20/12/24 02:54 (:単発/妄想(ジャンル無節操))
  鬼灯さんと。〈2〉
話題:妄想を語ろう

裏庭

「今です」

鬼灯の合図で走る
必死に駆ける、その隣

白が視界を奪う

「ねぇ、こんな所でどうしたの?」
「ねぇ、天気もいいですし。ここはひとつ豪快に砕け散りますか?」

女性の目には

目前に白衣(?)を着た男性
背後から鬼灯が威嚇

「なっ‥物騒な!僕はただ迷子の娘を案内しようとしただけだよ」

「ほう。それは一体何処に案内するつもりですかねェ、私も御一緒します。」

めりめりと額を重ね合わせる音がする

「な、なーんだ堅物の鬼灯さんにも彼女がいたんですねぇ!僕ビックリしたなぁ」

「あなたの目は節穴ですね」

ヒュッ

カン!

「あ、あ、あ‥」 彼女の指差す先
塀に刺さる矢

「あっぶ‥おい危ないじゃないか!」

「目が節穴なら要らないかなって」

表情ひとつ変えず
鬼灯の手には10本の矢

「‥ちょっ」

「最近ダーツにハマりまして」

「いやもう完全に殺る気‥」

‥ふわ‥

突如白澤の鼻腔を満たす香り

「忙しいので失礼」

鬼灯の言葉と共に
去ろうとする彼女の手を取る

「君、生きてる人間?」

戸惑いながらも頷く女性

地獄羽織で人の香りを消していた

「おい‥彼女まずいぞ」
「そうまずいです。女たらしのロックオン」

白澤を指差すその手には矢

「矢は止めて!!本当物騒」

「兎に角、彼女の事は忘れて戻れ」

白澤にそう告げ
立ち去る2人‥

彼女の残り香
白澤の足元には鈴の根付

拾い上げると
鈴は澄んだ音を鳴らし響く

「迷い 生きたまま地獄に来た娘か‥」

愛らしい鈴は白澤の手の中に










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