回想4




1月19日


会社に休みの連絡を
入れて居たので
何時もより
2時間くらいも
遅く起床…


いゃ…
兄貴に起こされたっけ?


「オカン達と代わって来る」


その言葉で
夢じゃ無かった…
って愕然とした


そぅ言って兄貴は
家を出た
兄貴が家を出て
そんなに時間が
経たない内に
母殿達は家に帰って来た


なんか…
ずいぶん姿を見てない
気がしてならなかった…


「病院に居ても寒いし
それに…
まだ会えないから
帰って来た
何かあったら
連絡くれるって」


父殿も母殿も
疲れた様子だった…



小休止し
母殿達は再び病院へ
ボクはお留守番
猫君とお留守番


夕方頃に兄貴が
帰って来た
一緒にドラマの
再放送を
見てた気がする


5時半を過ぎて
辺りは真っ暗だった
兄貴の携帯が鳴った
父殿から…


容態の急変…


父殿の報告を受けて
初めて病院に行った


兄貴に聞いてしまった…


「死んだらどうなるの?」


こんな質問無いよねι


「母さんの前で言うなよ」


ってかえて来て


「俺はアイツが死んでも
あんまし悲しくない」


そぅ言った…


雨が降り出してた…


病院に到着
病室は病棟の上の階
病院の中を初めて
知った気分だった…


母殿と父殿と
姿を見つけて
ホッとした…
けど
父殿の隣に知らない
男が座って居た
顔を1、2度見た事がある
程度の認識しかない
男…
赤の他人…


話を聞くと
少し落ち着いた
との事だった
母殿の隣に座って
手を握った
冷たい手だった…


回想3




あの日も雨が
昼から降って
夜には止んでた


家に着いたボクは
玄関の灯りと
居間の灯りに気付いた
誰も居ないはず…
鍵を開け
玄関を開けた


玄関マットの上に
ー―猫君―ー
誰も居ないじゃなくて
猫が居た
ボクが鍵っ子だった頃
「ただいま」
と言っても
1人では虚しいから
言ってなかったなぁ…
あの頃とは
確実に違った感覚だった
猫君に言っても
それらしい返事は
返ってこないんだけどね


寒かったので
ストーブに火を点した
そして
静かな空間で晩御飯を
ボソA食べてた


静か過ぎる空間は
やっぱ駄目で
気持ち紛らわすのに
ようやくテレビのリモコンに
手を伸ばした
何を見てたのか
覚えて無い


鍵っ子だった頃
夜1人で居る事も
多々あって
テレビを見てないくせに
音を少し大きくして…
つけてた


夜の物音…
電話のベル…


勝手に恐怖心を
煽られてくんだよね…


家に1人とか…
嫌だな…


テレビに飽きた頃
鍵の開く音…
兄貴が病院より帰宅


話によると…・・・・


「落ち着いたは
落ち着いたけど
どうなるかわからん…
大丈夫だら?」


兄貴はそぅ言ってた


この日は疲れてて
兄貴の計らいあって
ストーブの傍で
猫君の傍で
丸くなって
現実に目を閉じた


夢だったら良かったね


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