軽軽しい日記 体重は重いが


第三章 いざ ゲジマユ一家へ 6
 2018.1.17 04:07

速水少年 なんとも眩しい表情で 続けます「おいらさ 見てた人たちが 皆 拍手喝采 笑顔でさ そしたらなんか 体が熱くなって 頭ん中 ぼーっとしちゃって 凄く嬉しくなったんだよね 横転師匠が 楽々座の次の出し物って言ったの聞いたらおいらも やりたくなっちゃったんです 親方」

それを聞いた 回りの若い衆 「何馬鹿を言っていやがる 俺たちは 表舞台になんざでちゃならねえんだよ」と 剃刀 安の一言に皆 うなずいては 隼小僧を説得しようと口々に 何か言おうとした その時

親方 である ゲジマユ 繭田 徳蔵

「おい 隼よ それは 本気なんだな? じゃあ 今までの稼業はどうするつもりだ?」と なんとも訝しい言葉を吐くと

速水少年 「おいら 掏りの稼ぎは 今まで通り 納めるよ だから お願いします」と 頭をうんと下げては お願いする 少年を 見た ゲジマユ

「じゃあ ダメだ そんな中途半端な気持ちで どちらもできるものじゃあねえ 辞めとけ 辞めとけ」と 突き放すと

横転師匠 何やら 小声で 少年に「掏りは一才辞めて舞台一本にってことを ゲジマユは言ってるんだよ」と伝えれば

近くにいた 美々ちゃんも 「そうだよ 掏りを舞台にあげるわけにもいかないし」と 横転師匠の口添えて。。。。。

「親方 おいら これから 一才 掏りは辞めます 是非 舞台に出るのを許して下さい」と 今度は 頭を下げずに しっかり と ゲジマユを見据えて 言いました。








  0


prev next

bookmark top

-エムブロ-