が
 駆け寄ってきて
 僕を思い切りハグした

 先生が
 ケーキを買ってきた

 もちろん
 みんなの分もある

 みんなで
 ケーキを食べた

 小さな
 プチケーキだけど
 凄く美味しく感じた

 僕は
 『このままがいい』
 と思ったら涙が出てきた

 まーちゃんや
 カズくんに会いたい

 会いたいけど
 このままでもいいと思えた





 翌朝
 僕は着替えて準備をした

 また病院に帰る
 病院で少し療養して

 気持ちが安定して
 また施設へ外泊をする



 ゆか姉ちゃんが
 着替えた僕を抱きしめた

 ゆか姉ちゃん
 寂しそうな顔してた

 まーちゃんママが
 ゆか姉ちゃんと手を繋ぎ
 僕を見送ってくれた

 相談員のおばさんと
 障害学級の先生と
 僕は3人で病院へ帰った





 僕は寂しくて
 僕は恐くて震えてた

 病院に到着して
 病室へ行くと

 担当看護婦さんが
 僕を待っててくれた





 病室に着くと
 不思議と不安は無くなり

 さっきまでの
 震えが無くなっていた

 病室が
 僕の部屋になっていた





 しかし
 病室では一人ぼっち

 笑い声や
 話し声はしない場所

 聞こえるのは
 看護婦さんの足音くらい

 僕は孤独
 僕はいつも一人ぼっち

 病室で
 カズくんや
 まーちゃんを思い出すと

 寂しさが
 一杯になって涙が出てくる





 寂しい
 寂しくて辛い

 淋しい
 淋しくて苦しい





 夜だった
 病室の扉が開いた

 僕は
 看護婦さんだと思った

 しかし
 そこにいたのはパパだった

 突然現れ
 僕は恐くて震えた





『帰ってこないから
 迎えにきてやったからな
 家に帰ってくるか
 今ここでセックスされ
 包丁で刺されて死ぬか
 どちらかを選ばせてやる』





 パパは
 リュックの中から

 包丁を出し
 僕にチラつかせて見せた





 僕は服に着替え
 救急外来出入口から出て

 パパと一緒に
 ワゴン車がある方に歩いた

 ワゴン車は
 パパの友達が運転してた





 僕は
 後部座席に乗らされた

 後部座席には
 少年愛ゲイの中年がいた

 中年おじさんが
 パパに封筒を渡した

 パパは
 タクシーに乗って行った

 僕は
 ビデオ撮影のために
 病室から連れ出された

 ワゴン車の中で
 中年おじさんから
 性的虐待をされた

 僕が嫌がると
 中年おじさんから言われた

『お前を買ったんだ
 明日の夜には帰してやる
 逃げたりしたら殺すからな』

 僕は恐かった
 恐くて震えていた

 中年おじさんと
 運転していた人と
 僕は暗いマンションに行った

 一部屋のマンションで
 壁や天井には鉄金網があった

 僕は裸にされ
 おじさんに頬を殴られた

 僕は恐くて
 震えながら泣いた

 おじさんは
 興奮していた
 僕の手を縛って
 僕は天井から吊された

 運転してた人は
 ビデオを録りながら笑ってた

 僕は縛られ吊されたまま
 爪先立ちの状態で
 性的虐待受けた

 おじさんは笑顔で
『お前は売られたんだ』と
 僕に言いながら性的虐待した

 僕は泣きながら
 痛みと苦痛に我慢した





 一晩中
 性的虐待され続けた

 朝方に
 5人の中年男性が来て

 代わる代わる
 5人から性的虐待受けた

 僕は願った
『もう本当に死にたい』
『早く僕は死にたいです』
『神様僕を死なせて下さい』

 しかし
 僕の願いは叶わず
 性的虐待され続けた





 僕は全く寝れず
 6人から性的虐待され

 その光景を
 ビデオ撮影されていた

 僕は
 どうして生きてるのか

 僕の存在価値は
 いったいなんであろうか

 僕は
 生きてる価値あるのか

 肉体的苦痛と精神的苦痛
 同時に浴びてしまい
 僕は泣いていた

 おじさんが言った

『お前は生きる価値なし
 お前は性的虐待のための
 生きてる道具にすぎない』

 僕は言われて
 嫌だけど納得できた

 だからこそ
 死ぬしかないと思った

 父親が生きてる限り
 僕は父親の道具だから





 夜になり
 父親が迎えにきた

 タクシーに乗り
 帰宅する





 僕は2ヶ月ぶりに
 自宅へ帰宅した

 戻りたくなかったが
 父親により連れ戻された

 父親の
 性的欲望のためだけに

 父親の
 性処理道具になるために

 また僕は
 地獄に舞い戻ることになった





 第十六章へ続く
 

第十四章

 
 舞い降りた天使
 
 
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥



 目が覚めたら
 相談員のおばさんと
 まーちゃんママがいた

 主治医がきて
 治療について話をした

『このまま入院より
 早く退院できるように
 施設に協力してもらい
 病院と施設を行き来して
 入院と外泊をしながら
 退院できるように
 体調調整していきましょう』

