昨日は婚約者だった人の三回忌でした。
千葉の松戸までお墓参りして来ました。

3年前の4月、アルバイトから正社員になれるって張り切ってたあの人は
1月にトラックに轢かれました。
飲んだ帰りでした。私はそこにいませんでした。

友人と二人で帰る途中、全然逢えなかった私にあの人はメールを打ってました。

全然会えなくてごめん。あいし

でメールは止まってました。
あの人の口癖は、

今は逢えない日が続いてるけど、結婚したらずっと一緒にいるんだから寂しくないよ。

でした。

正直、お金も無かったし
話も面白くなかったし
なかなか逢えないし。

どこが好きで付き合ったのか分からなかったけど、
一緒にいる時は何故か素直な自分でいられました。

後からご両親に聞けば

ギャンブル好きでお金貯めた事のない子だったのに、
結婚指輪を買うからって貯金をしてた事。

生身の女の人を好きになったことは初めてだったから、何を話せばいいか分からなかった事。

私を養う為に必死で働き続けてた事。

全部分かった。

初めて会社で逢った日の夜、彼はお母様に、

「将来俺と結婚すると思う子に逢った」

と話してたそうです。
その日は二人とも軽い挨拶と、仕事を教えて貰っただけでした。
でも確かに、私も何故か

"この人と一緒になるかも知れない"

と、一目見た瞬間に違和感が生じました。
不思議ですね。

それから1ヶ月、二人ともアニメ好きでその時の職場にアニオタの人が何人かいて
その仲間内でカラオケに行った日の事。

誰かが歌い終わったあと、突然マイクを握って
偶然隣にいた私に向かって

「好きです! 俺の全てになって下さい!!」

と叫びました。
そこから付き合う事になった半年後、彼は事故に遭いました。

朝方連絡が来て家を飛び出して向かった病院で
点滴をして包帯でぐるぐる巻かれて血まみれの彼が目に飛び込んだ。

心のどこかで否定してたのか、それとも単純に分からなかったのか
頭も顔もグシャグシャでこれはあの人じゃないと思いました。

でも皮肉な事に彼で間違いありませんでした。
夢でもなんでもなく現実。
そばには泣き崩れるあの人の両親と動揺して顔の真っ青な友人。

それから彼は植物人間になって、約3ヶ月生き続けました。

その後治る見込みがなくなり、延命治療が終わり、
4月の14日の15時26分24歳の若さで永眠しました。

人ってこんなに泣けるんだ
って思うくらい大量の涙が出ました。

手を繋ぐ以上の関係は無かったけど。
子供は2人、姉弟がいいって何回も言ってた。

あの事故がなければきっと
今頃、子供2人くらいいたんじゃないかなって思う。

多分子供がいなくても、結婚はしてたと思います。

期待させといて、急にいなくなるのはズルい。
初めて逢った日感じた不思議な感情はどこに消えるの?

もうすぐ私は26歳になります。
彼の年はとっくに越えた。春はお花見しよう、夏になったら海に行こう
秋には結婚していよう、冬は寒いから温かいご飯を作って俺の帰りを待ってて

俺が守るから、どこまでもついてきてくれ

と、寒がりなあの人は果たされない約束を沢山してました。
彼に注いできた愛情は、哀しみを増やす為の物にしかなりませんでした。

彼が死んでから何回も、逢いに行こうと足掻いたのに
私には全然お迎えは来てくれませんでした。

そばにいたかった。ただそれだけ。


また暗い記事になってしまって申し訳ありません。
どうしても、あの人の命日の近い季節になると情緒不安定になってしまうのです。

でも最近はあの人を想い続ける事が、今の自分を支える糧なのかと、
そろそろ違う人と幸せになってもいいのかな…と
と、思い始めてます。

優しい人だったから、おそらく
幸せになってくれ
と言ってくれるんだろうな。

君がいない事にもう負けないよ。
これから幸せになる様に踏ん張ってみるよ。

もしそれが、私の勝手な解釈だったとしたら
連れて行ってくれて構わないと思ってます。
最愛の人と死別した私が幸せになるのは難しい事だと思うけど。



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