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360+1→

「愛をください」と叫んだロッカーは優しかった。足りないものをきちんと意思表示できることは強さだ。全ては結果論で語られる。過程が大切なんだから、と誰かが諭していたのを見たけど、それなら頑張れとか言わないでくれ。結局はお前も頑張った結果を見ているだけなんだ。分かったような顔をする前にとりあえず自分のことを振り返って頑張るべきだよ。


ありったけの言葉を集めても一ミリ足りとも私の心にはならなかった。愛をください、でもなく、頑張りなさい、でもなくただ生きる。そんなことなのだ。



真っ白に空いた穴を埋めるのは溶けたはずの気持ちであり夢で、気付かなきゃよかったのになと呟きながらキャスターに火を灯す。煙の向こう側もこちら側も変わらない現実。なのに、どうしようもなく歪んでみえるもんだから堪らず地面にしゃがみこんでしまった。たった五分の逃避行をする。逃げ道だらけの人生。
田舎もんが粋がってるみたいだなあなんて思いながら吸いこむと、何だか鼻の先がツンとして雨と一緒に消えたくなった。


好きかどうかと聞かれれば好きだけど、それが愛なのかは分からないんだ。

振り返る先には答えなどない

(見なければ救われた、のに)


もしももう一度大学に入るとしたら迷わずに哲学科に入りたい。昔から変なところで深く考えてしまう性分だった。ニーチェやデカルトも読んだけど、深入りすることなく辞めた。


「貴方は間違いなく哲学なんて学んだら死んでしまうから」と私に強く言ったのは母だった。誰よりも普通でありたい癖に誰よりも一番になりたい私を見抜いていたのだろう。今でも思う。哲学なんて一つの知識だ。それらを全て理解することはできなくても断片的には理解できる。それに殺される自己はどこで救済を願えばいいのだろうかと。

生産性なんて一切ない。今専攻している文学だって同じだ。子供が生まれるわけでもないし、そもそも存在すらせずともどうにかなるのだから。孕んだのは悲しみだ。恋だ。夢だ。死臭だ。あの世のために献杯しよう。あの一等星の上から私は飛び降りる。

「哲学を学べ」と師が教えを説くなら黙って屋上で本を読もうではないか。

夜が降る前にさよならを

(確かになる、ただ思い出すだけで息もできなくなるんだ)


お久しぶりです、生きています。今日も地球は回っていますが、貴方はどうですか?きちんと両足で立てていますか?泣いてはいませんか?少しでも上手く言葉を紡いでいられるのであれば、きっと大丈夫でしょう。

最近はもっぱらフリーターのように働いて働いて働いて働いて働いて。生産性のない生活だなあ、なんて思いながらぼんやり過ごしています。何ひとつ生み出せない癖にいつの間にか学生最後の夏で物悲しいね。卒論(私は卒制だけど)も進めなきゃいけないのにね。何やっているんだろうね。








これは呪縛だ。意識したらもう一生逃れられない。ずぶずぶと沈んでいきながら死を待つ恐怖。トドメを刺してもらえたらいっそ楽になれるのにそんなことは起こらない。例えば、こうやって暗闇の中で瞬きをした瞬間。その時だけは壁の向こう側に確かに貴方がいて正しく地球の自転を体感することができる。嘘だ、広がるのはLEDに感化された電子端末だけ。どこにも人はいなくて世界で唯一私だけが起きているの。自己の死、もしくは呪縛の殺し方を教えてよ。明るい未来計画のためなら正しさなんて捨てていく。愛とか夢とか声にするだけ薄っぺらな存在になって飽和していくからもう誰も言わないでおくれ。ただ気持ち良く生きれたら良かったのに。重なり合った先で星空が生まれたら何も要らないよ、と笑えたのかもしれないね。

この国の湿った空はチェレステと程遠い。空っぽな私は黙って煙を吸い込みながらひとりで泣かないように正しさを決めて溺れて死んでいくのです。
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