本をつくりたい。
という欲が大きくなってきたので、つくろう!と決意を固める。

本を出す場所が都合よくある。
手作りの紙媒体を交換しあう会があるのだ。
ただ、リミットが一週間しかないため、過去に自分が書いたものを探すことにする。

手始めに昔の日記を読み返すと、昔のほうがきちんとしたことを書いている。
日記から、読み返せるほどの記事をいくつか抜き出して組み合わせてみる。
♪おもいでーからーつぎはぎーしたーかなしいダイアリーー♪(スピッツ『遥か』)と口ずさむ。
十ページを超えてしまった。ちょっと多い。
お金をもらわないからね。
眠くなってきたので、保存だけしてこの日は終わり。

翌日。
なぜか私は、ブックカバーをつくろうとしていた。
あれ、本は?

やめた。
カバーでいいじゃん。
手作りだし楽だし一枚で済むし。
さっそく文房具屋さんに紙を買いに行く。紙って高いよね。楽しいけれど。
そのあと缶詰をする。四百字くらいの文章を×五ほど書く。こんなもんでしょう。

翌日。
昨日書いたものに付け足しをする。消したりもする。あらたに二つ文を書く。結局、書き下ろし天国だ。
紙を自分で裁断して、印刷にかける。
少し疲れてくる。本をつくるって大変だなあ。(つくってない)
休憩してから、おまけのぺらぺらペーパーを書く。すごく適当に書く。するとすぐ書ける。無印良品のカラーペン使いやすいな。
販促(売らないけど)のためのカードもつくる。パソコンでどうこうするのは面倒なので、携帯電話ひとつでつくる。画像加工アプリって便利だなあ。
疲れたので寝る。

翌日。
すきま時間で仕上げをする。ペーパーをコピーしたり、POPをはがきに印刷したり。
今回は紙だけが参加して人間(私)は別の場所に行かなくてはいけないので、郵便局に行って主催者のかたにブツを投函する。

ゴミかつクソみたいなもの作ってるなという思いと戦いながら、なんとか完成させたから偉い、偉いぞお。時々は自分をほめないと。


レオ・レオニ『じぶんだけのいろ』


「でも ぼくら いっしょにいてみないか?」


どこにいても自分だけの色はなくて、カメレオンはずっと不安定なんですけど、ある日出会った別のカメレオンに素敵な提案をされるのです。
こういうこと言われたら幸せになれる。
『あおくんときいろちゃん』にちょっと似ている。