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戦慄

優しく雨が降り注ぐ。
入学式が終え、夏休みを迎え、文化祭を終え。
友達は多からず少なからず。
深くかかわらない程度に、ただの同級生という関係だけで私は一年を乗り過ごす。
それは、毎日を平凡に過ごす高1の話だった。
時は流れ、高校生活2年目の梅雨がやってきた。
2年になってからも私は一年の頃からの引継ぎで友達は5人と固まって一緒にいた。
学科制だからクラス替えをすることもないため、残念ながら永遠とこのクラスだ。
だが、もし学科を移動したいとなった場合は翌年から変更で、夏休みという単語は存在しない。
1年、2年で学んだ基礎を取り戻すためだ。
そんな面倒な専門高校に通っているのは私、新井 里加(あらい りか)。
顔も普通。
性格も平凡。
服だって、成績だって。
特に目立ったことのない私は、今まで周りの視線など気にすることもなかった。
ただ、気にしだしたのはたったひとりの男が原因だった。
彼は、私をどこまでも期待させる。
だから私は不安になる。
突き放せばもう元には戻れない。
わかっている。

わかっていたのに。

こんな、報われない恋が存在したことに

私はびっくりだ。
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