prof:bkm:
30代/二次元/メンタル/お洒落
手強い社員さんあらわる
23:09 2017/2/25
昨日は最寄り駅から2時間くらいのところにあるZ店へ初出勤でした。

23歳の若い店長さんがいると同い年店長さんから聞いていたのですが、多分ここの店長さんかなあ……?黒髪の真ん中分けのショートヘアでマスクをしていて、常に気だるそうで、学生さんみたいな若そうな雰囲気。一重まぶたで、ハライチの岩井さんっぽいお顔立ち。

「今までに店舗どのくらい入りましたか……?」
「店舗は10回行かないくらいです」
「なるほど……。誘引はどのくらい平均でできますか……?」
「くじ引き大会のときは40くらいです」
「ああ、イベントの数字は参考にならないんですよね……普通の営業はどのくらいですか……?」
「あんまりイベント以外で入ったことがないのですが、着座(お客様をカウンターにご案内する)は3から4です」
「なるほど……。この仕事の前に接客とかされてました……?」
「いえ」
「そうですか……じゃあ接客はできないってことですよね……。うちのパンフレットは読み込んでますか……?料金プランとか全部頭に入ってます……?」
「すみません。わたしはまだクロージング(商談)をさせていただけないので、いま勉強中です」
「なるほど……じゃあ本当にできることって限られますよね……。一応、仕事が一通りできることが前提なので……そんななんにもできない状態でここに来られても……僕としても仕事の振りようがなくて困るんですよね。どうしようかな……」

ため息をつかれ、わたしはいよいよ申し訳なくなってきました。このまま帰った方がいいんじゃないかとすら思いました。

普段は本当にイベント要員でお客さんをたくさん集めて、そこから営業をかけて、というスタイルなのですが、ここの店長さんはそういうものは求めていないみたいで。

「うちはイベントはやらないです。他の店舗は毎日やってるんですか……?だとしてもうちはやらないです。毎日やってたら、ただの景色になるんで……やっても月1とかです」って。

「普段はどんな営業をしてますか……?」
「お客様を足止めしたら、ヒアリングをして店内へご案内しています」
「それは自分で学んだんですか……?」
「〇〇さん(件の社員さん)と現場に入る機会が多かったので、最初にお客様のご対応の仕方を教えていただきました」
「つまり自分の力では何も考えてはいないってことですよね?社員の指示にただ従って動いただけってことですよね……?」
「はい……」
「なるほど……。じゃあとりあえず普通に営業してもらって……悪いところはその都度指摘するのでフィードバックしてもらって……店内にご案内したら、全部僕に投げてください。専門のスタッフが詳しくご説明しますので、って言ってもらっていいので……店内のことは僕が全部やるので……」
「すみません、お役に立てなくて申し訳ないのですが、精一杯頑張りますのでよろしくお願いいたします」
「はい……とりあえず……誘引は最低でも5以上でお願いします……」

それから営業が始まりましたが、もう朝から憂鬱でたまりませんでした。このところお仕事はとてもうまく行き過ぎているくらいの毎日だったので、わたしは調子に乗っていたのかもしれない、と考えて。そうなんだなあ、全然なんにもできないんだな、なのにお仕事をできている気になっていたんだなあ……ってやっと気付いて。

たしかに店長さんのいうとおり、料金プランとか全部頭に入っていていつでもお客様に対応できるくらいになってないとダメなのかもしれないって。新人ってことに甘えてた自分が恥ずかしくて、図星を突かれたことが悔しくて、一回ずーんと落ち込みました。

そして一組目のお客様をご案内したとき、「店長、〇〇をご希望のお客様です」と取り次いだのですが、その方がお帰りになった後でまたため息をつかれ「さっきのは話の振り方が下手すぎますね……〇〇をご希望だけじゃ僕もどうしていいかわからないので……お客さんに質問しなきゃいけないので。あと椅子の引き方が下手なので、ちゃんと引いて座らせてあげてください」と正論を言われてしまいました。

