けんちゃんが、
私と距離を置きたい…と言った理由。


それは、
私が妄想してたこととはかけ離れてた。


私のことが嫌いになったわけでも、
他に好きな女性が出来たわけでもなく。



むしろ
『ねーさんは僕にとって、

ずっと大切な人です。』



小さな声で、
ポツリポツリと、
でもちゃんと目を見て話してくれた。





来春には
彼はこの街を離れる。


夢のために
今まで頑張ってきたし、
ご両親にも支えてもらった。



私は、
子供たちが困った時や迷った時に、
いつでも帰れる場所でいたいし、

両親もいるからここからは離れたくない。



二人の将来を考えたら、
ずっと一緒にはいられない。





出会った時から 答えは出ていたのに、

お互いそれに気づかないフリをしていただけだ。