大人になった、
今思う。


私の母は
きっと極度な心配性。
それから理想が高い。
この子には
こうであって欲しい
この子には
こうであって欲しい
求める想いが強い。

だから、
想いに反すると
愚痴がすごい。

学生時代は良かった
きっと貴女の期待に
私は答えられていたんだろう

でも、社会人になって
自分の範疇から
離れたことで
こうであって欲しい
こうでなくちゃいけない

求める気持ちは
私を縛る結果になる。

上と下は全然
そんなの聞く耳持たずだから
そこは凄いと思うけど、
私はそのままの言葉を
受け取ってしまうから
きっと当たりやすいし
なんで分からないの、と
気持ちをぶつけやすいんだろう。




私の父だった人は
きっと
コミュニケーション障害
だったんだろう。
それから
プライドが変に高かった。

幼い頃
こいのぼり?でも
見に行ったのかな…
記憶は朧気だけど
一緒に手を繋いで撮っていた
写真が懐かしい。

あの頃は
まだ良かった。

澄んだ気持ちで
私はあの人の顔を
一生見られない。



今病院勤めをしていて
思う。
救急搬送でもし
あの人が送られてきて
入院でもしてきたら
私は
何を思うんだろう
どう接するんだろう

きっと
心のこもらない
どうでもいい瞳で
ただ見る。
それだけなんだろうけど




私は人に苦しめられて
人に助けられてきたから
良くわかる。

優しさとは簡単じゃない
その人の為
その人の為、と
言葉を
振るえば良い訳でもないし


何がその人の為になるか
それを大切にできる事こそ
優しさなんじゃないかと。




私は今は少しは
落ち着いているけれど

環境が変わったわけでなく
単に時が経って
傷口が埋まってきただけに
過ぎないから

また地盤が崩れて
また精神的に
この人達に追い詰められる
日々が来るんじゃないかと
安心できない

家出したあの日から家族は
私の中で家族としての
形を失い
ただ その場に 住むしかない
住まわざるを得なかった
ひとつの集団 としてしか
見れなくなった。
そう見ると心が楽なのだ。

じゃないと
どうして私はここに
産まれたんだ
どうして私はと
ループしてしまうから。


私は人を信じるのが怖い
信じても すぐに裏切られる
だから、誰を信じれば良いか
それも未だにわからない。



死にたい
消えたい

そんな事言わないで、と
上辺だけで心配されたって。
意味が無い。貴女には一生
届かない。


死にたい 消えたい
どうしてそう思ってしまうに
至ったのか
それを考えようとする姿勢を
身につけられない限り
きっと私の抱える
この家庭内ストレス問題は
一向に解決する日は
来ないだろう。





人を信じるのが怖くて
人との距離感も掴めない
こんな私の心に棲む
黒いのを
溶かすことの出来る人なんて
現れるのかな…



今でさえずっとずっと
小言ばかりの親。
あの口から
愚痴と小言をとったら
どれだけ静かなんだろう。



あんなふうに
私はなりたくない
もう随分と廃れて傷ついて
傷だらけでやさぐれてて
本当、笑っちゃうくらいに
冷たいけど

暖かい人になりたい。