無題

レンに依存していたのは結局私だった。
どんなに腹がたっても苦しくなっても、レンが離してくれないのではなく、私が離れられなかっただけ。
こんなグズでも必要とされて、それが私の生きる意味になってた。
でも、レンは私が思ってる以上に重症で、私なんかじゃ支えられないことは、私より周りがよく分かっていて、だから周りはレンと関わることをあんなに必死で反対してたんだ。
私は弱く、レンよりずっと弱く、甘い。
長いこと自分と向き合わずに他人のせいにして、逃げ続けてきた。
私と関わることはレンのためじゃない。
レンを本気で想うなら、今後のことを考えて社会復帰させてあげるのが第一。
もちろん私も今後を考えたら自立して強くならなくちゃいけない。
私は、あんなにレンを侮辱してたけど、一番最低なのは自分だったんだと気付かされた。
レンは生まれた時から厳しい環境に居て今まで育ってきて、私より遥かに強いし、一人でも生きるチカラを持ってる。
支えてあげなきゃとか私が居ないと、なんて図々しいことなんで思ったんだろ。
レンは今、市役所の人や警察、病院の先生に援助を受けて自立支援法してもらってる。
私は、ただ泣きながら、家族の心配の意味も理解しないでレンにこそこそ連絡をとって、レンのためにも私のためにもならないことをして、寂しさを紛らわせてきたのは誰でもないこの私。
私はこれから真っ当に生きるために自分と向き合わなきゃいけない。
本当は死んでも良かったのかも、それでもレンに会っていたかったのかも。
でも私は甘いよね、誰より甘い、自分に甘い。
今回のことでよく分かった。
ただ側に居ることなんて誰でも出来る。
レンが求めてたのは私じゃなくて、側に居てくれる誰か。
私は自惚れてた。
さようならレン、
ごめんね、私が甘えたばっかりにまた辛い思いをさせてしまいました。
もう二度とそんなことがないように私はもう今後一切連絡をとらないよ。
ごめんなさい。
後悔しかないよ。