回想9




1月23日


喪服に身を包み
寒さに震えた
風が強く
よく晴れた日でした


葬儀と言うものとは
言い難い形で
姉貴は棺に詰められた…


そこに居た全員
全員っても10人にも
満たない人数で
姉貴の全身を
覆う様に
花で敷き詰め
使われて居た物
好きだった物
寒くない様に
愛用して居たコート
親友からの手紙
少しのお札


ボクはずっと姉貴の
青白い顔を見てた
花に埋もれる事なんて
こんな時くらいなんだね…
額に触れてみた
ブヨAしてた
姿変わらず
中身が変わってしまったらしかった…
温もりが無かった…


棺に蓋をした


霊柩車に乗せられ皆で見送り
後を追った


出棺場は山の近くにあった


ビュンA風が吹いてた…


中に入ると…
此処って何の施設?
って思うくらいだった…


綺麗にされてたから
尚更思った…


火葬場は
酷く熱っぽかった


出棺される前に
最後のお別れに
時間くれるなんて
言ってたくせに
そんな時間無かった


母殿達には
あったみたいだけど…
勝手に運ばれっちゃった…


綺麗に焼かれるまで
1時間くらいかかる
と言う事で
テーブルの並んだ広い所で
家族4人と1人で待った


この1時間が永く
感じたんだ…


放送で呼ばれて
火葬場の隣へ


姉貴の影も形も無く
骨だけが綺麗に残って
運ばれて来た


木の箸で
骨をつつき
骨を入れ物へ…


足の骨から順に
入れてった…


初めて骨を見て
骨を拾った…
手が震えてたなぁ…


身体に一つしかない骨
喉仏
その人を表す所
それは男へ…


頭の骨を入れて
蓋を閉めた…


ボクは欲張りだから…
骨一つ残らず欲しかった…


遺骨を貰い
火葬場を後にした


相変わらず
風が強く
青空が眩しかった…


風の強さで
天にちゃんと
昇れただろうかって
空を車の中から眺めてた…


全てが終わり
男の家に向かい
遺品の整理なんだけど
欲しいと思った物を
その場で貰い
後は任せると言って
ボク等は家に帰った…


多分今でも整理…
終わってないんじゃ
ないかなぁ…


心残りがやっぱりあってね…


その後一週間休みを貰い
ボッケェーと過ごしてた


その一週間少しが
姉貴の誕生日だった…
なんとも悲しい出来事だった…


去年のこれが
ショック過ぎて
おかしな一年になりました
「死」と言う言葉が
最初に思い付く様な
出来事ばっかりでした


どうぞ皆さん
大切な人の為に
一番自分を大事にして下さい


まだ
書き足らないですが
これにて
回想終わりです