 突然主治医から
 言われてしまった



 また父が
 施設に迎えきたら
 そう思うと
 僕は本当に恐かった

 それに
 百合ちゃんはいない





 まーちゃんママが
 僕の手を握ってくれた

 僕は手を
 力一杯握り返した

 僕は恐かった
 病院から出たくなかった





 しかし
 僕の願いに逆らい

 施設へ
 外泊することになった





 施設へ向かう
 ワゴン車の中で
 僕は泣きながら震えた

 また父がきたら
 また父がきたら
 また父がきたら

 僕は安定薬を服用し
 まーちゃんママに
 ハグされ寝た





 目が覚めた





 僕の顔を
 覗き込む顔があった

 僕は寝たまま
 施設のベッドにいた

 そのベッドは
 百合ちゃんが寝てた部屋

 僕は
 相談員や施設長
 担当先生のはからいで
 百合ちゃんの部屋を
 僕の部屋にしてくれた

 そして
 僕の顔を覗き込んでたのは
 百合ちゃんのお姉さん
 百合ちゃんがお姉さんと
 話していた優しいお姉さん

 僕のお姉さんは百合ちゃん
 百合ちゃんのお姉さんは
 僕のお姉さんでもある

 僕には
 新しいお姉さんができた

 お姉さんは
 中学二年生で
 体格も良かった
 文武両道のお姉さん

 お姉さんは
 僕を『あやくん』と呼んだ

 お姉さんの名前は
 『ゆかり』だったから
 僕は『ゆか姉ちゃん』と呼ぶ





 ゆか姉ちゃんは
 中学二年生
 僕は小学二年生

 ゆか姉ちゃんと
 同じ部屋になった

 百合ちゃんは
 ゆか姉ちゃんと
 ずっと一緒だった

 百合ちゃんと
 僕は入れ代わって
 ゆか姉ちゃんと同じ部屋





 最初の外泊は
 2泊3日だった

 最初の夜
 僕は寝れなかった

 寝れなくて
 百合ちゃんのベッドで
 ずっとゴロゴロしてた

 寝返りしたら
 目の前に
 ゆか姉ちゃんがいた



姉『あやくん寝れない?』

僕『死にたい』

姉『どうして?』

僕『パパが嫌い』

姉『なにかされたの?』



 僕は全て話した
 父からされたこと
 少年愛ポルノ撮影されたこと
 全部そのまま話した



姉『もういいよ
  わかったから話さないで』



 僕は話しながら
 思い出して泣いていた



姉『あやくんおいで』



 ゆか姉ちゃんは
 僕を優しくハグしてくれた



僕『ぼく死にたい』

姉『わたしがいるから』

僕『またパパが来て
  ぼくを連れて帰る』

姉『そんなことさせない』

僕『パパが来る前に死ぬ』

姉『わたしがついてるから』

僕『お願い死にたい』

姉『はい飲んで』



 ゆか姉ちゃんに
 安定薬飲まされて
 少し落ち着きました

 遊具室にある
 ソファーに座った

 ゆか姉ちゃんに
 ハグされて座った

 僕は泣いた
 涙が止まらない

 死にたい気持ちは
 無くならない





 ゆか姉ちゃんは
 自分の話をしてくれた

『父親から暴力を受け
 母親にハサミで足を刺され
 伯父から性的悪戯を受け
 伯母から売春命令され
 担任から性的悪戯を受けた』

 ゆか姉ちゃんは
