蒸し暑い中











『本人確認をお願いします』
と警察はゆう











一緒に来てくれた元旦那の先輩と確認する











多分、酷い匂いだったと思う











緊張もしてたと思う











警察がめくった白い布の下には











炎天下の中、3日くらい発見されなくて真っ黒の肌(焦げ茶ではなく真っ黒)と










首を吊った為に飛び出た目玉











人間はやはり肉だと思い知らされるウジ虫が顎にワサワサといた











でも











すぐに、あなただとわかった











抱きしめたいけど抱きしめられない状況











一旦とりあえずその場を離れ











涙も出ない、あたしに淡々と質問を繰り返す警察











淡々と答えるあたし











『いつ離婚されましたか？』











『出て行ったのは何月何日ですか？』











『理由になった女性とお話しましたか？』











『最後にどんな話をしましたか？』





















もうどうでもいい











多分…絶対に追い込んだのはあたしだから











アレがキマリ過ぎた人にいつもなら救う言葉しか言わなかったあたしが











止めさせて家族で頑張ろうってしか言わなかったあたしが











離婚した事を理由に優しくする事は間違い…











いや…











どこか女がいるっつー事で悔しかったんだと思う











前日に女に別れを告げていたと知らずに











『もっとしっかりしてよ…』
と、あたしが言った答えに










『養育費は請求してくれよ…』











子供の為だけに…子供の為ならば生きていけるのサインに











『そんなんしてる人には子供は一生会わせらんないよ』











何もかもが嫌になった言い方で











『もう…どうでもいいよ…もう…どうでもいいや…』










ラリッて職場の友達も自ら切って











ラリッて女が浮気してると思い込んで切って…











必ず今まで助けてくれた
あたしと子供が最後の砦だった…











いつもなら様子がおかしければ、早朝に 会いに行ってたのに…











あたし何で自分のプライドと離婚したって事で遠慮してしまったんだろう…











最後には











結局











あたしに助けを求めてきたのに











苦しい思いをさせてごめんなさい











あたしは死ねない











子供を育てるから











あたしは病んだりしないよ










スゲー強いから





























多分…











あたしはあなたに











何をされてもバカだから惚れてました











今も大好きです











でも…











心残りにならないように











泣きながら供養、頑張ってするよ











女の前に母親











たまにね？











本当にたまに…











何であたしだけ？って下らない事を思うけど











みんな、たくさん悩んでる










あたし以上に悩んでる











悲劇のヒロインにならないように生きていかなきゃ











生きていかなきゃ








話題:貴方は愛しい人の死にゆく姿を見ていられますか？