版画「塔 パゴダ」Debussy
2014 06/28 12:39 book music movie

 





梅雨のマイ快適音楽のお話です。いつもの梅雨ならピアノ曲を愛聴します。雨音と同化する静かな旋律や、夏霧を感じるペダルの和音が、幻想的に空気に広がってゆく感覚。それらがennuiを解いて微睡む心地に誘ってくれるからです。

このドビュッシーのピアノ曲集『版画』の「塔(パゴダ)」はわたしのなかで雨の季節のスタンダード。この曲をiPodに蓄えてカメラを持ち紫陽花を巡るのが好き。

徒然なるまま行く道にパゴダのどこかオリエンタルな音色が湿度の高い国の風情によく馴染むことに気が付きます。






さて、かたつむりのように音楽の嗜好がゆっくりとしか変わらない私に今年の梅雨は新しい動きがありました。長くなるので次の記事に書きます。






ここに少し追記

題名のこと。「塔」より「パゴダ」という響きの方を好みます。ドビュッシーもこの版画の3つの曲の題名は気にいっていたそうです。


「塔」「グラナダの夕暮」「雨の庭」

美しい情景が詩のように浮かぶ。実はドビュッシーは東洋にもグラナダのあるスペインへも出かけたことはなくて想像のみで曲を書きあげたという。ドビュッシーの心象風景を覗くことができる曲だとも思います。



傘にもパゴダ傘という中世的な美しい婦人傘があって傘の天辺があれもまた仏塔のかたちをしている。あの形の日傘がほしいです。










ひとりごと






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