 飛び降り自殺をしようとして

 通り掛かった
 救急隊員に助けられて

 保護されて
 父、母、伯父、伯母、担任
 みんなが逮捕されたから
 施設に来て住んでいる

 ゆか姉ちゃんは
 僕の気持ちを
 よく理解してくれた

 僕を後ろから
 強く抱きしめてくれた

 僕は泣いた
 ゆか姉ちゃんの
 話しを聞いて安心して

 僕は泣いた
 僕を理解してくれて
 僕は嬉しくて泣いた





 ゆか姉ちゃんに
 抱っこしてもらって

 部屋に戻り
 ゆか姉ちゃんの布団で

 ゆか姉ちゃんに
 抱きしめられながら寝た

 僕は不思議と
 ぐっすり寝れた気がした





 朝は
 ゆか姉ちゃんに
 起こされて目覚めた

 朝陽のせいか
 ゆか姉ちゃんが
 光っていて
 ゆか姉ちゃんが
 天使みたいに見えた

 ゆか姉ちゃんと
 手を繋いで食堂に行った

 食堂には
 みんなが食べずに
 僕を待っててくれた
 たくさんの仲間がいた

 仲間というより
 僕たちは家族なんだと
 感じたら涙が出てきました





 第十五章へ続く
 

第十三章

 
 虹の想い出
 
 
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥



 主治医が
 心理学者と話をした

 心理学者は医師だが
 医師というより
 学者になっていたんだね

 眼の前に
 論文になる患者がいれば
 研究対象にしたくなる

 しかし
 主治医は医師として
 心理学者の気持ちは
 理解できるみたいだったが
 医師としては理解不可能

 患者は児童であり
 精神的に最悪な状態で
 療養のためにいるのに
 研究対象にはできないから
 主治医としては
 学者の協力はできない

 ‥と主治医が
 心理学者に話をしてくれた



 しかし
 心理学者的からすると
 論文の研究対象だけでなく

 解離するのを確認することも
 治療に役立つだろう
 治療のためにも繋がる

 眼の前に
 珍しい研究対象がいれば
 研究したくなるのは
 当然ではないか

 ‥と心理学者は
 学者なりの対論をしてた



 僕は主治医から
 色々な話を聞いたが

 やはり僕の病気は
 珍しいから仕方無い

 主治医だって
 本音は治療のためには
 解離した時を見たいはず

 学者なら
 尚更見たいはずだけど

 当時の僕には
 心理学者の先生を
 人間として許せなかった
 自分の論文のために
 僕を研究対象にしたから
 僕は人間として許せなかった





 施設の先生が
 心配して来てくれた

 まーちゃんママが
 ずっと側にいてくれた

 相談員のおばさんが
 主治医と話をしてくれて
 父親を出入禁止にしてくれた





 施設の先生から
 一通の手紙を貰った

 百合ちゃんからの
 手紙だった



『あーちゃんへ百合です
 初めて手紙を書きました
 あーちゃんは弟です
 ずっとずっと弟だからね
 百合は那須に行くけど
 いつか那須に来てね
 百合に会いに来てね
 住所書いておくね
 あーちゃん大好きだよ
 大好きな弟あーちゃんへ』



