それから数日、
けんちゃんは元気のない日が続いて

メールにも
(._.) ←こんなのとか、

(´・ω・`) ←こんなのとか…


別に私は怒ってるわけじゃないのに。




『なんで、いつまででもそんな感じなの?』

『反省してるんです(´・ω・`)』




『だったら、気の済むまで反省してればいいよ!

けんちゃんの反省が終わるまで、
会わないしメールもしない。』




けんちゃんは、
謝り方が下手だ。


下手ってゆーか、不器用。




前にも言ったことがあるけど、

言い逃れをする政治家の謝罪文のような、
友達にこんな謝り方したら今後はないよ、って思うような…

自分のことを『わたくし』とし、

文の最後に自分の苗字を入れたりして。



気持ちはあるのに伝わらないって、
損じゃない?





何でもそつなくこなしてきた、
優等生にありがちな不器用さ。

いつも誠実で、友達の信頼も厚いから、
トラブルに巻き込まれたこともなく、
裏切ったり裏切られたりしたこともない。







その晩、
けんちゃんは眠れなかったらしく、

朝の5時頃
『本当の意味』での
謝りのメールが入ってた。



『ウジウジとしてしまって、すみません。
ねーさんと 仲直りしたいです。
ねーさんと 一緒にいたいです。』



そして、自分のことを
『僕』

としていた。





それを待ってたの。



作られたコトバじゃなく、

けんちゃんの言葉を…