この世界

矛盾が生じるんだよ、どうしても。
こんな世界きらいだけど
あの人が生きてるこの世界が好きなの。
私はもうあの人の傍には行けないし、姿を見掛けることもない。
だから居ないも同然なんだよ。
でも私の知らないところで彼は生きてる。
こんな意味ない世界嫌いだけど、あの人を生かしてるのは「こんな世界」だから。
好きなの。
彼が生きてる空間が好きなの。
こんな世界に明かりが灯る。
でも私には見えないよ、彼の明かりが。
だから。
まぁ普通に生きてたらこんな糞な世界嫌いだよ。
どれもこれも意味がない。
意味を求めることもめんどくさい。
後付けなんていくらでも出来る。
もともと意味ないんだから、後から付けた意味や理由に価値が見出だせない。
なくても良いものだから。
ちっぽけなこの命も、消えたところで何も変わらない。
この世界で唯一好きなものは、彼しかないんだよ。
あとは別に、あってもなくても良いもの。