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2013.12.23 /児童書
リックとさまよえる幽霊たち
著者/エヴァ・イボットソン
訳/三辺律子
発行/偕成社

幽霊の男の子〈おそろしのハンフリー〉は、自分がちっともおそろしくないことを気にしていたけれど、りっぱな幽霊の家族にかこまれて、幸せに暮らしていた。
ところがある日、一家が住んでいたお城がリゾート施設として近代化されることになったので、しかたなく、新しいすみかをもとめて旅に出ることになった。
幽霊たちのことを応援してくれる少年リックと出会い、いっしょにロンドンをめざすことになったのだが、途中で、すみかをなくしたほかの幽霊たちもくわわって、一行はしだいに大人数になっていった





幽霊がどうやって家族になるんです?と思って読んでみた。結局その疑問ははっきり解消されませんでしたが(笑)
伝統の国イギリスも近代化からは逃れられず、幽霊たちのすみかはどんどん少なくなっています。それは開発だったり環境汚染だったり、道路の普及だったり、ダムの建設だったり。ハンフリー一家は新天地を求めて旅立ちますが、他の幽霊たちも、少なからず危機を感じていたのです。
で、ハンフリー一家は偶然、シロクマたちの住む場所が少なくなっていることを憂える少年・リックと出会います。
ハンフリーたちと仲良くなったリックは、幽霊たちのユートピアを作ることを思い付き、幼馴染みの協力を得てロンドンまで旅を始めるけど、ユートピアの噂を聞き付けた幽霊たちが集まってくるんですね。
で、リックは首尾よく首相に会うことに成功し、ユートピアとなる古い土地も手に入れ万事解決――と思いきやそれは恐ろしい罠だった!というお話。
児童書らしく、というか海外の児童書らしくというか、オチでは子供容赦ねえ……と思ったけど、幽霊たちは素敵なすみかを手に入れたのでハッピーエンドなのでしょうね。というかこの話の幽霊みんな楽しそうだからなぁ。




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