20/11/28 01:15 (:貝木泥舟)
  貝木さん‥!助けての話(ド私用)
話題:妄想を語ろう

「夜風は身体に障る‥特に冬の風はな」

深夜の公園

街灯とは離れた場所に佇む女

「主、どうした」

貝木さん
珍しいですね。お酒の匂いが

「話を逸らすな」

珍しいですねーお酒、お酒
どなたかとお飲みになったのですか〜

「寧ろ主が酔っ払い」

ワタクシ素面ですよ

「恋人と飲んでいた」

終電
駅から人が疎らに散って行く

草臥れた人々の後ろ姿

恋人という単語が地面に突き刺さる

固まる主

あ、えーと。あの、ワタクシ
土手往復して帰りますサヨウナラ

「方向が違う様だが」

うん。あの、公園三周して行きますので
貝木さんおやすみなさいませ

「待て」

ギリギリまで引きつけたチョロQみたいな

そんな
今にも逃げ出そうとする主を引き留め

無言で抱き締める

戸惑う主‥そりゃそうか

もう二度と
会えない様な錯覚さえ起こした

俺とした事が

「‥公園三周して土手に行くと言うのなら俺も付き合おう」

依頼主とバーで会っただけ

恋人?まさか

戸惑う彼女が愛おしく想えるから
まだ、本当の事は言わない

‥あぁ
やっぱり酔っているのかも知れないな

冷えた主の手を取り
コートのポケットに引き寄せる

冷たい夜

温かい歩幅




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