改めて、立ち直るなんて不可能だなと思った。

もう4年経つことになるけれど、
私も家族も、思い出を話し始めると涙が出てしまう。

楽しかったこと沢山あった。
うまくいかなかったことも、大変だったことも、
普通だったら経験しなくても済むようなことを、沢山一緒に経験してきた。

彼女は私の世界の中心であり、家族にとっても世界の中心だった。

それが突然、なくなってしまったわけだから、
しょうがない、無理もない。


そう、まるで何者かに奪い取られてしまったかのようだった。
生きていく目的も、一生懸命向かっていく先も突然なくなって、
未だに宙ぶらりんの状態だ。
私は何のために生きてきたのか。
助け合って、協力して楽しく生きて、ただそれだけでよかった。

毎日、どこかに面影を探してる。無意識の内に。
はたと気づいて、その思考を振り払うんだ。
そうだ、君は居ない。

生きたい、やりたい、色んなことでいっぱいで
いつもまぶしかった、元気づけられた、心強かった、私の妹。
大好きだった、私たちの大切な家族。

全然、まだ悲しいよ。
寂しいよ、乗り越えられないよ、こんなこと。
あの強い母が、涙声になって話す。
口数の少ない父は、その分纏う空気が悲しそうなものに変わる。
兄弟は、何も言わないし態度にも出さないけれど、
優しいから、いつも買ってくるお菓子は妹の分も絶対買ってくる。

きっと一生この気持ちのままだろう。
時間が忘れさせてくれるなんて嘘だ、涙が抑えられるようになるだけで、
いつまでもずっと寂しいままだ。