「ちょっ、マジで言ってる!?」
「逆に聞くが、俺がそんな冗談を言うように見えるか」
「ですよねー……」
なんてこった。高ピーから大事な話があるって言うから聞いてみたら、大学祭の女装ミスコンに俺名義でエントリーしてあるって!? いやいやいやちょっと待てよ、いくら何でもそれはちょっとおかしくないかおい、と思いつつも話し合いは冷静に。
「優勝賞品が某有名オーディオメーカーのカタログから好きな物を1点だ」
「で、機材代を浮かそうと」
「まあそんなトコだな。誰がただお前を女装させたいがためだけにそんなことをするか」
「俺を女装させたい奴はいるからなあ身内に」
「……まあ、その顔に心当たりがないことはないが、俺はあくまでMBCCのためにお前を売った」