20/12/23 22:32 (:単発/妄想(ジャンル無節操))
  鬼灯さんと。〈1〉
話題:妄想を語ろう

地獄

「‥あなた、また此方に来たんですか?」

カフェで働く女性

人間界出張時には
必ず彼女の淹れたカフェラテを頂く

前回同様 おどおどした様子で顔を上げる

「此処では目立つので、此方へ」

隣には亡者の列
生身で迷いこんだ珍客を好奇の目
または嫉妬に満ちた目でジロジロ

「さ、本当に危険なので‥失礼」

異様な世界に戸惑う彼女の肩に手を添え

奥の間へと導く鬼灯

「‥此方に来る前に何をしていたか覚えていますか?」

芳ばしいお茶の香り

一口 くちに含み、ため息を吐く

「‥覚えてない‥です。済みません」

「焦らなくていいですよ」

名簿を確認

(‥彼女は今日死ぬ予定ではない‥)

前回と同じ理由かと思ったが‥

「あなたが思い出すまで私の家にいた方がいい。ついて来て下さい」

驚く女性 当然の反論をする前に詰め寄る

「此処は地獄です。亡者でもないあなたの様な女性が1人歩いていたらどうなるか‥事細かに説明した方がよろしいですか」

鬼灯の気迫に圧され
しおしおとお辞儀をする

「お、お願いします」

「裏口からいきましょう」

地獄の羽織を渡し
裏口へ

地獄の中の生き地獄







0




*#

[top]
-エムブロ-