【write→きら】
(一瞬何が起こったか分からず、呆然)
和「あ…あわ…小兄ちゃんっ…!?」
(慌てて綺華を追い掛けようとするが、早矢が邪魔で身動きが取れない)
早「……お前んとこの兄ちゃんどうしたんだ?」
(相変わらず空気が読めない)
和「……取り敢えず退いてくれ」
(若干諦めモードで、早矢を押し退ける)
早「おー。で、DVD見ようぜー」
(ウキウキしながら、和の上から退く…が、やはり空気が読めない)
和「……小兄ちゃんの勉強の邪魔になったらアレだし、下に行くぞ」
(兎に角、綺華から離れたいらしく、階下に移動させたい)
早「何かおやつある?」
(いつの間に食べたのか、持って来たおやつは無くなっている)
【かいたひと→ぷぷき】
早「大人になるためには必要な通過儀礼なんだよっ」
(リモコンを持った和の手から、それを奪い返そうとするが、和も抵抗し)
和「そんな通過儀礼、自分の家で勝手にやっとけよっ!!」
(リモコンを取られまいと頑張るが、もつれ合うように転び、取っ組み合う形に)
(と、いきなりドアが乱暴に開き)
綺華(以下:綺)「お前ら五月蝿いよ…何やって…」
(隣の部屋で大学受験の為に勉強していた、和の兄の綺華が怒鳴り込みに来るが、和と早矢を見ると動きを止め)
和「小兄ちゃん…ごめんなさい」
(兄に逆らえない和が情けない声で謝るも、綺華は何も見えなかったかのようにバタンとドアを閉め)
綺「変な盛り方すんなよ、厨房」
(ドア越しに冷たい声で言い放つ)
【write→きら】
早「うししっ…礼音兄んとこから借りてきた、お薦めなんだぜ〜」
(ニヤニヤ笑いながら、和の背中をポンポン叩く)
和「う、うん…」
(何となく嫌な予感を感じつつ画面を見る)
早「うぉっ!最初っからすげぇー!!」
(突然始まる、あっは〜んなピンク映像にかぶりつく)
和「%*§@☆◎♂¢♀ーーーーっっ!!!!」
(声無き声を上げ、あわあわ)
早「どしたんだよー?興奮しすぎたかー?」
(画面から余り目を離さず話し掛ける)
和「ちょっ…な…何だよこれは?!」
(若干意識を取り戻し、慌ててDVDを消そうとリモコンを持つ)
【かいたひと→ぷぷき】
早矢(以下:早)「和〜、遊びに来たぞ〜」
(自分の家のようにズカズカと入っていき)
和「ったく、誰ん家だと思ってんだよ…勝手に二階に上がるなよ」
(うんざりしながらも、毎度の事に半ば諦めつつ、洗濯を干し終え、早矢の後を追い自室のある二階へ)
早「遅ぇよ、早く約束してたDVD見ようぜ」
(ナップサックの中からDVDを取り出し、手に持って下品な笑いを浮かべ)
和「いや、別に約束してないし…遅いとか言われても、お前が勝手に家に来ただけだし…」
(言いつつも一応お茶とお菓子の乗ってあるお盆を机に置き)
早「ま、いいからいいから…ぽちっとな」
(古い表現を使いながら、早矢はデッキにDVDを入れ再生する)
和「何の映画なんだ?」
(早矢の気味の悪い笑い顔を不信に思いながら)