「忘れないで」




不意に告げられた


言葉


貴女に振り回された日々を

忘れないよ


でもさ…
きっと…


貴女が明日
ボクを忘れて終うと
思うんだ…


ボクは
忘れられても
構わないよ


覚えてるから…


忘れないから…


どんな事も
覚えてるからね


貴女と居た事を…





桜咲き誇る季節


桜咲く度に
幾度と想い出す
苦い感情


春は別れが多い
そんな事
望んで無いのに…
新しく変わってく…


新しい出会いですら
望んで無いのに…

変わらぬ自分を
置き去りに…


過ぎる春の日


本当は春が嫌いなんだ


ただ舞い散る桜に
想い重ねて
悲しみにそっと
堪え忍ぶのです…・・・


貴方を…


君を…


貴女を…


アナタヲ―・・・


居ない…




静かが一番


それが当たり前の毎日だった
突然現れた
嵐の様に煩い人


ボクの手を引いた人


沢山心にあったもんを
吐き出せるだけ
吐き出して
聞かせてた…・・・


その分
沢山聞いた
意見した
喧嘩した
仲直りした


別れ際泣いた…


最後の別れって
訳でもないのに…


貰い泣き…


居ない空間が
静か過ぎて
心地良過ぎて
気持ち悪くて…
退屈で…
詰まらなくて…


どっか取り残された気すらするよ…
世界に忘れられた様な…・・・


あなたが居て
初めてそこで
呼吸の仕方を覚えた


陸にあげられた魚の様に
もがいてた毎日


あなたが変えてった…


場所を作ってくれた…


もし…


居なくなるとするなら…


またこの沈黙と
耳障りな言葉と
視線の波に
ボクは堪えられるだろうか…


あなたの居ない空間で
あなたの輪郭なぞって
消して…


また描いてる…


ボクが居る…・・・





カチャッ━…


やぁ〜久しぶり


ボケた声して
ヘラッと笑って
よーやくお出まし


どんくらい隠ってた?


さぁ〜て?


もぅ良いん???


多分ね…


閉ざした扉を
開け放った


お帰り


長い事
待ってたよ


『ボク』


眠り




部屋の明かりを
消して
闇に
包まれる


包まれても尚
落ち着かぬ



身体



耳の中を
行き来する
煩いくらいの音


自分の
耳はおかしいのかと
思うくらい…


脳がどっかで
聞いた声を
リフレインする…


目を開いて
閉じた…


自分に言う


寝よう…


そして…
少しだけ暗闇に
歌を
口ずさんだ…


逢いたくて
逢いたくて
この胸の囁きが…・・・・


ゆっくり
心も
身体も
頭も
耳も
解けてく…


深い眠りに落ちて
そこで夢を…・・・


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