第六章 夏はやはり怪談かい 8
2018.6.19
04:08
二階の部屋で ライスカリーをぱくつく 三人の話題は やはり 幽霊の話
「横転さん 本当にいるのぉ おばけってさぁ」
「美々ちゃんも怖いものあるんだねえ あはは」
「って こら横転 あたしが怖い思いしてるのにちゃかさないでよぉ」
「おい記者さんよぉ お前さんの意見はどうでぇ?」
「そうですね この話を記事にしようって私が言うのもなんですが この大正の御代 そんな前世紀の江戸じゃあるめえしっては思ってるんですけどねえ」
「だよなあ 普通はそう思うけどよぉ この噂になってる何かしらがあるっておいらなんか思っちまってるがねえ」
「もう嫌だよぉ そんな話さ で いないんでしょ そんなおばけなんてさぁ」
「そうさなあ まあ この小説家の幽霊ってのは 眉唾物だと思うけどよぉ 何やら 思惑が働いてるって私は思いますね」
「まあ おいらも 例えばだがよ この辺りのカフェが 夏の暑い季節の客足が減るのを止めるために 流した噂とかねえ」
などと
面白おかしく
話していた その時でした
キャー〜!
絹をつんざくような 女性の悲鳴が
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