話題:原付

わたしが原付免許をとったのは今から二年前の五月、26歳の時。初々しい高校生に混じって試験を受けました。

もともと何かを丸ごと記憶するのはそう苦手じゃないので筆記試験は無事クリアしたものの、実技講習は散々です。まずヘルメットの被り方からして分からず、教官が「右折！左折！」と指示を出しても「右どっち？？左どっち？？」とパニックになる始末。おかげでわたし一人におじさん教官が三人も四人もつき、軽々と原付を乗りこなす高校生たちの輪から外れて特別講習のような雰囲気に。

筆記試験の前にギャル系の女の子二人が親しげに話しかけてくれていたものの、こうした鈍くさい姿に引いたのか「10歳も上なのに頭悪すぎ！さむっ！」と行ってしまいました。わたしは年下の子からこんな態度をとられる事が今までに何度かあります。悲しいけれど、実力や経験が年に追いついてないから仕方ないなあ。

それでも講習を終えて帰る時、おじさん教官の方々が声をかけてくれたんです。「あなたは合格すると思ってたよ」「筆記試験の時もいちばん最初に教室へ来てたもんね。あの態度が良かった。あなたは真面目だから、今は下手でもちゃんと乗れるようになるよ。ゆっくり頑張りなさい」、その言葉がどれだけわたしのこころを優しく撫でてくれたか。

最初は公道へ出るのも怖かったけれど、下の弟が親身になって乗り方を教えてくれたおかげで少しずつ近所を走れるようになりました。いちど体で覚えると「何でこんなに簡単なことができなかったんだろう？」ってなるよね。免許をとって二年経った今はバイクに乗るのが楽しいです。ようやく運転の面白さがわかってきた気がします。

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＞はじめまして。の方へ
はじめまして、あたたかいお言葉をありがとうございます。わたしは無駄に長い文章を書く癖がなかなか抜けないので、読んでいただけるだけでも本当にうれしいです。何かの記事があなたのこころに留まったなら尚更幸せです。