他にも、お店の外でキャッチをする時の移動の仕方とか、紙袋にポケットティッシュを詰めるときのきっちりした詰め方とか、ここのお店・店長さん独自のルールがだいぶたくさんあって。

それもまた落ち込む理由となりましたが、逆に「次は絶対うまくやってみせる!もう同じ失敗はしない!」と奮起する着火剤にもなったんですよね。

幸い、お客様をぞろぞろとご案内することができて、狭い店内は店長さんが接客しているカウンターに男性がおひとり、順番待ちの長椅子に男性がおふたり、という状況になりました。

わたしはその時外にいたのですが、今こそ店長を手助けする時なんじゃ……と思ったんです。

(でもわたしでご対応できるのかな……どうしよう……うーんだけど店長はあのままだとまだ20分くらいは接客をされるだろうし、その間ずっとお客様を待たせているのも……)

しばらく店内の様子をうかがい、一か八かだ!!と覚悟を決めて中へ戻りました。

長椅子の左側に座っている男性の斜め前で床に片膝をつき、「お客様、大変お待たせしており申し訳ございません。現在お待ちいただいているお客様は、順番にご案内をしております。本日、お時間のご都合はいかがでしょうか?」と尋ねます。

「うん、大丈夫よ。今日は予定はないから」
「かしこまりました。それでは後ほど専門のスタッフへスムーズにお取り次ぎできるように、わたくしがお客様をご案内させていただいてもよろしいですか?」
「うんうん、お願いします」
わたしは制服のポケットからメモ帳を取り出し、ご要望や必要な情報をそこに箇条書きで書き込みました。

そして店長さんが接客していたお客様をお見送りしたときだったか……そのメモを一枚やぶって、カウンターの隅っこに置いたんです。

戻ってきた店長さんに「店長、先ほどあちらのお客様をご案内しまして、ヒアリングした内容をカウンターの上に、でっ、電話の前に置いています」とあたふたしながら伝えると、「はい、了解です……」と言いながら店長はメモをカウンターのさらにもっと目につかないところへ移動させていました。うー、失敗です(;_;)(;_;)(;_;)

それからまた外へ出ましたが、店長さんは別のお客様の対応に入ったので、もっとわたしがサポートするべきなんじゃ……!?って思って。

(そんなに何度も出入りしたらわずらわしいかな……でもあのお客さんずっと待ってるし……帰っちゃったらもったいないし……クロージングなんてやったことないけど、先に料金プランのご案内をしたら、このあとカウンターで話を進めやすいんじゃないのかな……)

わたしは以前社長にお願いして、商品の料金プランをまとめた画像をLINEでもらっているんですね。

今までに入った店舗ではどこでも「料金プランとかの専門的な話になったら店長にすぐパスを出して」って指示があったので、自分ひとりでやったことはありません。でも画像を見ながらだったら、もしかしたらわたしでも説明できるかも、って……。やろう!後で怒られたらもうその時だ!って決めました。

そして店内へ戻り「お客様、度々失礼いたします。本日は商品についてのご相談でいらっしゃるのですよね。よろしければあちらのスタッフがご案内さしあげる前に、わたくしに料金プランのご説明をさせていただけますか?」と質問しました。

「あー、それは助かるよ」
「ありがとうございます、よろしくお願いいたします。まず当社でご用意しているプランは3つございまして……」
iPhoneに表示した画像を見せながら、なんとか必死に説明をしました。

するとお客様は「うん、じゃあそれにするよ!」とその場で契約を決めてくださったのです。これは!!と思い、店長さんの接客が終わるまで絶対に絶対に絶対に場を繋がなければととにかくトークを頑張って……カウンターのお客様が0になった瞬間、そっちにご案内して……。

それで店舗の外でティッシュ配りの宣伝をしていたら今度は若い男の人を店内へご案内することになり、店長さんはというとやっぱりカウンターで接客中なのですよね!それで(もう1回怒られるのも2回怒られるのも同じだもん、もういいや、ここ絶対店長さんからNG出るしなんでもやろう)って長椅子のところで接客をして。