 百合ちゃんからの手紙
 癒されました

 何よりも
 1番癒されました





 僕は一人ぼっち
 窓で外を見るのが好き

 なんにも
 考えなくていいから





 ある日
 朝焼けの光りで起きた

 ベッドで
 僕は泣いていた

 夢をみた
 カズくんと遊んでたら
 まーちゃんも来て
 みんなで遊んだ

 遊んでて
 僕が振り返ると
 カズくんと
 まーちゃんは消えてた

 僕は探した
 探しまわったけど
 どこにもいなかった

 僕は泣いて
 うずくまって
 仰向けになって
 空を見た
 そしたらいた

 空の雲に
 カズくんと
 まーちゃんは
 雲に乗って浮いてた

 そのまま
 2人で星へ向かった

 僕は手を伸ばし
 雲を掴もうとして
 目が覚めた

 泣いてた
 僕は泣いて起きた





 会いたい
 カズくんに会いたい
 まーちゃんに会いたい

 いますぐ
 いますぐに会いたい

 僕は窓を叩いた
 窓を開けようとした

 でも窓は開かない
 僕は病室を出た

 廊下を走った
 窓に一直線に走った

 そのまま
 窓に飛び込んで
 飛び降りしようとした

 看護婦さんが
 2人飛び掛かってきて

 僕は押さえ付けられ
 看護婦さんに捕まった





 病室に戻り
 看護婦さんに見守られ

 安定薬飲んで
 泣いてる僕を励ました

 僕の涙は止まらない
 何故なら死ねないから





 あのまま
 窓に飛び込んで
 窓が割れたらよかった

 そしたら
 飛び降りできた

 しかし
 看護婦さんから言われた





『窓は割れないんだよ
 特別な固い窓ガラスなの
 窓に飛び込んだら
 綾くんがケガしちゃうの
 だから危ないから止めたの』





 窓は固い
 割れないから死ねない

 僕は悩んだ
 あとは別の場所から

 飛び降りするしか
 死ねないかもしれない

 僕は早く
 カズくんと
 まーちゃんに
 会いたかったから





 僕は安定薬で
 少し寝てしまった

 起きたら
 看護婦さんいなかった

 僕はそっと
 ベッドを出て
 病室を出ようとした



 リンリンリン‥
   リンリンリン‥



 足首に
 小さな鈴が
 結ばれて付いてた

 看護婦さんが
 3人で走り寄ってきた



 走ろうとすると
 鈴が鳴り響き見付かる



 病室で
 僕は鈴を切った

 結ばれてたヒモは
 頑張って切った

 看護婦さん来たから
 ベッドに入り
 大人しくしてた



 看護婦さんから

『鈴があれば
 みんな聴こえたら
 すぐに綾くんがいると
 気付いて見てるからね』

 って言われてしまった



 看護婦さんが
 朝ご飯を持ってきた

 看護婦さんは
 病室にいて監視してた

 僕は食べないで
 放心状態だった

 そしたら
 看護婦さんに
 手伝われ食べさせられた

 何か知らない
 脱力感で食べれない

 看護婦さんが
 病室を出ていった

 僕もそっと
 病室のドアから
 廊下を見てみたら

 廊下に
 看護婦さんはいない

 僕は廊下を
 ゆっくり歩いて
 ナースステーションの
 カウンターの下を
 かがんで歩いて
 別の病棟に行くための
 階段まで行けた

 そっと階段を降りて
 僕は1階まで来た

 病院の中庭で
 僕はベンチに座った

 屋上から
 飛び降りたくても
 屋上は鍵で行けないし
 行けても金網で無理

 どうしたら
 死ねるのか考えた

 考えてたら
 眠くなってきて
 中庭のベンチで昼寝した





 目が覚めた
 病室のベッドにいた

 担当の看護婦さんが
 凄い怒ってた

 よく見たら
 僕のいた病室とは違う

 病室が変わった
 新しい病室は広い

 病室にトイレがあった
 窓には金網があった

 そして
 ドアが重かった

 しかも
 ドアは鍵がかかるみたい

 僕は
 隔離病室になった





 真っ白な壁
 何にも無い病室

 僕は脱力感で
 立つ気力も無くなった

 ベッドで
 夕方ずっと泣いてた





 夕方
 まーちゃんママが来た

 まーちゃんママ
 僕に近付いてきて
 突然僕の頬を叩いた

 叩かれた直後に
 まーちゃんママに
 思い切り抱きしめられた

 まーちゃんママ
 泣いていた





 看護婦さんと
 主治医が病室に来た

 主治医から

『死にたい気持ちは
 よく分かるし理解できる
 でも療養をするのだから
 死んだらダメなんだよ
 さて自分の部屋行こうか
 今度また死のうとしたら
 この病室になるからね』

 と言われた





 僕は隔離病室を出て
 自分の病室に戻れました





 自分の病室で
 夕食を食べていたら

 雨が降ってきた
 窓を見たら
 晴れてた

 天気雨
 太陽と通り雨

 雨は
 5分くらいで
 雨はやみました
 空に虹が出てました

 僕は
 窓に近付いて
 空を見上げました

 虹が大きく
 2重の虹が見えました



 カズくんと
 オセロしながら
 見た虹を思い出した

 まーちゃんと
 パズルやりながら
 見た虹を思い出した

 虹を見たら
 カズくんと
 まーちゃんを思い出した





 第十四章へ続く
 
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