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日常へ

話題:地震

被災から一週間経ち、今日から私は出勤でした。

店内は思っていたよりも大丈夫で、周囲も元気でそこには『日常』が存在していました。
…割れたガラスや倒れた本の整理、これは勿論、日常業務ではありえないこと。

それでも、
食べ物のこと、水のこと、燃料のこと、家族の行方と安否、また来るかもしれない巨大な地震、原発爆発と増し続ける放射能、いつなくなるか分からない電力…一言で言うなら『不安』それだけが頭を占めていた時からすると穏やか過ぎるほどの時間でした。
そんな中で、店内を流れるラジオが被災状況を現実だと告げていました。ふと店内を見ればヒビ割れた床と散乱する本、外れた看板があって。

地震の日からは毎日が非日常でしたが、それが日常に変わっていくにつれて不思議な気持ちにかられます。
いつか乗り越えられる、日本は復興できる、
だから国全体、みんなで頑張ろう。
ありがたい言葉ですが…いつまで頑張ったらいいのかなというのが今の正直な気持ちです。

我が家は明日、被災した祖父を迎えに行くことになりました。
うちも余裕はないけれど、それでも。
早く会いたいです。

整理

話題:地震

こんばんは。
被災地宮城県民です。
昨日の記事を見て下さった方、コメントを返して下さった方、ありがとうございました。
まだまだ苦しんでいる方々が沢山いる中、世間の関心が無くなることが正直1番怖いです。

地震から1週間経ちました。我が家はやっと電気・水が復旧し、お風呂に入れたところです。

仕事先ともやっと連絡がとれ、来れる時は来てくれとのことでした。
我が家は被災地とはいえ、住める家も物資を手に入れる為の資金も店もある環境にあります。
少しずつ被災前の生活を取り戻す動きの中にあり、これを人は復興の兆しと呼ぶのだとはわかりますが。

急速に戻り始めた私の周囲の日常と、孤立して物資が無い津波被害の沿岸部の映像と、いつ帰宅できるかわからない父との電話とで、何だか心がうまく整理できなくなっています。

まだこんなにも苦しんでいる人がいる中で私は日常に戻っていいのだろうか。

いいも悪いも自分の生活をするしかないことは分かっています。
被災した今の私に何ができるわけもなく、その方々の為にも前向きに働くことしかできないこともわかります。

なのに、素直に前を向けない自分がいます。
まだ親類も父も助かる保証もなく、苦しんでいる中で私だけが過去にして進んでいくのが…本当は苦しくて、こわい。
贅沢です我が儘です分かっています。ごめんなさい。
でも正直な気持ちを一度吐き出したら進むから。

いくら心配しても、物資を送りたくても、何もできないから前を向くことでしか示せないから。

明日の風向きは南西、放射能は間違いなく宮城にも飛びます。
それでも出来るかぎり、私は仕事に行こうと思います。
とても怖いけど辛いけど心配で仕方ないけど。
前を向かないと。
水がなくても、TVすら中継しない爆弾抱えた避難所で住民の為に父はひたすら働いてる。

一人の社会人として、私も私にやれることを頑張ります。

生きるために

話題:地震
こんばんは。
私は宮城に住んでいる被災者です。
家は地震でぐちゃぐちゃですが、やっと電気・水が復旧し、なんとか家で家族と暮らしています。

明日で地震から1週間たつのが信じられません。未だに余震は続いています。
震度1〜4が頻繁に起こり、正直家を片付ける気にもならないような状態です。いつまた大きな揺れが来て、この生活が消えてしまうのかと不安が常にあります。

うちの親類は石巻に、父は女川に暮らしているので、津波のニュースを知った時は覚悟しました。
全く連絡もとれず、津波の被害写真ばかりが流れるTVと福島原発だけを延々と流すラジオがもどかしくて。
もちろん私も怖くて仕方ないですよ、放射能。
でも何年後の死を恐れるより、今ある生を少しでも繋いでいくしかないので動けるうちに動くしかないのが現実です。
心配で眠れず、忙しく気を張って動いてるといいのですが1人になると涙が出そうになり必死に今自分のとるべき行動を考えていました。
とにかく食べる物を確保しないと!とスーパーに。午前中に並び、買えたのは午後5時日暮れ直前でした。

3日目の朝5時。
母の携帯が鳴りました。繋がる時間を選んで非常電話から父が連絡してくれたのです。絶望視していた父の声に本当に本当に安心しました。
1日1食も食べられるかどうかの状態でも、とにかく生きてるとのこと。
生きてさえいれば、また会えます。
とにかく一刻も早く物資が届いてほしい。
ただそれだけしか今の私には言えないのです。

本当は今すぐにでも迎えに行きたいけどガソリンもなく道も使えず、迂回路もよくわからない。
自衛隊に救助されたおじいちゃんも、こんな寒い中で体調を崩したらと思うと心配なのに。
避難所でも毛布も食べ物も満足に無い状態で家は水に浸かり…
今で精一杯なのは皆一緒、被災地以外も同じだということはわかっています。

ただ、少しでも物流が動いたなら助かる命があるんです。
何かをしてくれとは言いません。
ただ。
ほんの少しでいいから
無駄な電気、買い溜めをしないでほしい。

ただそれだけを言いたくてこの文章を書きました。見る人がいるかわからないけど、それでも書かずにはいられなかった。
この気持ちが伝わる人がいることを信じたいと思います。
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