この人はクレジットカードを持っていないけど持ちたいという方だったので、審査に通りやすいクレカと即日発行できるクレカについて説明しました。わたしの持っている知識を総動員し……。

その後今度はご年配の女性が「商品を使っていて困ったこと」の件でやって来たので、若干自暴自棄?になっていたわたしはこちらも「それではあちらのカウンターでご対応させていただきますので、どうぞおかけになってください」と聖域もといカウンターにまで座ってしまいました。

店長さんの隣で仕切り一枚を挟み、ダメ元で「困ったこと」を改善しようと試行錯誤して……

結果的にはなんとかうまくいったのですよね。するともう一つの「困ったこと」も解決したいと言うので、それもご案内して……。なんとかなるものだなあ。

その後も常に「誰かしら長椅子で順番待ちをしている」状態が続き、ようやく店内のお客様すべてをお見送りしたときには、気疲れでよろよろになっていました。頭の中はNG報告のことでいっぱいで、あのスタッフは料金プランすら覚えてなくて仕事を甘く見てるとか、営業が下手とか、勝手にカウンターに座って接客したとかいろいろ書かれるんだろうなあ……でももういいや、NGもらってももう終わったことだし……他の店舗で頑張ろう……ってぼーっと考えていました。

そして、紙袋に外で配るためのポケットティッシュを詰めていると、店長さんがのそりとやってきて「今日、お客さんめちゃくちゃ多いです……。いつもの倍くらい入ってるかな……。……さっき、ありがとうございました。僕ひとりじゃ絶対対応できなかったので……しのいでくれてすごく助かりました……」と、この日初めて笑ったんです。

その時はもうマスクを外してあったので、頬にできた若さ特有のにきびとか、微笑んだ口元の形とか、ようやく知りました。あれ?この店長さん、お礼を言ってくださる人なんだなって思いました。

「いえ、全然!店長に繋ぐようご指示をいただいていたのに、勝手にお客様をご案内してしまってすみませんでした!」
「大丈夫です、本当に助かったので……」

この日はお客様のご対応続きで、店長さんもわたしも1時間のお昼休みをとることができませんでした。

夕方5時に差し掛かった頃、店長さんが「すみません、3時頃にお昼休みって言ってたのに、今日忙しくてとらせてあげられなかったですね……どうしますか?1時間早く上がりますか?」と。
「はい!!!」と即答しました。笑

店長さんは人が変わったんじゃないかと思うくらいニコニコしていて、またのそりとやって来ては「今日、契約2とれました……」みたいな。

それで退勤するときに「今日はありがとうございました」と挨拶をしたら「はい……。なんか28日もうちにシフト入ってるみたいなので……まあ、変わったら変わったでいいんですけど……、これから展開(店頭に出す看板のこと)の配置とか、徐々に覚えていってもらえたら嬉しいです……」と言われて。

ううーん、次があるってこと?NGじゃないのかなあ??汗 社交辞令かなあ。

ちょっとここの店長さんはぜんぜん掴めませんでした。なんなら厳しさで言えば件の社員さんの方がはるかに上だけれど、あの人の方がまだ反応を読めるというか「わあ〜、やっぱりそういうことを言うんですね!今日もありがとうございまーす(゚∀゚)」って慣れてくるというか……でもここの店長さんはじわじわと真綿で締めてくる感じだったかなあ。

ただ注意されたことは(ポケットティッシュの詰め方はちょっと謎だったけれど……)勉強になったし、いろいろと厳しく言っていただけたことで、甘ったれてうぬぼれていた精神を砕くことができたと思っています。頑張ろう……!!

ちなみに28日は中国人店長さんのOY店です。店長さんたちのシフトは古いものなのです。店長〜(はーとはーとはーと)

まーちゃんへ
うん、だいぶ気持ちが落ち着いたよ。まーちゃんも助けるタイプなんですね。困ってそうだったら、そうしちゃうよね。
あの男の人はきっといろんな女性に声をかけているのだと思う……これ以上被害が広がらないといいんだけどなあ(;_;)(;_;)(;_;)

話題:仕事の人間関係



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