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中指を突き刺す

誰かの作った言葉でしか追体験ができないかのように、いつしか何かを書くことも辞めて普通の人間として生きようと思えるのか。はたまた書くのを辞める前に人生を先に終えるのか。同時に辞めるのか。答えはないけど選択肢は限られている。


飲めないアルコールを飲んだり忌み嫌っていた賭け事に手を出したりして敗退的な人間になろうとも君を好きになることはもうないよ。恋愛において敗れた者は被害者面する権利が等しく分け与えられる。しかし、それは自分へのアフターケアみたいなもので一定数を越えたら加害者側にカウントされることも知っておくべきだ。インターネットの小窓から君が加害者になる瞬間をじっと見ながらぬるくなったハイボールを飲む。就活が終わるまでと言いながら日に日に本数の増える煙草を咥え、唯一残しておいた写真をゴミ箱に捨てた。



一人になった記念に買った指輪はサイズが合わなくて浮いているが世間に何に中指を立てる分くらいにはしっかりと嵌っているので大丈夫なのである。

言いたいことはね、

ばれなきゃ基本的にそれは罪にならないし、罪だと分かっていてやることはばらさないでしょ。つまりはそういうこと。


先生に集中してない練って怒られて、ついでに大人気ないし作家としてじゃなくて普通の人間として評価しちゃだめって言われた。君は女を馬鹿にしてるね、と確信めいたことを言われてもそうですねとしか返せなかった。女を馬鹿にしているんじゃなくて、自分の女としての嫌らしさに反吐が出て仕方ないからダメなんですと言いたかった分は黙って煙と一緒に吸い込んで吐き出す。自分の理想的なタイプはもしかしたら自身なのかもしれないと思ったらどうしようもなく泣きたくなって空を見上げた。




許すことは愛することだった。
なのに、愛することは許すことはじゃなかった。



秋は降り積もって夕暮れになるから早くおやすみ。こわしてつくりなおしてあげるから。

切り売り

例えば、ここにある心臓を切り売りして貴方に渡したとしたら、どれくらいの正しさと質量で伝えられるのか。
私がしたかったのはそういうことで何もお互いを傷つけあおうって言いたかった訳じゃないんだよ。



「瞳がね、真っ黒な人は何考えているかわからないしどこ見ているかも分からなくて本当に深い闇みたいなんだよ」
「でも君の瞳は黒じゃないけど、底無し沼のように深いね。確かに目は合っているのにどこを見ているかちっとも分からないし、何より光が入っていても暗く淀んでいるからたまに怖くなる。何を考えているかも何を見ているのかも」

何も見ていないし何も考えていないからこんな薄明るいだけの玉であり、もっと言えば心がないから笑えないだけだよ。

タラント

「嫌いになる前に終わりにしよう」とさよならを言うことよりも「君は俺のことを一切好きじゃなかったことはずっと見て見ぬ振りをしていて、いつか好きになってくれたら、と願っていたけど君は誰のことも好きになれない人間だからしあわせになりたいなら自分でなるしかないよ」と言われてたことの方がよっぽど悲しくなったし、私の言いたいことは何一つ伝わってないんだなと強く感じた。


好きになって無になると、思い出の分だけ日常に傷つけられるから優しくしてくれ、重力。

ガラスの靴は落とさない

「他人のために怒るのってしんどいから最近怒らなくなったんだ」
「分かる、自分を削らなきゃいけない感じがするよね」
「何でお前のためにこんなに必死にならなきゃいけないの?って思うようになっちゃったから多分もう怒れない気がする」
「それはそれでいいと思うよ」
「年々本音ポロリだからそれはそれでしんどいけどね」






打算だとかそういうのいいから今だけ抱きしめてって言いたいよ。抱きしめて離さないでこのままでいて。痛いくらいでいいから瞬間的な欲を向けてくれ。愛とか駆け引きとかいらないからいいよ。何もかも忘れさせて泣かせてください。

手と手をつなぎ合わせることが世界で最もやさしい行為だから次にさようならをする前は両手で握り返そうと思う。
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