疑問符の波




 急遽親父が入院の手術になってしまった


 数日前から胃が痛いと
 食べては戻しを繰り返してたらしく
 吐かないと楽になれない
 と言うものだったらしい


 夏の疲れで
 胃が冷たい物でやられたのかと
 思ったけれど違った


 夜中から痛みを訴え
 起きては横になりを繰り返してた


 昨日病院へ行き
 診断の結果でこうなった


 ボクは何も知らずにいつも通りに
 残業して淡い盆休みへの
 期待を想像して居た


 仕事が終わって
 携帯の電源をONにすると
 兄貴からのメール


 「親父明日から入院だで」


 …はぃ?


 なっ何????


 訳が解らず家路を急いだ


 帰ったら仕事なはずの母さんが居り
 親父は眠って居た


 母さんの顔を見るとそれ程
 深刻では無さそうだった


 説明を聞いて成る程となった


 原因は胃では無く胆嚢


 石が溜まって邪魔をしてて
 膿が溜まってると…


 そしてちょっとしてから
 本人からも話しを聞いた


 笑ってたからまぁ…良かった


 「ボクは明日普通に会社行ったら良い?」


 「まぁ…好きにして」


 何かスッゲェー悩んだ


 仕事が立て込んでる為
 出来れば休みたくないがっ…
 万が一の後悔は嫌だし…
 家族だし…
 でも大した事無い見たいだし…
 半日行くか?


 「半日行く」


 そう母さんに言ったら
 凄い批判されたι


 寝るまで悩んで…
 朝いつも通りに起きてまでも
 悩んで居た


 結局は母さんの口車に丸められて…
 (既に行く気が無くなって居た)
 休んだ
 久し振りに会社休んだ


 会社に電話して説明するも
 なんか受け答えが冷たかった…


 少し前に先輩が嘘吐いて
 休んだって事が引いてるのかもι


 嘘じゃ無いし…・・・


 病院に行くって言って


 「ボクはどうすれば良いの?」


 いまいち自分の役割が解らず
 尋ねてしまった


 「あんたも来るだら?」


 休めって糸引いた本人がこれだからι


 取り敢えず
 兄貴の車に乗って病院へ


 「お前はどーすんの?」


 「えっと…下りるι」


 兄貴はそのまま家にとんぼ返りした


 入院の説明をして貰って
 病棟に行き暫く待つ


 病室には何故か時計が無かった


 どんくらい経ったのか
 担当の先生が説明をしに来て
 そっから暫く待った


 時間は昼を回り過ぎ
 お腹すいたから
 母さんと売店に行き昼ご飯を食ってた


 病室に戻ると親父は点滴をされて居た


 「点滴終わらないと手術しないんじゃ無い?」


 3人でそんな想像をして居た


 一度足りない物を買いに出て戻ると
 親父は眠って居た


 携帯使用可能区域で待つ
 待つ
 待つ…


 母さんに膝を貸して
 待つ
 待つ…


 その内に看護士さんが来て
 病室変わりましたからと…
 親父は病室を移動して居た


 寝てたはずが起きてた


 「まだ点滴半分あるね」


 まだ待つのかぁ…


 ボクは病室でぼんやり思った


 こんな時間があるなら仕事行けば良かったと…
 それに歯医者がなぁ…ι


 「そろアンタ帰ったら?」


 母さんに言われて少ししたら看護士さんが来た
 やっとの手術への出陣だった


 その姿を見てボクは病院を後にした


 手術は成功したと
 帰って来た母さんに聞いた


 明日はお見舞い